2017
09.30

「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」

雨の日は

義父の経営する会社で働くエリート金融マンのデイヴィスは、ある日、突然の交通事故で妻を亡くしてしまう。

しかし・・・、一滴の涙も流すことが出来ず、なんの感情も浮かんでこない。
無感覚な自分に気づいたデイヴィスに、義父は「心の修理も車の修理も同じことだ。まず隅々まで点検して、組み立て直すんだ」とアドバイスをするのだが・・・・。

『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』
この、まるで詩の一節のような邦題の印象を抱えて鑑賞したものだから、主人公の再生への道のりにまず驚きました

原題は「Demolition」(破壊)なるほど~、そのままストレートです。

妻の死になんの感情も抱かない自分に気づいたデイヴィスは、「心の修理も車の修理も同じことだ。まず隅々まで点検して、組み立て直すんだ」という義父の言葉に、
妻から再三修理を頼まれていた冷蔵庫を分解し、部品を並べてみる・・・。
しかし、分解はできてももとに戻すことはできない。
やがてはPC、会社のトイレのドア、家じゅうの電化製品、周り中のものを分解し始めるデイヴィス。
そして・・・通りかかった家の解体作業にまで加わったり、ついには、新築同様に見える自宅まで壊し始める~~~

ここまでくると、ビックリを通り越してちょっとひいてしまった・・・というのが正直な感想です。
ネットで注文したブルトーザー、そして、あの銃の試し撃ち、あれはアカンのではないか。
もやもやと・・・、デイヴィスの感情に寄り添うことがなかなか出来ないなぁと思いつつ観ていて、ハッと気づきましたヨ。
そうだった
デイヴィスは“なんの感情もなくなってしまっている”ことに悩んでいるんだった・・・って。
頭では理解しているつもりでいても・・・やっぱり普通の感覚で観てしまいます。
デイヴィスの再生に向けての破壊行動、あそこまで派手にするとは・・・監督ある意味スゴイナと思いました。

そんなデイヴィスと、自動販売機のお客様係カレン(夜中の2時に電話してくるお客様係もトンデモナイけど!)その息子クリス。
不思議な縁で始まった3人の関係も、恋人とも、親子とも違う・・・、言葉で関係を言い表せない雰囲気に引き込まれました。
特に、カレンよりもどんどんとクリスとのシーンが多くなる後半、ジュダ・ルイスくんの中性的な美少年度に目を奪われましたヨ。


義理の父親が亡くした娘のために設立しようとしている基金に、どこか違和感を覚えてしまうデイヴィスだけど、でも私はお父さんのこの気持ちも分かる気がするな~。
誰かのためにしようとすること、それって、一人ひとり違うものになっても不思議はないんじゃないかな。
だからこそ、デイヴィスの出した提案も義父さんが協力してくれたこと、これが嬉しい。

観覧車

壊したシーンが多かったから・・・よけいに(直した)この観覧車の美しかったこと~。夢のようでしたね。
「愛してはいたけれど・・・・なおざりにしていた」
この告白の正直さにも泣けました。

『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』これは、奥さんが付箋に書き留めた言葉だったんですね~♪
何かの詩?それとも・・・・?
原題とは全然違った邦題だったけれど、私はこっちが好きかな。すごく興味を持ったもの。
「破壊」だったら絶対見てないと思います

伝えたいことをいつも書き留めていた・・・、そこに籠っていた妻の気持ち、読んだときのデイヴィスの表情
そういえば、この映画、メールとかじゃなくって手紙が使われていましたネ。カレンとの間でもずっと。
今時っていう、この小道具がとても良かったです。


実は観終わってすぐはデイヴィスの破壊行動に圧倒されて、ちょっとどう感想書こうか・・・と悩んでしまったのですが、
後からゆっくり~いろんな想いや感情が湧いてくる、後引く作品でした。
今は、ラストシーンの、子どもたちに交じって駆けてゆくデイヴィスの生き生きした顔が頭に浮かんでいます。

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コメント
この映画って、コンセプト的には、マイク・ニコルズ監督、ハリソン・フォード主演の「心の旅」に似ているような気がしますね。あれも地味ですがいい映画だった記憶があります。いや、昔見たのでよく覚えていないんですが、

まあそれでも壊すのって、ほんとアメリカ映画って好きですよね。あ、アメリカ映画にコメントしちゃった。ほんとはヨーロッパ映画のコメントに限りたいんですけど、こちらのブログさんでは。
Bill McCrearydot 2017.10.02 20:06 | 編集
ジェイク・ギレンホール、好きなんです〜(笑)
演技派かつなかなかイケメンなんですが、日本ではイマイチ人気なさそうで残念です。
この映画、私もタイトルが気になっていました。
原題は違うのですね。
ところでジュダ・ルイスくん?
初めて知りましたが、確かに中性的美少年ですね。
将来が楽しみなような、心配なような(笑)

tontondot 2017.10.02 21:38 | 編集
>Bill McCrearyさん

こんにちは。
「心の旅」懐かしいですね。
仕事人間の主人公が事故にあったことで家族との結びつきを取り戻していくというお話でしたっけ。
そうでしたね~、地味ではありますがしみじみ心に残るいい作品でしたね。

本作は原題を全く知らずに見たので、壊しっぷりがどんどん大きくなっていくのにビックリしましたよーー。

>あ、アメリカ映画にコメントしちゃった。ほんとはヨーロッパ映画のコメントに限りたいんですけど、

アメリカ映画にもコメント、大歓迎ですよ~(笑)
またどうぞ、いらしてくださいね。
dot 2017.10.03 10:43 | 編集
>tontonさん

こんにちは。
おお、ジェイクお好きでしたか~♪
どんな作品でも間違いなし!!という演技派ですよね。
映画ブログをお持ちの管理人にはジェイクのファンの方、多いですよーー。
この作品も難しい役柄でしたが、あそこまでの破壊行為も彼の繊細な悲しみを感じさせる演技あってこそだったのではないかなと思いました。

ジュダ・ルイスくん~♪でしょう~!
>将来が楽しみなような、心配なような(笑)

あはっ、分かりますーー(笑)
どんな風に成長していくんでしょうね。
dot 2017.10.03 10:48 | 編集
ジェイクの演技に酔う作品でしたね。
ストーリーやテーマそのものは、私は期待したほどピンと来ず・・・
実はこれソレイユで上映してくれたので5月に観てますが
そんなわけで大好きなジェイク作品なのに感想が書けなかったのです。
壊して再生する・・・という過程がよく共感できませんでした。
作品の雰囲気、音楽や疾走感、子役の少年の魅力、そしてやっぱり
ジェイクすごいな~と、とってもいい映画だとは思いましたが。
ソレイユは「ナイトクローラー」も上映してくれたし
ジェイクの出演作けっこう上映してくれるのでloveです。
ななdot 2017.10.03 21:23 | 編集
>ななさん

こんにちは。
ソレイユでご覧になっていたんですね♪
そうでした!私も(ソレイユでの上映)気になっていたのですが、気になる作品に限って都合がつかず・・・(>_<)
今気になっているのは『甘き人生』です。

ななさん、お隣の県からわざわざって嬉しいな。
香川県民としてはもっと(唯一の)単館系映画館応援しなきゃ!(^^)!

>壊して再生する・・・という過程がよく共感できませんでした

分かります~~!!
私も分解・・くらいまではそんなに思わなかったのですが、破壊行動があそこまで行くとは・・・、確かに共感はできませんよね。
観終わってすぐは感想書きにくいなあ~と思っていたのですが、時間が経つとこういう見方もできるなとか・・・、もしかしてある意味再生に向けての寓話的なチャレンジか?とか・・・いろんな思いが浮かんできた作品でもありました。

感情を亡くした主人公では、少し前に観た「素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店」のほうがチャーミングで好きです(笑)

もちろん、ジェイクは文句なく素晴らしかったんですけどね~。




dot 2017.10.04 15:17 | 編集
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