2016
11.15

月イチ★クラシック「サムライ」

サムライ

サムライの孤独ほど深いものはない。
さらに深い孤独があるとすれば、ジャングルに生きるトラのそれだけだ

                             《武士道》より


たまらないほどハンサムな男に見惚れたいのよ~

そんな私の期待にこたえるかのように今月のWOWOWに本作が登場
アラン・ドロンの『サムライ』。
1967年フランス映画、監督はジャン=ピエール・メルヴィル。

パリの寒々としたアパート。ベッドで煙草をくゆらす男。
部屋には、鳥かごが一つ・・・。
やがて男は起き上がり、トレンチコートを着、帽子をかぶり、部屋を出る。

この冒頭のシーンだけで、シビレマス
帽子のひさしを指でささ~っとなぞる仕草(↑の画像のね)たまりません~~~。

男は一匹狼の殺し屋。とあるナイトクラブでいつものように仕事を終える。
ところが、部屋から出るところを店の歌手に目撃され、やがて警察に追われていく・・・。
ストーリーはとってもシンプル。
殺し屋の過去やなぜこの仕事をしているのか・・というようなことも、
彼に銃や車のナンバープレートを調達する男の正体や、アリバイ工作をしてくれる恋人との関係についても、一切の説明は無く。
台詞だって、ものすごーーく少ない。
でも、静かさに中にひしひしと満ちる緊張感、殺し屋の深~い孤独、
なによりもう!!ドロンの美しさ、漂うダンディズムに酔いしれちゃう。

警察の素早い動きで、容疑者の一人として拘留されたジェフ、
彼を目撃したはずの歌手との対面シーン、
アパートに仕掛けられた盗聴器、
そして大勢の警察官がマークする中での、地下鉄での逃亡劇。

冷たい雨にコートの襟を少し立て、ポケットに手を入れて歩く殺し屋が、通り、駅、地下鉄、ビル・・・・と警察をかわして歩くシーンをどこまでも追っていく。
ド・ルーベの音楽と、石畳に響く靴音・・・、う~ん、もうたまりませんなぁ

「普通の男じゃない」警部のカンでジェフを追い詰めるフランソワ・ペリエが渋い~。
クラブの歌手ヴァレリー(カティ・ロシェ)のしなやかな容姿、
ジェフを目撃したはずなのに、なぜか「彼じゃなかった」と否定した彼女の思惑も(雇い主の愛人?)と想像させるだけだけど、
あどけないようでいて大胆な彼女に、殺し屋はどこか自分と同じ匂いを感じたのかしら?

あくまでストイックなジェフが、ジャーヌ(ナタリー・ドロン)の不安げな様子に「俺のせいか?」とそっと抱き寄せるシーンは、
映画の中でたった一瞬、甘いムードを感じさせました。
ナタリー・ドロンはこの作品が映画デビューだったんですよね。
ジャーヌがジェフの気配を察してドアを開けるシーンも、(彼女の本当の想いを想像してしまう)、ニクイシーンだったな。

ラストシーンもこれ以上のものは考えられない。

夜更けに一人で、お酒なんて飲みながら(飲めないけど)観たくなる映画。
でも、お酒を飲まなくても酔える!!のがこの映画です。

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コメント
こんばんは
「サムライ」懐かしいです。
wowowでやってたなんて、…今調べたら、もう1回やるみたいなので、忘れず録らなくっちゃ!
中学生の頃、TVで観て、渋くてひたすらかっこよくて、子ども心にしびれました。
ナタリー・ドロンってもういたんですね。
ではミレーユ・ダルクはその後に恋人なのかな?
彼女にはフランスの美人って不思議な顔をしているな〜と思った記憶が(笑)

これって「太陽がいっぱい」のわずか2年後の映画なんですね。
じゃあ、アラン・ドロンが一番美しい頃でしょうか?
み、見なくては!!!

tontondot 2016.11.18 22:14 | 編集
>tontonさん

こんにちは。
懐かしいですよねーー。
WOWOWは何回かやってくれるのでありがたいですよね!(^^)!

私もむか~し観たんですけど、細かいところは覚えてなくて、ただただドロンがかっこよかった!っていう記憶が(笑)
今、もうこういうタイプの男性スターって少ない気がして・・・時折無性に美しいドロンが観たくなりますヨ。
久々に見ましたが・・・シビレマシタ、酔いました。

ナタリー・ドロンはこの作品が映画デビューみたいですが、私生活ではドロンと別れた時期(?)かな。
そう思うと、この映画の中の「俺のせいか?」なんていうセリフがよけい意味深に思えたりします。
ミレーユ・ダルク!!そうそう「美しさ」にもいろいろあるんだなあって思う個性的な顔立ちでしたよね。
でもなんていうか不思議な魅力があって、女性にも人気があったように思います。

「太陽がいっぱい」が確か1960年?
本作は7年後かな。1967年といえば、「冒険者たち」がありました。
ドロンが32,3歳のころでしょうか、若いころの彼もいいですが男の色気が増してどこか陰りのあるこのころのドロンもたまりません(笑)
dot 2016.11.21 12:19 | 編集
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