2016
03.16

月イチ★クラシック 「回転」

回転

幼いマイルズ(マーティン・スティーブンス)とフローラ(パメラ・フランクリン)兄妹の家庭教師としてブライハウスにやってきたミス・デギンズ(デボラ・カー)

ブライハウスの美しさに見惚れ、慕ってくれる子どもたちに安堵するデギンズだったが、
ある日、塔の上に見知らぬ男の姿を目撃する。
その風貌はかって屋敷に勤めていた下男のもの・・・・しかし、彼はすでにこの世のものではなく・・・・。

1961年のイギリス作品である本作の原作は、19世紀の文豪ヘンリー・ジェイムズの小説『ねじの回転』。
原作は学生時代に、
そして本作の前日談を映画化した『妖精たちの森』ももうず~っと昔にTVの深夜劇場で見たことがあります。
お屋敷の下男クイントを演じた、マーロン・ブランドのムンムンする男っぽさ、そして“恐るべき子どもたち”。

いつか本作も観てみたい~♪と思っていたら、発掘良品シリーズでレンタル開始。
いつも良品シリーズにお世話になってマス(笑)

古いお屋敷を舞台にした幽霊もの・・・・・、モノクロでそれはもう雰囲気たっぷり。
でもこの作品、実は“幽霊”そのものは、観ている私たちには不思議と怖くないんです。

ミス・デギンズが目撃する、今はもうこの世にいないはずの(かって屋敷に勤め、愛し合っていたという)男女の幽霊の姿をもちろん私たちも目撃するのですが、
本作の怖さは、そういった幽霊の姿の怖さではなく、

彼らを目にし、その昔屋敷で起こった話を聞いたミス・デギンズが、
幽霊が幼い兄妹を取り込もうとしているのではないか、
いや、もしかしたらもう子どもたちはすでに影響を受け通じているのではないか・・・と不安に思い、怯え、
赴任してきたときは、美しいお屋敷に魅了され、無邪気なフローラを愛らしく思っていた彼女が、
子どもたちの一挙一動に翻弄され、どんどんと神経質になっていくその様子こそ。

怖いんです~~~


品よく、美しいミス・デギンズには、色っぽさ、あだっぽさが見当たりません。
兄妹の後見人である伯父にぽっと赤くなってしまうような初心さや、少年マイルズに翻弄されてしまうような世間ずれしていない、お堅さ・・・、デボラ・カーが、見事にこの役にハマっていました。
そんな彼女だったからこその、思い込みの強さ、これも恐い。

なにしろ、幽霊が見えるのは彼女だけ。
その昔、お屋敷で起こった男女の話にショックを受けたミス・デギンズが神経質になってしまっているだけではないの?
そんな風に思わせたり、
かと思うと、フローラの思わせぶりな歌や、マイルズの怪しい言動・・・・。

いやいやいや~~、上手いですネ。
本当は何がどうだったのか、最後までわからないところがなお怖い。

映画の中盤までは明るい白っぽい服を身に着けていたミス・デギンズが、後半になるにつれて、黒い服を着るようになっていったのも印象的でした。


本作、脚本にあのトルーマン・カポーティーも加わっていたそうです
心理劇としても見ごたえある作品でした。
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コメント
こちらにも~。
でも未見です!すみません!
実は・・これ、数年前に、見たくてレンタル探した事があったんですよ。
でも見つけられなくて。その時はDVD化されてなかったのかなぁ?
なので瞳さんがUPされて思わず「おおっ!」って思ってしまいました。(^^ゞ
まだ感想あまり読めないけどやっぱり面白そうですね。楽しみです(^^
つるばらdot 2016.03.24 11:47 | 編集
>つるばらさん

こちらにもコメントありがとうございます。

> 実は・・これ、数年前に、見たくてレンタル探した事があったんですよ。
そうだったんですね~!!
発掘良品で最近レンタルが始まったみたいです。DVD化も初なのかな。

町山さんの「トラウマ映画館」に本作の前日談の「妖精たちの森」があって、そちらはかなり前にTVで見たことがあったんですよ。
なので、本作もいつか観てみたいと思っていました。

幽霊ものなんですが、幽霊よりも怖いものが・・・、心理サスペンスとしてもじわじわ~きました!!
dot 2016.03.25 21:45 | 編集
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