2015
10.04

「おみおくりの作法」

おみおくり

ロンドン市内で民生委員をしているジョン・メイの仕事は、身寄りがなく独り亡くなった人を弔うこと。
22年間誠意を持って丁寧に死者を弔ってきたジョンだが、彼のやり方はコストがかかりすぎていると解雇を言い渡されてしまう。

最後の仕事となったのは、ジョンの向かいに住んでいたビリーを弔うこと。
故人を知る人訪ね、イギリス中を旅することになったジョンは、そこでさまざまな人と出会う・・・・・。


地味映画推進委員会の会員さんからもご紹介いただいていた作品、とっても気になっていました。

ジョン・メイ

孤独死した人を弔う民生委員ジョン・メイ。(エディ・マーサン、素晴らしい♪)
その丁寧で真面目な仕事ぶりを、静かに・・・淡々と追っていく展開は、まさに地味映画!!
故人の家を訪ねて写真から知己の人を探したり、好きだった音楽を見つけて葬送曲を選んだり、宗教を知って送る言葉を考えたり。
そんな彼の仕事ぶり(興味深いといったら不謹慎かもしれませんが・・・)に見入ってしまいました。

几帳面!

この片づけられたオフィス!!きちんとしまわれたファイルの気持ちよさ~。
独身で恋人はおろか、友達の影さえ見えないジョン、
食事もツナ?缶とトースト、リンゴ、そしてTea~♪という質素ぶりなのですが、不思議に寂しさや孤独さはそれほど感じませんでした。 自分なりにコツコツ送る毎日、そして誠意を持って仕事に真面目に取り組む姿を見ているから。

ですが、そんな彼は突然解雇を言い渡されてしまいます。(嫌味な上司役、あの海外ドラマ「ブロードチャーチ」のパパ役の男優さんだったーー!)
最後の仕事は、自分の向かいに住んでいた男。
こんなに近くにいながら、言葉を交わすことも無く、どんな人だったのかも知らなかった男ビリーの、生前の姿を追い、彼の人生に関わった人々を訪ねてゆくジョン。
このビリーが、ジョンとは全く正反対のタイプ破天荒なその人生を追ううちに、ジョンの心のうちに少しづつ芽生えていくもの・・・。
食べたことのなかった(もらいものの)パイ、いつもの紅茶じゃなく、薦められたココア。
おそるおそる(本当に恐る恐るでしたね 笑)口にするジョンの様子が可笑しい。
上司の車にあんなことしちゃったり~

魚のソテー、あの黄色い銅像(面白い~)、窓からぶら下げたベルト・・・、ちょっとしたシーンがどうしてこんなに印象的なんだろう。
気づくと、ブルーグレーのような、落ち着いた静かな画面が、なんだかいつのまにか、少しづつ色づいてきてるような。
ジョンのセーターが、綺麗な明るいブルー
初めてみた笑顔がこんなに素敵だなんて・・・。

だから・・・・・その後の出来事には本当に不意打ちを食らいました
思いがけず大勢の人々に見送られたビリーの葬儀を嬉しく思いながらも、「なんで、なんで~~」と思わずにはいられなかったのだけれど・・・、

画面が少~し暗くなったラストシーン、現れた大勢の人影に思わずどっと・・・涙、涙・・・。
誠意や哀悼を込めたジョンの“おみおくり”の気持ちは、ちゃ~んと伝わっていたんですネ。

思わぬ不意打ちに監督さんにちょっと文句を言いたくなったけど(苦笑)、このラストシーンにはただただ・・・感動。
胸が熱くなりました。

観てよかった~!!お薦め、ありがとうございました♪
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味わいの残る良い映画。これ好きです! STILL LIFE 監督:ウベルト・バゾリーニ 製作:2013年 イギリス・イタリア 上映時間:91分 出演:*エディ・マーサン *ジョアンヌ・フロガット *カレン・ドルーリー *アンドリュー・バカン 人と出会い、死と向き合い、人生は輝きだす。 ロンドンの民生係ジョン・メイ(エディ・マーサン)は 孤独死した住民の身辺...
おみおくりの作法 dot RockingChairで映画鑑賞dot 2015.10.06 15:47
コメント
瞳さん、こんにちは^^
これ、私も同じ風に見たわー
なんで、なんで・・・?ひどいよー!
と憤慨した後に、
そう来たか・・・って、ボロボロ・・・涙が・・・。

凄く好きな映画だけど、でも、やっぱりちょっと可哀想だな・・・。

彼みたいな人にこそ幸せになってもらいたかったなー。
latifadot 2015.10.05 14:27 | 編集
記事アップ早いですね(゚o゚)
この映画良かったですよね~♪
地味ながら、誠意や尊厳というテーマ性、ユーモア、感動が
きっちり詰まっていて、本当に観て良かったと思えました!

出来ればジョンには現実で幸せな時間を
実感として噛みしめて欲しかったなあって言うのが本音ですよ~(;_;)
でもラストで多くの人が彼の死を悼んでいたから、
ジョンの生き方は意義あるものだったと思うようにしたと言うか、
そう描かれているんだって自分を納得させました。(^^;
YANdot 2015.10.06 15:46 | 編集
>latifaさん

こんばんは。
うんうん、そうだよねぇ、、あんなに幸せそうな笑顔をしてたのにね。
突然のことでビックリーー。
ええーーーっと唖然としちゃった。

そして最後のあのシーン、やられた~~ってもう、どどーーーと涙が出たわ。

監督さんのインタビューにね、あんなことになったけれど、だからといって彼のそれまでの人生が不幸せだったとはいえないんだって書いてあって、なるほど、そうだわ!って思ったけれど、
でもやっぱり、彼女と幸せそうにお茶してる彼を最後に観たかったな♪
dot 2015.10.07 18:44 | 編集
>YANさん

こんばんは。
早速感想読みにきてくださってありがとう♪

>誠意や尊厳というテーマ性、ユーモア、感動が
きっちり詰まっていて、本当に観て良かったと思えました!

そうでしたね~!!
ユーモアがあるとないとではね~、全然違ってきますよね。
この雰囲気がとっても好きです。
私、ちょっとカウリスマキ監督の作品を思い出しちゃったりしましたヨ。主人公の表情とかも似てませんか?

>そう描かれているんだって自分を納得させました

うんうん、同感です!!
私もそんな風に考えて納得させましたよ~(>_<)
dot 2015.10.07 18:58 | 編集
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