
セレブ相手のセラピストとして著名な父親ワイスとステージママのクリスティーナを母に持つ、有名子役のベンジー。
ハリウッドセレブ一家として、華やかな暮らしを送っているかのように見えた彼らだが、
問題を起こして施設に入っていた長女アガサが戻ってきたことで、隠し通してきた家族の秘密が明らかになってゆく・・・。
一方、カルト女優だった美しい母の亡霊に悩まされる女優ハバナは、落ち目になったきた自身のキャリアを立て直すため、
母の代表作品のリメイクにどんなことをしてでも出演したいと願っていたのだが・・・・。
クローネンバーグ作品って実はほとんど観ていないかも

(いや、ほとんど・・じゃなかった


でも今回、ミア・ワシコウスカが出てる~


これは見逃せない~♪
・・・なんて甘い気持ちで観はじめたらいやいやいや~、やはり強烈なのネ、クローネンバーグ。
実際にハリウッドでリムジン運転手をしていた脚本家ブルース・ワグナー氏の実体験が基になっているそうなのですが、
う~ん、スターたちの裏の顔、いろいろご覧になったんでしょうか。
ハリウッド社会の虚飾や醜さ、きらびやかな世界の裏にはいろんな欲望も渦巻いている・・・。
そうした部分への皮肉、風刺はもちろんとっても感じたんだけど、
そういう毒々しい世界の中で、スターという自分を維持するための痛々しさ、狂気めいた思いも痛烈に感じました。
登場人物たちの抱える“闇”が、不協和音のように響きあって・・・・いったいこの先、どんなことが起こる(起こってしまう)んだろうと緊張感たっぷりでした。
アガサの父と母が隠してきた秘密、そして生まれてきた姉弟、
映画に映し出される星座(タイトルも!)を観ていると、ギリシャ神話に通じる部分を思いだすし、
ところどころに散りばめられた“火”と“水”にも、秘めた意味があるのかしら?と想像しましたが、
観ている間はそういう想像以上に、出演スターたちの演じっぷりに唖然~


ジュリアン・ムーア、噂以上に凄かった~

自分がどうしてもやりたかった役をとられた相手に、突然出会った時の、あの素晴らしい“表”の顔、ほれぼれとするほど堂にいったスタートーク。
思いがけず舞い込んできたニュースに、歌い、踊る、あのシーン。いやいや、あの歌にはマイッタ

トイレのシーンもビックリでしたヨ。
だけど、そんなジュリアンにミアちゃんも一歩も引けを取らず

ただアブナイ女の子じゃない、悲しさや愛情や、だけど、やっぱり怖さもゾクゾク感じちゃう

あの黒い、長い手袋・・・・片平なぎさを思い出す私は・・・古い

なんとも救いようのないお話なのに、嫌悪感よりも悲しさをおぼえたのは何故かなぁ。
アガサが何度も唱えていたあの詩がとっても耳に残りました・・・・。
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