2015
05.21

「青の寝室」

Category: WOWOW鑑賞作品
青の寝室


妻子がいながら、夫がいる女性デルフィーヌと不倫関係にあったジュリアン。
ホテルの青い部屋で濃厚な愛を交わす2人・・・。
だが、ジュリアンは彼女との関係を終わらせようと思い始めていた・・、そんな時、ある事件が起こり!!


今月のWOWOW放映で一番気になっていたのが本作
日本未公開作品なのですが、主演そして監督も、マチュー・アマルリック
これまで4本かな?監督作品もあるマチューなのですが、どれも観たことが無かったので興味津々~

しかもこれ、原作があの「メグレ警部」でも有名なジョルジュ・シムノン
ますます、気になりますヨ。

冒頭から、警察に取り調べを受けているらしいジュリアン。
その尋問から不倫相手デルフィーヌとの関係や家庭での妻子との様子、過去のさまざまなシーンが浮かび上がってきます。そんな回想シーンと現在の姿が交互に描かれてゆくのですが、
いったい、“何があったのか?なぜ逮捕されているのか?”は、なかなか明らかにされません。

これがね~!!もう!!なんとも!!ウマイというか、気を持たせるというか
ジュリアンとデルフィーヌのホテルでの会話や、しだいにぎこちなくなってきていた妻とのシーンに、
あぁじゃないか?とか、もしやこんなことが?・・といろんなことを想像して、どんどんと引き込まれていく・・。

76分という短い作品なのですが、本当に後半も後半、ラスト近くになってようやく事件が見えてくるんですね。
・・・・ただ、どんなことが起こったのかは明らかにされますが、
結局、何が真相なのかは明らかにされません~~

もしや?このまま・・・の予感のあとにエンドロールが流れてきて「OH~!!NO~!!」と心で叫んでしまいました

ただ、明らかにされないぶん、ますますいろんな風に想像が膨らんでいきます。
車の中でジャムの瓶を見つめるジュリアンのあの目、そして最後のあの、デルフィーヌの言葉

裁判のシーンで「ここで愛が裁かれているわけではない」という言葉があるのですが、
私にはむしろ、この作品はミステリーとして犯人やその罪を裁いたり明らかにしようとしているのではなくて、
情熱にかられ関係を持ってしまったことから始まった2人が陥った状況、その結果起こってしまったこと・・・、これは愛のドラマで、そういう意味では、あの場では愛が裁かれていたのかも!!と強く思ってしまいました。

そして、もっと強く感じたのは、ホテルの青い部屋であんなにも濃厚な愛を交わしながら(さすが、おフランス映画です!ベッドシーンも堂々~!!)
デルフィーヌの言葉にもどこか距離を置いたようなジュリアンの言葉や、うつろにさえ見えるその瞳・・・。
マチューの大きな瞳はいったい何を見ていたんでしょう?

デルフィーヌの誘惑に溺れながらも、家庭を捨て妻子と別れるつもりはなかった・・・と思うジュリアン。
そんな愛の温度差?ズレが、悲劇を起こしてしまった原因なのかもしれないと思うと、ますます・・・怖さをおぼえてしまいます。


映像も、とても印象的なシーンが多くて・・・ホテルの大きな窓や、ベッド、シーツに落ちた一滴の血、青い壁紙・・・、
アマルリック監督、なかなかのセンスを感じます。
刺激的で濃厚でいて、どこか冷たく“怖い”愛あぁ・・・・これは後引く作品でした。


シムノンの原作も気になります~♪
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