2014
12.28

「チョコレートドーナツ」

チョコレートドーナツ

1979年、カリフォルニア。
歌手を夢見ながらも、ショーダンサーとして日々を送るルディは、店で出会ったポールと惹かれあうのだが、
努力して弁護士になった彼はゲイであることを周囲に隠している。

そんな二人が、母親に見放されたダウン症の少年マルコを引き取り、家族のように寄り添って暮らし始める。
幸せな1年・・・、
だが、法律と好奇の目という壁に阻まれ、ルディとポールはマルコと引き離されてしまう……。


タイトルの『チョコレートドーナツ』は、少年マルコの大好きな食べ物。
甘~いドーナツとハッピーエンドの好きな、優しい少年のことを思うと、涙が止まらない。


情熱的で何物をも恐れないルディと、温和で冷静なポール。
今よりももっともっと偏見や好奇の目や差別も大きかった70年代、
ゲイのカップルが、ダウン症の少年を家族として引き取るということが、こんなに困難なことなんだ・・・と歯がゆい思いでいっぱいです。

もちろん、子どもは母親と暮らすのが一番自然で幸せなこと。
・・・のはずだけれど、麻薬中毒者で(何度も何度もそれを繰り返し)息子のことも顧みない・・・、
そんな母親のもとへ、当たり前のように子どもを送り返す、

里親になりたいと望んだのが、ゲイのカップルだったという、自分たちの常識からは理解できない“非常識”を嫌った人々は、
自分の子どもを見放した母親の“非常識”は許せるのだろうか。

ルディとポールがマルコを預けた学校の先生や、調査委員の女性、
2人の愛情と努力を認めてくれた人々もちゃんといた!
勝てそうにない裁判に道を開いてくれそうな黒人の弁護士さんの存在が心強く思えてきた・・・のに。


最後に、静かに告げられた悲しい事実・・・、人形を抱え、歩き続けた少年の姿を思い、また涙がこみ上げてきた
なんて苦い『チョコレートドーナツ』だろう。
きっと、マルコの好きなハッピーエンドの物語になるに違いない!なって欲しい~~!
そう思い続けて観ていたので、とてもショックでした。

でも、そのとても悲しい事実を、映画はセンセーショナルに描きませんでした。
ポールが(二人がマルコを引き取ることを許さなかった)人々に送った手紙には、なじる言葉も、罵倒もありませんでした。
派手にも、衝撃的にも描かなかったからこそ、静かに告げたその事実の痛みが、深く、深く、伝わってきたような気がします

悲しみをこらえながらステージで歌い上げるルディと、彼を見守るポール。
望んだようなハッピーエンドではありませんでしたが、いつか、きっと道はひらけるに違いない・・・そう信じて進んでいこうとする二人に救いをおぼえたラストシーンでした。


情熱と激しさ、そして脆さ、見事なバランスで演じ上げたアラン・カミング、
歌声も素晴らしかったわ~♪


幸せな1年

3人の幸せな1年・・・、ずっと続いて欲しかった~~。

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