2014
11.05

「セッションズ」

Category: WOWOW鑑賞作品
セッションズ


6歳の時に患ったポリオのせいで首から下が麻痺し、重度の呼吸障害を抱えるマーク。
それでも大学を卒業し、38歳の今では詩人でありジャーナリストとしての仕事を持つ彼に、
身体障害者のセックスについての取材の仕事が舞い込む。

様々な障害を持つ人々にインタビューするうち、彼自身も未経験であった“女性と愛し合うこと”への望みを抱くようになったマークは、セックス・サロゲート(代理人)のシェリルとセッションを重ねていく・・・・。


マーク・オブライエンさん、1999年に亡くなった実在の人物です。
本作は彼の書いた記事「On Seeing a Sex Surrogate」をもとに作られました。

性に対して悩みを持つ人々に、(実際に)身体を張って?指導するサロゲートっていう職業があることにまずビックリしました。
「売春婦」とは違うの!という台詞が映画の中でもありましたが、ちょっと描き方を間違えると、そういう雰囲気になってしまうかもしれない設定ですよね。

セッションズ5

セッションズ3

サロゲート役のヘレン・ハントはとっても自然に(そういう役柄ですから)裸になっていますし、
指導するシーンもポンポンとリアルな言葉が飛び交います。
だけど、そこには厭らしさは全然感じられない。
彼の為に自分が出来ることを真面目に考えるシェリルと、女性と愛し合って男になりたい!という真摯な願いを持つマークの姿が時にはユーモラスに、そして真剣に描かれていて
思わず「ガンバレ~!」(っていうのもおかしいけど)って応援したい気持ちになってくるんです。

難しいテーマを取り上げながら、この軽やかさ。素直に爽やかで、とてもあたたかい。
大好きな映画『潜水服は蝶の夢を見る』を思い出しました。
ちょっと持ってた興味本位の気持ちも、きっと許してもらえるんじゃないかなあ・・と思うくらい、優しい映画でした。

感覚はあるのにからだを全く動かせず、呼吸障害のために自宅では“鉄のベッド”(人口呼吸器つきカプセル)に横たわる毎日。
パソコンは口でくわえたバーで操作し、1日のうち出かけられるのは3、4時間程度。

セッションズ4

どれだけ大変だろう・・・と思うのに、悲観せずにポジティブに生きるマーク。ユーモアも忘れません。
ジョン・ホークスさんの、演技と思えない自然な成りきりっぷりに拍手したい~♪

セッションズ2

マークの率直な質問や懺悔?に、(イエス様をちらりと見ながら 笑)時には牧師じゃなく友達として、なんとも寛大な答えを返す牧師さんの存在も嬉しいし、
美人の介護人アマンダもいいけど、私はメガネっ子ヴェラがお気に入り。
ヘレン・ハントもとっても素敵でした。

ひとりにセッションは6回まで・・・、それはやっぱり仕事としてじゃない気持ちが芽生えてしまうことを防ぐためなんでしょうね。
自分の気持ちに素直なマークは、優しく美しいシェリルのことを自宅に「詩」を送ってしまうくらい好きになってしまうんだけど、それでもちゃんと引き際を守ってセッションを終わりにする2人・・・。
思いがけなく涙を浮かべてしまうシェリルにこちらまでこみ上げてくるものがありました。

与えられた人生の中で、生に興味を失うことなく、ユーモアと愛を持って生きている人に出会ったら、
(どんな関係になりたいとかいうのではないけれど)その人の存在自体に心打たれるのではないかしら。

自分のありのままの姿を(今年よく聞くフレーズだけど )受け止めて生きることの素晴らしさを優しく教えてもらったような気がします。
ありがとう~そう感謝したくなる作品です。

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