2014
09.13

「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」

ネブラスカ


誰が見ても古典的でインチキな手紙をすっかり信じてしまったウディは、はるか遠く離れたネブラスカまで歩いてでも賞金を取りに行くと言ってきかない。
大酒飲みで頑固なウディとは距離を置いていた息子のデイビッドだが、そんな父親を見兼ねて骨折り損だと分かりながらも、彼を車に乗せて4州にわたる旅へ出る。
途中に立ち寄ったウディの故郷で賞金をめぐる騒動に巻きこまれる中、デイビッドは想像すらしなかった両親の過去と出会うのだが……。

                       (公式サイト ストーリーより)




地味映画推進委員会の会員さんからお薦めいただいて、楽しみにしていた作品です。

アレクサンダー・ペイン監督作品だったのね~
なるほど、なるほど、本作もじっくり、しみじみ噛みしめる、味のあるヒューマンドラマ。

全編モノクロという渋さも、
登場人物たちの驚くべき平均年齢の高さも(おじいちゃん、おばあちゃんたちいっぱい)、まさに地味映画にふさわしい~

インチキな当たりくじの手紙を信用してしまった父親の頑固さに、しようがないなあ・・・と一緒に付きあって旅に出た次男坊。

次男坊

小っちゃい時は女の子に間違えられるくらい可愛かった(らしい 母談)彼ディビッドの、(決してめちゃめちゃイケメンじゃない)普通っぽさもいいなぁ♪
2年も付き合ってたという彼女がまた、ビックリするくらい美人じゃないのダーーー

だけど、そんな普通っぽさに溢れた彼らの、(今までになかった)ちょっとした旅模様は、全然退屈じゃなかった~~!!
ハラハラドキドキするわけでもないし、大事件が起こるわけでもない。
何を考えているのかぼ~~っとして見える父親がいないと思えばちゃっかり酒場にいたり、
(酒場も年齢層高いーーー)、
線路で入れ歯を探さなきゃいけない羽目になったり、父親の故郷で、何十年も会ったことのない親族たちが集まったり(男性たちがTVの前で勢ぞろいの図が可笑しすぎ~)、若き日、父の恋人だったという女性を知ったり。

単純でとっても自然なエピソードが並ぶけど、
その中には、ありきたりにまとめない、「その人物」を知り尽くしている細やかさを随所に感じました。
普通はこのあと感動的な台詞が飛び出すんだよね・・と待ち構えていたら、
見事に外されて何度もヤラレターーと思ったし、
レストランでメニューを選ぶ、たったそれだけのシーンも、なんと雄弁に使われていたことでしょう。

ウディの宝くじに群がってくる人々、共同経営者だったエド、めちゃくちゃ憎らしかった!!
彼に貸した父のコンプレッサーを納屋から取ってこようとする兄とディビッド、胸がすーーとするシーンだと思ったら、なんと~~ぷぷぷぷ~~(笑)
こんな風に、一筋縄ではいかない、笑いや感動や切なさや、居心地悪さ、皮肉・・・絶妙に混じり合わせて、とてもとても退屈なんてしてられませんでした。

父ウディを演じたブルース・ダーン。
無気力、認知?まるで靄がかかったかのようなぼんやりした「目」や表情、会話の「間」までお見事~!
66回カンヌ映画祭、最優秀主演男優賞、納得です。

お喋りで、目も当てられない、聞いていられない・・・毒舌家、母親役のジェーン・スキップも強烈でした。
ウディがあの、素敵な恋人の方を選んでいれば良かったのに・・・と思っていたけれど、
親族たちの無心を「一喝!」した母の啖呵は気持ち良かった~。このくらいでないと、人の良すぎる夫を支えて家族をまとめてはいけなかったのかもね。

ネスラスカ2


最後の最後まで、どうしたってくじを引きかえに行くことに固執する、父と息子のロードムービー、
終点に、こんな嬉しい当たりくじが待っているとはねぇ~~。

父の故郷で知った「これまで知らなかった若き日の父の姿」と
今の父が何を望んでネブラスカまで来たいと思ったのか、それを知ったディビッドの取った行動に思わず「エライ!!」
いい息子ですなぁ~~とホロリ

終点と書いたけど、(終点は)まだまだ先のことですネ。
家へと向かう旅、そして、そこから先も、お互いをもっと知ることができる。
そんな想いで嬉しくなってくる、う~ん、じんわり~、いい作品でした。

いたって普通っぽい田舎の風景も、たくさんのおじいちゃん、おばあちゃん+地味目の次男坊も、モノクロによく似合ってました

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