2014
08.29

「眠れる美女」

眠れる美女


2009年、イタリア全土を揺るがすある女性の尊厳死事件が起こる。17年前、21歳で交通事故に遭い、植物状態となってしまったエルアーナ・エングラーロ。両親は延命措置の停止を求め、カソリックの影響が強いイタリアで、長い間裁判闘争を行なってきた。2008年10月に最高裁判所がようやくその訴えを認めたが、彼女の延命措置の停止を行う病院はなかなか見つからなかった。翌年2009年1月、イタリア北東部の町ウディネの病院が受け入れを表明し、2月にエルアーナはミラノからウディネへ搬送された。しかし、カトリック信者や尊厳死反対の保守層からの支持を集めるベルルスコーニ首相は、エルアーナの延命措置を続行させるべく、法案の強行採決を画策していた。こうした尊厳死をめぐる賛否の激しい対立の最中に、三つの物語が同時進行で展開されてゆく。

                 (公式サイトストーリーより)


イタリアの巨匠マルコ・ベロッキオ監督作品を
てっきりWOWOWの“8月ホラー特集”の中のひとつかと思って観始めた私って・・・・

だって、タイトルといい、

名女優

黒衣の美女のこの画像といい(ユペールでした)、ちょっとそれっぽい・・よね?


エルアーナ・エングラーロの尊厳死をめぐる論争で揺れる2009年イタリア。

自身の愛妻の延命装置を停止させた過去を持つ議員のウリアーノは、そのことで愛娘との間に溝が生まれ、その溝はエリアーナ事件を巡ってさらに深まろうとしている。

薬物中毒の女ロッサは、自殺未遂を繰り返しているところを、医師のパッリドに出会い、阻止されるのだが・・・・。

昏睡状態の娘ローザの介護のため、舞台を捨てて一心不乱に介護する名女優ヴィナマドレと、母の女優としての素晴らしさを敬愛する息子・・・。

エルアーナ論争とともに同時進行で描かれていく3つの物語。

ロッサの狂気めいた行動や、ウリアーノの娘マリアと偶然出会った青年ロベルトとの恋、息子が自分にむける愛情にあまりにも冷たいヴィナマドレ。

う~ん、はっきり言って、どのエピソードにもどの人物にもあまり共感を覚えない~~
ロベルトの弟の怖さって、、かなり普通じゃないような気がするし、そんな弟と兄の関係も???
娘の目覚めを信じ、待つことのみに全てを傾ける母、憧れる母と同じように役者を目指す息子になぜそこまで冷たいの!?

けれど、そんな共感できない、3つのエピソードの行方がやたら気になって仕方ないから不思議~

医師パッリドはロッサの自殺願望を救うことができるのかしら?
ウリアーノはその本心を娘に伝えることができる?
ヴィナマドレは、息子の思いを受け止めるのかしら?

物語の行方に大きな影を投げかけ、登場人物たちの運命をも動かしかねないエルアーナ論争。
尊厳死についての考えや意見は、本作の登場人物たちのように、それぞれ、さまざまなものだと思うし、
映画を見ながら私たち観客一人一人も考えたり、感じたりすると思う。

けれど、私には本作が「尊厳死」について問う映画だとは感じられなかった。

父親を信じられない娘が、愛を知ったことによって、かって目撃した父母の姿に本物の愛情が流れていたことを感じる姿。
医師の想いに、生きる気持ちを取り戻すロッサ。
まるで眠りから目覚めたような二人の女性の姿に希望を感じさせたかと思うと、

娘の枕元でマクベスの魔女の台詞を呟きつつ・・・、現実世界から逃れ、眠りについてしまうかのようなヴィナマドレの姿を描き出す・・・。

彼女らの誰もが眠れる美女であり、愛が人生を目覚めさせ、反対に失望が失わせてしまう・・・。
「愛と人生」を問う作品だと私には感じられました。(ホラーかと思ったくせに・・・・

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