fc2ブログ

Slow Dream

縁あって・・・本や映画と巡りあう。




「わたしはロランス」 :: 2014/07/09(Wed)

私はロランス

モントリオール在住の小説家で、国語教師のロランスは、
美しく情熱的な女性フレッドと恋をしていた。

30歳の誕生日、ロランスはフレッドにある秘密を打ち明ける。
「僕は女になりたい。この体は間違えて生まれてきてしまったんだ」。
それを聞いたフレッドはロランスを激しく非難する。
2人がこれまでに築いてきたもの、フレッドが愛したものが否定されたように思えたのだ。

しかし、ロランスを失うことを恐れたフレッドは、
ロランスの最大の理解者、支持者として、一緒に生きていくことを決意する。


                 <公式サイト ストーリーより>



168分~~!という尺の長さにビックリ!
けれど、長さは感じなかったなぁ、ロランスとフレッド10年間の愛の物語・・・、終わってしまうのが哀しいくらい。

フレッドとロランス、笑いあい、愛し合う・・・なんてお似合いな二人。
そんな二人の姿があまりにも自然で情熱的なので、
「女になりたい」というロランスのカミングアウト(知ってはいたけれど)に、フレッド同様「・・・・」って思わずにはいられない。
けれど、本当の自分は女でも、だからといってロランスが愛したいのは男では無いってこと。
う~ん、複雑だ。
もちろん、フレッドが愛しているのもロランス。

だったら、問題ないじゃない。
分かってもらえる人にだけ分かってもらい、出かける時は外見は男のまま、今まで通りフレッドと愛し合い・・・・。
ズルい私はそんな風に思ってしまう。

・・・けれど、それでは偽ってきた30年と同じ。
好奇の目や言葉よりも、痛くて辛いのは、「本当の自分になれないこと」。

生きていくってこんなにも自分に正直になることなんだ・・・

「誰でもみんな、超“普通”ってわけじゃない」と、ロランスを支えることを決意したフレッドも
彼女を理解し、ともに生きていこうとするけれど、
自分の感情や望みを押し殺して生きていくことなどできない。

ロランスやフレッドの、どんなに愛している相手に対しても自分を偽らない、偽れない姿は私には衝撃でした。




Xデイ

初めて女性の姿で生徒たちの前に立つロランス・・、このシーン、ドキドキしたわ


別れた後、ロランスが送った小説を読んだフレッドの「感情の高まり」が洪水のように溢れる水となったり、

青空にカラフルな洋服が舞う、ポップな逃避行のシーン。

私はロランス1

感情がそのまま画像になったかのような映像使いも印象的でした!!


何度も再会し、愛し合い、けれども、口論から離れてしまう二人・・・。
「何を求めているの?」繰り返されたこの問いや
「女にならなくても、いつかは別れが来ていた・・・」というロランスのこの言葉。

噛みしめていたら、出会ったばかり若い二人のシーンが用意されていて・・・この不意打ちに思わず涙


情熱的で強く、けれど時にはもろい、フレッド役のスザンヌ・クレマン、
男とか女とか、もう越えたところにあるのでは?「あなたは、いつでも、そして最後までロランス」、そうしみじみ感じたメルヴィル・プボーが素晴らしかった~。
  1. 映画タイトル(わ行)
  2. | trackback:1
  3. | comment:4
<<「ロボコップ」 | top | 「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライブ」>>


comment

お邪魔します~~
わ~~これ大好きなの。感想いまだにUPしていないけど
そのうち。
フレッドの気持ちにどっぷり入り込んだわ。
本当の自分になるって決めたロランスは気持ち的にはすっきり感あるけれど、一緒にいるフレッドはびっくりだよね…
突然彼氏が女装しちゃうんだから・・・。
それにともなって男性が好き・・・っていうわけじゃなく
依然、フレッドが好きなんだ…って言われても・・・
女性側としては複雑~~~。
自分だったらどうしようって思っちゃう。

洋服のシーンや涙のシーンの映像は面白かったよね~~
インパクトあって。


「女にならなくても、いつかは別れが来ていた・」
これこれ・・
悲しいよね・・このセリフ。あんなに愛しあっていたのに
最終的にはこのセリフだよ・・・・涙。

ラストに
出会いのシーンがあるじゃない?
あの時、ロランスがウィンクするでしょ~~
あ~~~可愛い…付き合いたいよ、この顔・・
・・てやっぱり思っちゃうよ・・笑
でも別れちゃうんだと思うと、せつないよね。

<メルヴィル・プボーが素晴らしかった>

うんうん・・
プボー~~久々に最初から最後まで出ずっぱりの作品みたわ。


P・S  台風でお仕事での帰宅は大丈夫かしら。
気をつけてね。
  1. 2014/07/10(Thu) 15:31:35 |
  2. URL |
  3. みみこ #mQop/nM.
  4. [ 編集 ]

>みみこさん

おはようございます~。
心配してくださってありがとう。台風、こちらは雨も風もほとんどなくって・・・無事行ってくれました。
沖縄や九州、大変でしたよねぇ。
そちらは大丈夫でしたか?

うんうん、この作品、みみこさんが良かった~♪って書いてたので、楽しみにしてたの。
とっても良かったわ。

おお!そっか、みみこさんはフレッドの気持ちに入り込んだのね。
>本当の自分になるって決めたロランスは気持ち的にはすっきり感あるけれど、一緒にいるフレッドはびっくりだよね…

ホントだ!そうだよねぇ。
私ったら、女性には甘くないので(苦笑)そこんとこ、全然考えてあげなかったなぁ・・(我ながらにビックリ)
フレッド、結構サバサバしてて、大丈夫そうだったのでそう思っちゃんだけど、彼女の気持ちを思うと辛いよねぇ。

>「女にならなくても、いつかは別れが来ていた・」
この台詞、意外だったので・・・いろいろ考えたわ。
あのまま、ロランスが男性だっても、やっぱり上手くいかなかったのかなあ・・って。

ロランスのウィンク、すごく決まってたよね!!
スマートでチャーミングで、あれは必殺だよね(笑)
それだけに切ないわ~。

プボー、これからもどんどん観たい男優さんだよねぇ♪
  1. 2014/07/13(Sun) 09:56:06 |
  2. URL |
  3. 瞳 #-
  4. [ 編集 ]

瞳さん、こんばんは!
おくらばせながら、やっと見ました。
恥ずかしいけど、ドラン君のルックスには、ぶっとびました。
これで監督?しかも新進気鋭の要注目監督さんだなんて。
正直、あんまり期待せずに見たのだけれど、想像以上に、センスというか、何か持ってるかも、って思わせられる映画でした。

いやぁー、こんな風な告白されたら、困っちゃうわ。
自分に置き換えてみて、今、夫に言われたとしたら、もうお互い結構なお年になったから、若い頃よりは、大丈夫だと思うけど・・・恋愛渦中の時に言われたらね・・・。

この映画の次に感想アップされている「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライブ」も、一緒に借りたので、また後日、お邪魔しますね。
  1. 2014/11/26(Wed) 19:16:42 |
  2. URL |
  3. latifa #SFo5/nok
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

> Latifaさん

こんばんは。
わ~、ご覧になったのね♪

監督若いよね!!うちの息子と1つくらいしか変わらないはず!(たしか)
そうそう、ルックスもね~!!
作品もとてもオリジナリティーやセンスを感じたわ。
「トム・アット・ザ・ファーム」観たいなぁ。


> いやぁー、こんな風な告白されたら、困っちゃうわ。

うんうん、そりゃあもう、困るわ~~(>_<)

> 自分に置き換えてみて、今、夫に言われたとしたら、もうお互い結構なお年になったから、若い頃よりは、大丈夫だと思うけど・・・恋愛渦中の時に言われたらね・・・。

おお、そっか~、なるほど。家族として長く暮らしてたらまた違ってくるよね。
だけど、この映画観ながら(二人とも)こんなにちゃんと自分の気持ちに向き合うんだ・・ってそのことにもびっくりしたわ。

> この映画の次に感想アップされている「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライブ」も、一緒に借りたので、また後日、お邪魔しますね。

は~い、また感想楽しみにしてます。
ティルダ姐さん、素敵でしたよ(笑)

  1. 2014/11/27(Thu) 23:37:38 |
  2. URL |
  3. 瞳 #-
  4. [ 編集 ]

comment


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://teapleasebook.blog26.fc2.com/tb.php/729-26cf9a1c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

「わたしはロランス」感想

20代前半で、監督・脚本・美術・衣装・編集・音楽をひとりでこなし、かつ、この美貌・・・ドラン恐ろしい子!
  1. 2014/11/26(Wed) 19:10:36 |
  2. ポコアポコヤ 映画倉庫