2008
05.31

「孤独な嘘」

孤独な嘘孤独な嘘
(2008/03/07)
ルパート・エヴェレットエミリー・ワトソン

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ロンドンで仕事をするジェームズは美しく静かな郊外にも家を持つ、いわゆる上級階級者。
ある時、通いの家政婦の夫が何者かに轢き逃げされ命を落とすという事件が起こる。
近隣に住むビルの車に怪しい傷を見つけたジェームズは、彼に事故とのかかわりを問いただすのだが・・・・。


絵に描いたようなイギリス郊外の美しい風景。
その中をこれまた絵に描いたように一人の老人が自転車を漕いでゆく・・。
なんてのどかなんだとうっとり画面を見つめていた矢先に・・・バタッと倒された自転車に一瞬何が起きたのか分からなくて。思わずまき戻してしまった私でした。

美しい庭と家を持つジェームズとアン夫妻。そして通いの家政婦の夫の轢き逃げ事件・・・。
その舞台からも、思わずクリスティの描くミステリーを彷彿させる始まりです。
でもミステリーの方は思いのほか、早々と・・真実が明かされてしまいます。
だけど・・・本当の意味でのミステリーはここから始まりました。

この世で一番解明されないもの。永遠のミステリー。
人の心と愛の行方って・・。
円満に思えた夫婦の中に潜んでいた温度差が、ある出会いや出来事で彼らの人生を変えてゆく・・。


一見とても地味で、夫婦がダメになったり、元に戻ったり・・と・・・そんなどこにでもあるようなお話しを描いているのですが。
これがなんでしょう・とてもじわじわきましたよ。

正義感からビルを問いただすジェームズなんだけれど、でもそこに妻が絡んでくると今度は保身に回ってしまう・・。そのいやらしさが、なんともリアルだし。
妻のアンも肩に力の入ったジェームズとの生活に疲れ、ビルに走ってしまいながらも・・・やはり・・。

ひとつひとつのさりげないシーンが、俳優さんの上手さもあってとても印象的なんですよね。

ジェームズがアンから衝撃の事実を聞いてしまう、あのシーンでも、大皿にどんどんと料理を盛り付ける彼女の姿が今も浮かんできます。


登場人物のセリフが・・また・・、なんていうか、その人物らしいというか。
なんとか元のさやに納まったのに、ビルに起こった不幸を聞いてジェームズはアンにそれを伝えてしまう・・。黙っていればそのままいられたのに・・。
どうしてもそうせずにはいられないジェームズにアンが言った
「あなたはそうやっていつも私を試すのね・・・」
このセリフに・・夫婦であった二人の年月や思いがじわ~~~っと。



一癖も二癖もありそうな匂いをさせるビルという男・・、ルパート・エヴァレットはこういう雰囲気を漂わすのが上手い!
でも・・すごく痩せててビックリ!!(役柄のせいでしょうか)
ついこの間「イギリスの貴公子たち」で懐かしい姿を見たばかりだったから、年月を感じました。



もしこの作品を若い時にみたら、全然印象が違っていると思う。
熟年(笑)の今だから、結婚生活もとっても長い今だから・・、身につまされたり、感じる部分が多いのかなあ・・。
いろいろな意味で、とても心に残る作品でした。
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コメント
お邪魔します~
カポさんに続いて私もみましたよ☆
瞳さんおっしゃるように本当のミステリーは
人の心ですよね~~
大皿のシーンは私も印象的。
何気ないしぐさの中に動揺が隠されているようでした。
さりげなく話ちゃうところが恐いな~~
そうそう・・ルパート・エヴァレットどうしたのって思ったわ。
なんだか減量したボクサーみたい、そう
力石徹みたいよ・・泣。
年月感じるわね~~~
瞳さんの感想が見るきっかけになったわ
感謝です・・♪
みみこdot 2008.06.18 17:45 | 編集
>みみこさん
みみこさんも見てくださったのね!嬉しいな~。
でしょう、本当のミステリーは人の心ですよね。
あの大皿のシーンは、印象的でしたよね。
普通の会話が、どんどんどんどん、怖くなってくるの。
とってもリアルでもあったし・・。ジェームズの反応がね・・。

ルパート!痩せすぎですよねぇ。
ビックリしましたよね。
力石~~、ああっ~!!似てたね・・・(汗)み、みみこさん~(笑)

みみこさんの感想読みに伺いますね~。
dot 2008.06.19 22:38 | 編集
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