2013
07.13

「血の伯爵夫人」

血の伯爵夫人


16世紀。
ハンガリーの名門貴族出身であるエリザベートは、15才でナーダジュディ伯爵と結婚、伯爵夫人となる。
3人の子をもうけ、荘園管理に采配を振るう彼女だったが、武勇誉れ高い夫が熱病で急死。

やがて、エリザベートは年若い貴族の青年イシュトヴァンと愛し合うようになるが、彼の父親により2人は引き離されてしまう。
彼への想いを断ち切れないエリザベートは、別れの原因を自らの年齢のためと考え・・・しだいに若さと美貌に執着してゆくのだった・・・・。


自分の美貌と若さを永遠のものとするために、600人もの少女たちを犠牲にしたとして吸血鬼伝説のモデルともなったエリーザベート・バートリー。

ベルサイユのばらの外伝「黒衣の伯爵夫人」も彼女のお話をモデルにしたものでしたっけ。

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(2004/10)
池田 理代子

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処女の血にからだを浸したり、彼女たちの血を絞るために恐ろしい機械を作ったり・・と、その残虐な振る舞いから、あまりにも悪名高いエリザベートをモデルにした本作、
ジュリー・デルピーが監督・脚本・音楽・主演を務めています。
以前見た『恋人たちの2日間』でも監督他6役をこなしていた彼女、才女ですね


なぜエリザベートが、あれほどまでに若さと美貌に執着するようになったのか、
本作では、初めて真剣に愛した男性との恋に破れ、傷つき、悲しむあまり・・・その原因を20歳も上の自分の年齢のためと考えた彼女がしだいに若さと美貌に執着していく様子が描かれていくのですが、

その一方で、
悪魔によるものとまで言われた彼女の仕業が実は(彼女の莫大な資産を狙う者によって)仕組まれていた部分があるのではないか、
あまりにも誇張されすぎてしまったいるのではないか・・・そういう部分も匂わせていて興味深いですね。

少女のころからどこか醒めたような目をしたエリザベートでしたが、結婚して荘園を立派に管理し、国王にまでお金を貸していた・・という才女ぶり、
その彼女が・・・あれほどまでに残虐な行為を夜な夜な繰り返すなんて

本作の語り手はイシュトヴァン、彼女のこういった行為については彼が父から聞かされたこと・・・だと思うと、
これらのすべてを信じるわけにはいかないと思うのですが、
でも映像でショックなシーンを見せられていくと・・・あぁ、やはり彼女はこういう恐ろしいことをしていたんだって思わされてしまう

観終わってなんとももやもやとした気持ちが残るのは、彼女の真実はいったいどこにあったのか、それが掴めないからなんでしょうね。
ただ単に彼女が行った(と言われる)恐ろしいシーンだけを取り上げて描いた作品なら、おお~~!コワイと思っただけで終わったのに・・・。

そこが狙いなら、ジュリー・デルビー、なんともニクイ演出ではありませんか。



ただ・・・エリザベートが愛したイシュトヴァン、自分たちは真実の愛を貫いた・・と彼は語りましたが、
なんとも中途半端なその態度は私には歯がゆかったなぁ
結局パパの言いなり・・・。

イシュトヴァンの父親を演じていたのがウィリアム・ハート、黒幕のいやらしさがなんとも上手い

でもなんといってもエリザベートを演じたジュリー
恋の痛みからしだいに狂気に憑りつかれていくその様子は圧倒されるものがありました。
自ら裂いた胸の中に愛する者の髪の毛を入れるあのシーンに・・イタタ


登場人物たちの中で、一番共感を覚えたのがエリザベートの財産を管理する友人ダルビリアでした。
世間では魔女と噂される彼女の言葉が一番曇りなく、真実を語っていたのがなんとも皮肉ですね。

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コメント
瞳さん、おはようございます。毎日暑いですね~お変わりありませんか?
セミだけは今朝もPM2,5に負けず元気ですが;;
ところでこれ、レンタルDVDですか?
実はずっと楽しみにしていた作品で(未見です~)。
ずいぶん前に新作情報が流れて以来、待てど暮らせど日本での公開はなく・・
半年くらい前に有料BSでの放映はあった、と言う所までの情報はゲットしていたんだけれど;;
レンタルDVDだと見るチャンスがあるので期待してしまいます。
出るピー(←こんな変換に・笑)デルピー作品って言うのからして興味深いものね。本当に才女~憧れる~。
で、昔ベルばらでそんな番外編があったのは全然知らなかったです。
私は島田荘司の小説に出てきたエリザベートに震え上がったのが多分最初だと思うので、もっと昔のベルばらの、気になるわ~。
同じキャラの恐ろしい物語でも、見方によってだいぶ違うのかしら?
デルピーのもベルばらのも、島田小説とは違って、ロマな香りが漂ってる気がするんですが・・???
つるばらdot 2013.07.30 10:12 | 編集
>つるばらさん

おはようございます。
ホントに毎日暑いですねぇ。うちの庭でもよくセミが鳴いていますよ~。

でも今朝は雨で少し涼しいわ。お休みなのでまったりしてました(笑)
暑さにも負けず?食欲も変わりなく過ごしてます!(^^)!

出るピー(あはは~笑)作品ですもんね、気になりますよねぇ。
実は娘が録画してたのを(BSなのかな?)二人で観たんですよ。
劇場公開無かったんですね(フランス映画祭では上映されたみたい)調べてみたらDVDも出ていないようで・・・残念です!!出ればいいのに~。

ベルばらの番外編、思わず本棚から取り出してみましたよ。
オスカルが休暇でお姉さんのお屋敷に滞在した時のエピソードなのですが、エリザベス・バートリーをモデルにした伯爵夫人が登場するんですよ~。
結構怖いシーンもあったりします!
オスカルの姪っ子でル・ル~ちゃんというキャラが登場するんだけれど、彼女がとってもイイキャラなの、ぜひ読んでみてくださいな。

私は島田小説、読んでないのでそちらが気になります~~♪
dot 2013.07.30 11:00 | 編集
瞳さん、こんにちは。お返事ありがとうございます。
あ~やっぱり録画だったんですね。
DVD出てないみたいで残念。わざわざ調べて下さって有難うございました。ごめんね!
ベルばらのル・ルーちゃんって、うっすら記憶がある様な気が・・?!
でもエリザベートの事は全然記憶にない・・(笑)
島田小説の方は、サブストーリーでエリザベートの話があったんだけど、本筋よりもそっちのが(恐くて)面白かったもので。(^^ゞ
ところで今日も猛暑です・・お庭のお花たちの水やりなど大変じゃないですか?
でも瞳さんが食欲あって元気なのは何より~(^^)今月もガンバロー!(←掛け声だけはハツラツ・・笑)
つるばらdot 2013.08.01 19:34 | 編集
>つるばらさん

こんばんは。
いえいえ~、私もDVD出てればいいなぁ~って思って♪

ル・ルーちゃん、髪の毛がくるんくるんしてて、ママンの作ってくれた(そっくりな)お人形持ってるの。
でもって、とっても賢いんですよ~、絶対好きになるキャラだと思います。

島田小説は、サブストーリーなんですね。おお~、本筋より、怖い!!それはますます気になります。

毎日、本当に暑いですよねぇ。
水やり、そうなの!出来るだけ早く起きてやるようにしてるんですけど・・、最近は早朝でも暑いですよね。
香川は水不足も毎年言われるでしょう、なので節水のためにお風呂のお水も利用してるんですけど・・・これもなかなか大変ですね。
ふふ、食欲あります~(笑)全然夏痩せしません~(爆)

あ、つるばらさん、先日お話した「ゲーム・オブ・スローンズ」見始めたんですけど・・・、これがもう、ハマりそうでどうしましょう。
登場人物多すぎ、しかも残酷だったり、大人向けのシーンあったりで・・ドキドキです。
もっとドキドキなのは、ショーン・ビーンが(指輪と同じような)運命になりそうで~~(汗)
見ていられるかしら~。
dot 2013.08.02 21:19 | 編集
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