2013
05.16

「ゴーン・ベイビー・ゴーン」

ゴーン・ベイビー・ゴーン [DVD]ゴーン・ベイビー・ゴーン [DVD]
(2013/03/13)
ケイシー・アフレック、ミシェル・モナハン 他

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ボストンで私立探偵としてコンビを組むパトリックとアンジー。
ある日、4歳の少女アマンダが誘拐されるという事件が起こり、叔母は街をよく知るパトリックたちのもとに捜索依頼に現われる。

警察と連携しながら事件を調べ始めたパトリックたちだったが・・・。



※↓しっかりネタバレしています!!ご注意くださいね。


原作はデニス・レヘインのハードボイルド小説『愛しき者はすべて去りゆく』。
レヘインといえば、『ミスティック・リバー』を思い出します。
これは、本作もきっとただのサスペンスものではないのでは~と思いましたが・・やはり!!そうでした!!

あぁ、観終わってからもずっと頭から離れない
パトリックが決断した選択について・・、アマンダのこれからについて・・。

何が正しかったのか、どうすべきだったのか、考えても考えても答えなど出せない。
でも考えずにはいられないーーー、ジタバタ


4歳の少女の誘拐事件。
序盤、犯人と思われるワルたちが浮上するのですが、違うのね~、このことは観ていて結構すぐにピンときます。
なにか違う
そもそも、警察官にエド・ハリスとモーガン・フリーマン、この配役、ただ者じゃない

なので驚きの真実も、「やはり!」という思いではあったのですが、
誘拐の理由については「そういうことだったんだ・・」と驚きましたし、彼らが危険を犯してまで少女の将来を想う気持ちにも胸打たれました。

そこに行く着くまでの、それぞれの人物像の見せ方やエピソード、言葉の数々。深く深く、今思い起こされます。

アマンダの母親ヘリーンのどうしようもないダメっぷり、
レミー刑事(エド・ハリスが渋い~、カッコいい)が語った子どもに関する過去の事件、
ジャック警部(モーガン・フルーマン)の亡くしてしまった娘への想い。
すべてが真実へとつながっていました。


加えてボストンのおそらく片隅?小さな町の雰囲気。
そこで育ち、まわりも知り合いが多い、パトリックたちの捜査方法も、決してスーパーヒーロー然としたものとはかけ離れてる。
顔見知りたちから手に入れた情報をたぐっていくというところが、しっかりリアルさを感じました。

ケイシー・アフレック、やっぱり微妙な口元が今回も気になる~(笑)
でも全く強そうじゃない彼の雰囲気が、逆にこの役にぴったり!と思いましたよ。
強そうといえば、幼なじみのブッパの方が断然危ない怖さを放っていたわ。


あぁ~~~、グルグルグル。
こうやって感想を書いていても終盤、思ってもみなかった場所でアマンダを見つけたパトリックの葛藤のシーンへと想いは戻っていきます。

静かな時間、愛情をかけられ幸せそうなアマンダと穏やかな笑みを浮かべる警部。
駆けつけた警察官に引き離されながら、警部の妻の手を放そうとしない彼女のあの表情、
そして母親のもとへと戻された時の顔。

愛情ある誘拐犯元で暮らす方が彼女にとっては幸せアンジーの言葉は真実でしょう。
それは分かる!

それでも。

ダメな母親の元で放って置かれているアマンダであっても・・、だからといってああいう方法を取っていいのかと問われると「それはやっぱり違う」のではないか。
幼い少女の幸せの為には、クズたちの命は犠牲になっても仕方ないとも思えない。

だから、一緒に観ていた娘に「お母さんならどうする」と聞かれて「通報する!」と即答したものの。
でも、正直時間が経てばたつほど、心は揺れてくるんです。

「30年経ったら君にも分かる」
ジャック警部のあの言葉
母親の元へと戻ったアマンダのあの最後のシーンを見ると、やっぱり戻さない方が幸せだったんだよねぇと思ってしまう。

男の元へと出かけてゆく懲りないヘリーンにまたもや、置いていかれたアマンダとそんな少女を見つめるパトリック。
ソファーに座った二人の距離感がなんともいえない。

だけど、監督、この映画のラストは優しいわ~。
原作(あとで読んでみた)のラストのままだったら・もっと泣けちゃってた

「自分の選択は間違っていなかったのか」
「彼女はここにいていいのだろうか」
アマンダを見つめるパトリック。
まるでもっと近づけば自分も警部たちと同じ想いに囚われるのではないか・・・そんな思いを抱いているのでは?なんて勝手な想像までしちゃった・・、あの距離感、あの表情。


原作の良さもさることながら、これほどまでにしっかりとした映画に仕上げたベン・アフレック、初監督作品だったのね、これが。
素晴らしいです。


スコッチに涙を託して (角川文庫)スコッチに涙を託して (角川文庫)
(1999/05)
デニス レヘイン

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レヘインのパトリック&アンジーの探偵物語は、この『スコッチに涙を託して』に始まって全部で6作。
『愛しき者はすべて去りゆく』は4作目だそうです。

そして、なんと!!6作目の

ムーンライト・マイル (角川文庫)ムーンライト・マイル (角川文庫)
(2011/04/23)
デニス・レヘイン

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『ムーン・ライト・マイル』は『愛しき者はすべて去りゆく』の後日談。
成長したアマンダが登場するそうですヨ!

シリーズ読んでみようと思います。
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コメント
瞳さん、こんばんは。
これ、考えさせられる作品でしたね。
私も瞳さんと同じに即答!なはずだけど、それが彼女にとって最良かと問われれば答えにつまる・・。
あのラストシーンはとても印象的だったけど、
原作では違う、もっと悲しいラストなの?ええーっ・・
それに、シリーズ物だそうで、気になるわ・・。
でも「ムーンライト・マイル」も関連作だったとは・・全然知らなかったです。
これって、あのジェイク主演の、ですよね?
映画は観てるけど、例のごとく記憶曖昧で情けない。(>_<)

瞳さんの所に来ると、映画だけじゃなくて関連の原作なども教えて貰えて有難いです。(^^ゞ
つるばらdot 2013.05.17 21:45 | 編集
>つるばらさん

こんばんは。
以前から気になってた作品なんですけど先日TVでやってたのを録画してようやく観れました。
これって日本未公開作品だったんですね。なんてもったいない!!ってビックリしました。


> これ、考えさせられる作品でしたね。
> 私も瞳さんと同じに即答!なはずだけど、それが彼女にとって最良かと問われれば答えにつまる・・。

本当に!こんなに考えさせられる作品だなんて・・思わなかったわ。
うんうん、そうなんです~~!!いくら彼女のためを思ってといっても・・あそこまでやるべきか・・と言われるとそうじゃないよねと思うんだけど。
あの幸せそうな少女の顔を思い出すと・・可愛かったよねぇ、彼女。

原作は、映画のパトリックほど優しく(?)ないの~。
もっとハードボイルドな感じです。家に帰ったアマンダの様子ももっと悲しい感じなので、読んだらよけい、「あぁ、やっぱりあそこにいたほうが」って思っちゃいます(涙)

> でも「ムーンライト・マイル」も関連作だったとは・・全然知らなかったです。
> これって、あのジェイク主演の、ですよね?

あ、そうだ!どこかで聞いたことがあると思ったら、ジェイクの映画も同じタイトルでしたね。
同じタイトルだけど、別物かな~。
こちらは、婚約者を失った男の子のお話でしたよね~。

> 瞳さんの所に来ると、映画だけじゃなくて関連の原作なども教えて貰えて有難いです。(^^ゞ

わ~、ありがとうございます。
話は飛びますが、「少年は残酷な弓を射る」の原作を図書館で見つけたんですよ、、こちらも読んでみたいと思います。
dot 2013.05.17 23:10 | 編集
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