2013
03.28

カウリスマキ週間~♪(追記しつつ・・・)

Category: 映画のはなし
白い花びら/愛しのタチアナ [DVD]白い花びら/愛しのタチアナ [DVD]
(2002/05/24)
サカリ・クオスマネン、カティ・オウティネン 他

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ネットレンタルでまたもや、思いがけずトータルカウリスマキが届きました
しかも2本!!

これはもう、浸るしかないでしょう。さあ、カウリスマキ週間です


まず最初は以前から観たかった『愛しのタチアナ』から。
『愛しのタチアナ』

40歳すぎの男2人。
仕立て屋のヴァルト(マト・ヴァルトネン)は毎日ミシンを踏む生活。欠かせないもの、コーヒー。
整備工のレイノ(マッティ・ペロンパー)は自称ロックンローラー。欠かせないもの、革ジャンとウォッカ。

家を飛び出したイケテナイ2人の奇妙な旅に、故郷へ帰ろうとしていた外国人の2人の女が同乗し・・・。


あぁ、さすが、カウリスマキ。
台詞の無さも、説明の無さも、なんと潔いのでしょう。

旅の間もひたすらコーヒーとお酒を飲みまくり、気の利いたこと・・どころが女の問いかけにもちゃんと返事もできない男たち。
2人で(機械などの)部品を見て盛り上がり、彼女たちと同じ部屋に泊まっても先にさっさと寝ちゃう
もう、何やってるんだ~~、変なの~~と思いつつも、そこがまた愛おしいんだ!カウリスマキの登場人物たちは。

食堂では先にちゃんと彼女たちの食券も買ってるところにニヤリとしたり、
いつのまにか心通わせていたレイノがタチアナ(カティ・オウティネン)の肩を抱く、ほんとそれだけのシーンがたまらなく嬉しくて泣けてきそうになっちゃう。

眠ってしまったレイノが握っていた煙草をタチアナがそっと吸うシーンとか
(一度別れてからも)戻ってきたレイノが彼女の煙草に火を付ける(目は決して合わせない!!)
こういうシーンもニクイわ~。

コーヒーとお酒中毒の男たちに、彼女たちがお礼にと紅茶とサンドイッチ(小さく分けてありました)をごちそうする場面も良かったーー。
もしかして、生涯初めての紅茶だったのかも!?

一人家に帰ってきたヴァルト、あの驚きのフラッシュバックは彼の願望だったのかな。
クラウディア(キルシ・テュッキュライネン)にもらったコーヒーミルを眺めて、また再びミシンを踏む彼の姿は、切ないけれど。
でも胸に残る旅の思い出、彼女たちや紅茶や、音楽や・・・・。そういうものを感じているのではないかしらと暖かくも思えるのでした。

レイノの飲みっぷりも凄かったけれど、映画の中でこんなにコーヒーを飲んでるヒトを見るの、初めてだとビックリのヴァルトのコーヒー中毒ぶり。胃に穴開かないのかしら
車にまで付けたコーヒーメーカーや、不思議な形のオーディオにも驚き!でした。


『白い花びら』

1998年制作のこちらは、サイレント映画です
・・といっても、カウリスマキ作品、ある意味サイレントに近いよね~(笑)なので、全く違和感はありません。

ただ音楽の使い方は違っていますね、台詞が無い分、全編に音楽が流れていて(まるで次に何が起こるのか予想できちゃうくらい)雄弁な音楽でした。

田舎で仲睦まじく暮らしている夫婦の元に都会から一人の男がやってくる。そして若く美しい妻は男の誘惑にかられ・・というこの物語、フィンランド文学の国民的作家ユハニ・アホの小説を映画化したものだそうですヨ、フィンランドでは有名なお話なんだとか。

「こどものように幸せだった」夫婦ユハとマルヤ。
都会男のシェメイッカの言葉に揺れるマルヤの気持ちは、普段は寄り添って眠っていたベッドから一人床で眠るシーンや、それまで手作りだった料理が電子レンジ(!?)でチン!するようになるシーンなどにあらわされていくのでした。

マルヤを演じるのはもちろん、カウリスマキのミューズカティ・オウティネン、今回かなり若い役なのですね。アップになるとちょっと若いと言われても・・って気もしなくないのですが、
ユハとの生活を捨て都会に出た彼女が騙されていたと知ってゆく後半の表情、なんとも言えませんでした。


しかし、都会男のシェメイッカ、怪しいよぉ~、顔に悪さが出てるのにおまけに、ユハより年いってるように見えましたヨ。
朴訥な(奥さんが誘惑されていても気づかない鈍感さは悲しいけれど)ユハが気の毒で・・・

てっきりハッピーエンドで終わると思っていたので意外でした


でも、ユハの手でシェイメッカの元から解放され、赤ん坊を胸にしっかりとした足取りで歩いていく(田舎に帰るのでしょう!)マルヤの姿が小さな希望でした。


サイレント映画にチャレンジしたカウリスマキ監督、
ただ、いつものあの「不思議な間」とか、いいところで流れる効果的な音楽がとっても好きなファンとしては、この題材も、いつものカウリスマキ流で撮ったのも観たかったなあ・・という気がしました。


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