「雲の楽しみ方」
![]() | 「雲」の楽しみ方 (2007/07/18) ギャヴィン・プレイター=ピニー 商品詳細を見る |
あれは、夏休みの終わりのこと。
空にあらわれた見事な雲に思わず、
「入道雲に乗って 夏休みは行ってしまった」
と習ったばかりの高田敏子さんの詩を口ずさんだ。
子どもの頃は、今よりずっと雲を見ていたような気がする。
カバンを抱えて歩く登下校の道、雲に乗って帰れたら楽だろうなあと思ったり、
近くの原っぱで寝転がって雲が流れてゆくのを見ていたり。
小さな背中で見上げていた・・雲の魅力をこの本は久々に思い出させてくれた。
2006年にイギリスでベストセラーになったという本書は、とても真面目な、真剣な「雲の本」だ。
目的もなく、肩肘も張らず、人生を真面目に生きるためのクラウドウオッチングという楽しみをたたえるための本だ。
まず、しっかりと雲の分類がある。
それぞれの雲の出来方、どうやって出来るのか・・の説明もちゃんとある。
だけど、本書が嬉しいのは、そんな科学的なお話と同じくらい、芸術的なお話も紹介されていること。
神話から、そして詩や物語、童話の世界まで。
文学を通してとても楽しい、しゃれっ気のあるお話が披露される。
ギリシャ神話、スウィフトの「ラピュタ」、シェークスピア・・。
真面目で真剣な「雲の本」でありながら、とても楽しくて美しい「雲の本」だと思う。
科学と芸術を分けようなどというケチな根性を、クラウドウォッチャーは持ち合わせていないと明言する、著者の芸術に対する知識の深さにも驚かされるのだ。
300ページにもわたる分厚くて、しっかりとした本だけど、臆することはない。
慌てて読む必要はないのだから。
ゆったりと、ゆっくりと。
空をゆく雲のように・・楽しんでいきたい。
ずっと傍において、たとえば、今日見た雲を思い出しながら、夜めくってみたりして。
今日の空は、どうだろう〜。
どんな雲と出会えるだろう・・。
空を見上げる楽しさになんだかわくわくしてきた。
2004年に著者が設立した「雲を愛でる会」のHPには(こちら)、素晴らしい雲の写真が載せられているそうなので、こちらもぜひお楽しみください〜。
2008/04/15 22:46 | 書籍タイトル(か行) | Comment(2) | Trackback(0) Top




コメント
ほんわか・・
こんな本があるんですね〜科学と芸術を分けない雲の本・・とは、興味惹かれます。
雲っていいよね〜。
空自体が好きだけど、そこにある雲って空に住んでるみたいだったりお邪魔虫だったり、その時々で色んな表情が見られたり自分のキモチを投影してみたり物語が出来たり、楽しいよね。
そう言えば、昔よりも雲を眺める時間が減ったわ・・子供の頃は、流れてる雲をただ眺めてる時間もあったのに。
雲愛好家HPのトップのうねる様な雲も素晴らしいですね!雲って身近なモノだけど自然の驚異が詰まってますよね。
とか言いつつ、綿菓子も食べたい・・なーんて。(笑)
No:43 2008/04/17 10:13 | tsurubara #OP2UcWyMURL[ 編集 ]
綿飴も・・(笑)
>tsurubaraさん、
いつもコメントありがとうございます。
そうなんですよ、科学的で難しいかな・・と思ったら、詩や文学のお話も多くて楽しかったです。
自分の気持ちを投影したり、物語が出来たり・・、うんうん〜!!分かります!分かります!!
大人になるとやっぱり空を眺める時間は減っちゃいましたよね。
あ、面白いお話がありましたよ。イギリスとかでは不運な人は「雲が立ちこめた人」とか言われるけど、イランでは、幸運な人は「あなたの空は雲でいっぱい」って言われるって。
青空がずっと続く国では「ブルースカイ」に特別なメリットは無くって、雲は貴重な雨を約束してくれるからだとか。
HPの写真にも圧倒されますよね!!
ふふっ・・綿飴・・もちろん私も大好きです!白い雲を見たら思い出しますよね(笑)
No:44 2008/04/18 00:51 | 瞳 #-URL[ 編集 ]
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