2012
03.12

「アナザー・プラネット」

アナザー プラネット [Blu-ray]アナザー プラネット [Blu-ray]
(2012/03/16)
ブリット・マーリング、ウィリアム・メイポーザー 他

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2011年サンダンス映画祭2部門制覇!
斬新な設定とドラマチックなストーリーが話題を呼んだ、衝撃のSFサスペンス!

謎の惑星<もう一つの地球>
そこには、もう一人のワタシがいる…。



こんなコト書かれてたら、借りちゃいますよねぇーーー!!


誰もその存在を知らなかった小さな星がある日、突然空に現れたら!?
やがてどんどん近づいてくるその星が、青く、美しい惑星だったら?そう、地球そっくりの。


斬新ですよねぇ、SFチックですよねぇ、ここだけ見ると。
でも、この作品、そういうSF的設定を印象的に生かしながらも、物語の軸はしっかりと人間ドラマでした。


お酒を飲み車を運転して帰る途中、新たに発見されたという星に気を取られ、大事故を起こしてしまった10代の少女ローダ。
天文学に興味を持ち、秀才でMITへの入学も決まっていた「無敵」だったローダ。
しかし、4年の服役後、彼女は人と会うことのない清掃係の仕事を選ぶ。

そんなある日、ローダは、ある一軒の家を訪れる。
ローダが起こしてしまった事故で大学教授ジョンが失ったものは、愛する妻と息子、そして妻のお腹にやどる新しい命。
謝罪するつもりだったローダは、それを言いだせず、とっさに家の清掃に来たと言ってしまう。
一度限りのつもりだったのに、家と彼自身の荒れようを目にしたローダは、依頼を受け毎週ジョンの家の掃除に行くことになるのだけれど・・。


あぁ・・・こういう場合って、絶対いつかは彼女が(彼の家族を死に追いやった)本人だってこと分かっちゃうんだろうなあって思いながら見てしまいますよねぇ。
互いに無口な二人が、でも徐々に、徐々に・・・心を通わせあっていく、救われる思いがしながらもキリキリと胃が痛む思いもしてしまいます


ローダを演じる彼女、綺麗でした
神秘的な瞳、憂いを帯びた表情もだけど、しだいに見せてくれるようになる夢見るような微笑み。

彼女が語った孤独な宇宙飛行士の話や、ジョンが彼女のために弾いたあの不思議な音楽。

ローダが、彼の家で掃除をしたり、洗濯物を畳んだりする時に、部屋に埃が舞う。
その埃がキラキラと輝いてまるで宇宙に浮かぶ小さな星たちのように見えたり
見上げた空にはぽっかりと浮かぶ・・・青い、青いもうひとつの地球の美しさ。

エピソードや映像が、とても印象的!!


なぜ、突然、地球ソックリな惑星が出現したのか?
もうひとつの地球は本当に存在するものなのか?これはパラレルワールド?

実際、こんな星があらわれたら、それこそ、各国が競っていろんなことをやってみるんじゃないかしら?
謎の星に行く宇宙船の乗務員に一般から募集を選んだりして危険では?

疑問はいっぱいあるし、
意外に、普通に暮らしを続ける人々の姿も不思議な感じがしてしだいにSFというよりは、何か暗示的な、ファンタジー的な感じがするのだけれど

あの星に、もうひとりの自分はいるのだろうか。その星の自分は、罪を犯さずに生きているだろうか。
もし、もうひとりの自分に会ったら、なんと声をかけるだろうか。
空に浮かぶ「もうひとつの地球」を見ながら、思いをはせるローダ。

決して消えない罪の意識に苦しむ彼女の、こうした思いがすごくよく分かる。

自分も、もし「もうひとりのワタシ」がそこにいるとしたら、いったいどんな人生を送っているんだろう・・、ここにいる自分とどこか違うのかしら?・・・なんて考えてしまいます。


少ない登場人物の中のひとりに、一緒に高校の掃除をしている目の不自由な老人がいるのですが、
後半、その老人は自らの手で耳までも聞こえなくしてしまいます。

お見舞いにいったローダが(目も耳も聞こえなくなった)老人の手のひらに書いた「自分を許してあげて」
この言葉は、まさにローダ自身への言葉でもあったように思います。
誰よりも、自分自身が一番自分を許せない、もちろん一生背負っていかなくてはならない辛い記憶だけど、
自らをこれ以上責めつづけて、傷つけることはやめて・・・生きて行って欲しい。

そんなメッセージを受け取った気がします。


ラストシーン、これもまた意味深でしたね~。
地球に現れたもうひとりのローダ。あぁっ、これってどういうこと?
何を意味しているの?
ローダに代わってもうひとつの地球への旅に出発したジョン。彼はむこうの地球で何を見るのかしら?
そこでは事故は起こっておらず、生きている妻子と再会することができるのかしら?

ラストシーン近く、ローダが見上げた空には、もうあのもうひとつの地球の姿はありませんでした!
これもね、気になる所です。

みなさん、どんな風にとらえていらっしゃるのかなぁ。こういう作品って観終わった後、誰かと語りたくなっちゃう。


私にはSF的解釈は全くできないけれど、とにかく印象的な作品でした。
空を見上げると、あの青い地球の姿がどこかにあるような気がして。

部屋に舞う埃までもが、どこか愛おしく、美しく見えるような気がして。

日常のちょっとした瞬間に、そのシーンを思い出す映画って、案外ず~っと忘れないものかもしれません。

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コメント
こんばんは

私もこの作品を先日観ました

とても意味深な内容ですよね

哲学的な匂いがプンプンする作品でしたよね

自己投影して見ると、かなり不安な気分が襲ってきましたが

あの自動車事故のシーンはなくてもよかったような気がします

tomodot 2012.03.22 00:28 | 編集
>tomoさん

おはようございます。
ご覧になったんですね~♪

そうでしたね、SFと思いきや、ドラマ性が強くって驚きました。
気になっていろんな方のレビューを読んだら、みなさんそれぞれいろんな風に捉えていらっしゃって・・。
興味深かったです。

あぁ・・自分がって思うと辛いですよねぇ。
最後のもうひとりの彼女は・・・事故を起こしてない人生の彼女なのかしら?
ファッションは洗練されてましたね。

あの事故のシーン、心臓に悪かったです。

dot 2012.03.22 07:35 | 編集
瞳さん、こんばんは!
私は今日この映画を見ましたよ^^
先日、瞳さんちで感想を読んでから気になっていて借りました。

ほんとに不思議なムードに包まれる作品でしたね。
こういう感覚は久しぶりでした。
ローダ役の女優さんも魅力的でしたね。

かなり無理のある設定をさらりと描き出しており、それが返って
そこしれぬ神秘さを投げかけていて魅入ってしまいました。

家族を亡くした男性の俳優はどこかで見たぞと思って調べたら、
何とトム・クルーズのいとこだったのですね^^;

瞳さん素敵な映画を紹介して下さってありがとう。
ポチdot 2012.04.12 22:49 | 編集
ポチさん、こんばんは。

週末バタバタしてしまってお返事遅れてごめんなさいね。
ポチさんもご覧になったのですね~♪

>かなり無理のある設定をさらりと描き出しており、それが返って
そこしれぬ神秘さを投げかけていて魅入ってしまいました
うわ~、ポチさん、素敵な感想です!!

SFもいろいろありますけど、こういう雰囲気って無かったわ・・と思いながら観ていました。

おお、あの方、トムのいとこさんなんですか~!!
知りませんでしたよ、独特の雰囲気を持つ俳優さんでしたね。

こちらこそ、この作品のお話が出来て嬉しかったです、ありがとうございます。
dot 2012.04.15 23:21 | 編集
たまたま放映されていたので、こちらも見ましたが・・
とても好みなテイストで、気に入りました。
と言っても、ラストははっきりとは解らず・・かなりもどかしい。
自分なりに勝手に解釈するしかありませんが、
瞳さんの感想拝見して、やはり自分の解釈でも良いのかな?良い事にして(笑)
・・って思ったところです。
(すみません、説明がへたで長くなるのでここでは省略しますが;;)
何にしても、本当にしっかり人間ドラマで、色々考えさせられました。
老人のエピソードには涙・・なんとも言えないね・・ああ、人生って・・。
もう一つの地球、すごく美しかったですね。あの風景に妙な安心感があった不思議・・。
主演女優さん、とても良かったですね。
後で知ったんだけど、脚本も手掛けてて、素晴らしい才能だなぁ~って思いました。
つるばらdot 2012.12.02 22:31 | 編集
> つるばらさん

こちらにもコメントありがとうございます。

これね、私も見終わってからもとっても気になる作品なのでつるばらさんとお話できて嬉しいわ。

> と言っても、ラストははっきりとは解らず・・かなりもどかしい。
> 自分なりに勝手に解釈するしかありませんが、
> 瞳さんの感想拝見して、やはり自分の解釈でも良いのかな?良い事にして(笑)

そうなんですよねぇ、どういう風に解釈していいのか、誰か教えてーーーって思いました。
おおっ、つるばらさんの解釈、あとで読みに伺おう~!!とっても気になる。

でもきっと自分解釈でいいのかなあ・・・って後で思いましたよ。
あのもうひとりの自分についてもね、いろんな風に考えられますよね。

> 何にしても、本当にしっかり人間ドラマで、色々考えさせられました。
うんうん、しっかりドラマでしたねぇ。
あのお年寄りにかけた言葉、彼女自身にもかけてあげたいわ~~って思いました(涙)


> もう一つの地球、すごく美しかったですね。あの風景に妙な安心感があった不思議・・。
なんでしょう、空に浮かんでいてもパニック映画にならないところが良かったですよね。
詩的な感じまでしました。


> 主演女優さん、とても良かったですね。
> 後で知ったんだけど、脚本も手掛けてて、素晴らしい才能だなぁ~って思いました。

まあっ、そうだったんですか!すごい!!
今後も気になる女優さんですよね。

dot 2012.12.03 20:47 | 編集
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