2012
01.30

「アリス・クリードの失踪」

アリス・クリードの失踪 [DVD]アリス・クリードの失踪 [DVD]
(2012/01/27)
ジェマ・アータートン、マーティン・コムストン 他

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富豪の父を持つ若い娘アリス・クリードが誘拐された。
犯人は刑務所仲間のヴィック(エディ・マーサン)とダニー(マーティン・コムストン)。


密室状態のアパートにアリスを監禁し、撮った写真を父親に送り付け200万ポンドを要求する。
2人の計画は完璧な始まりを見せた。

だが、ふとしたことから計画にほころびが見え始め、そこから二転三転、
3人の誰も予想だにしなかった展開へと物語は向かっていく・・・。



男が二人、黙々と何かの用意をしている。
部屋の窓を塞ぎ、ベッドを置き、車の後部にはシーツを敷く・・。

説明もされず、何の台詞もないけれど、誘拐の道具を揃え、監禁部屋の用意をしているのだと。
あまりにも鮮やかにテンポよく見せられて、気づかないうちにこの映画の世界に一気に引きずり込まれていく・・、
怖い。


何の躊躇もなくアリスの服を全て脱がし(ビックリ!)別の服を着せ、猿轡をし・・頭に袋までかぶせて。
しかも、トイレまで使わさないなんて
いったいどれほど熟練の誘拐犯!?完璧な計画・・・と思われたこの誘拐劇、

しかし・・・思ってもみなかった方向へと話は転がっていくんですねぇ。


2人の男。
明らかに上から目線の中年の男ヴィックと、ナイーブそうな若い男ダニー。

冷静沈着で、これまでにも修羅場をくぐってきているんだろうなあと思われるヴィックに比べると・・なんだか不安そうで、神経質になっているダニー、
はい、やはりここはどうしたって若い男の方が気になってしまうわけです
何かやっちゃうんじゃないかって。

そして起こったアクシデント・・、いや、アリスにとっては逃してはならない脱出のチャンス!!

ここでビックリのアリスとダニーの関係が発覚し、それだけかと思ったら、それ以上に驚きの(目が点になっちゃった!)ヴィックとダニーの関係が明らかになっていって。

いやいや~本当に・・・これは驚きの展開ですよ。

3人の力関係がどんどん逆転していくんですもん。いったいどうなっていくのか、先が読めません。

おまけにアリスが発射して壁にのめりこんだピストルの弾丸、床に転がった弾、警察に助けを求めてかけた携帯電話などなど・・、これらの小道具が後の展開に見事に使われていくんですね。


あぁ・・でも。

ダニーがトイレでどれだけ一生懸命流そうとしても流れない・・あの弾が
「流れないぞーーー!!」って思わず観ていて心中こちらも叫んじゃいましたよ。

戻ってきたヴィックが執拗に開けろ!とノックするあの音に思わずダニーが取った行動にも・・驚き~!!



初めはなんてことされてるんだ・・と辛くて、痛々しく思っていたアリスが、どんどんとたくましく見えてくる不思議さ。
冴えない中年のヴィックが見せた・・純粋さ。愛情。
神経質、不安げなダニーが逆にヴィックを叱咤、鼓舞するシーンまで出てくるから・・全く目が離せません!


後半になるにつれ、3人がそれぞれついていく嘘がまた嘘を呼んで・・・急展開、転がっていく。


見事な脚本とキレのいい演出、俳優さんたちも良かったです。


「アリス・クリードの誘拐」ではなくてタイトルは「アリス・クリードの失踪
そのわけもラストでちゃ~んと明かされます。


イギリス発の犯罪映画は、やっぱり一味違うわ!と唸ってしまった作品でした。

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アリス・クリードの失踪 dot 菫色映画dot 2012.02.01 02:58
コメント
これ、面白かったですよね!
たった3人しか出てこないのに、こううまく展開させるとは……。

>「アリス・クリードの誘拐」ではなくてタイトルは「アリス・クリードの失踪」

ここ、目から鱗でした!
なるほど~!
あのラスト、彼女は家に戻るのか、それともそのままどこかへ行くのか判別が難しかったのですが、答えは用意されていたんですね。

うーん、やっぱり好きな作品です。
サスペンスは最近メジャーよりもミニシアター系列の方が出来が良い気がします。
リュカdot 2012.02.01 02:56 | 編集
> リュカさん

すごく伏線が効いていて見事でしたよねぇ。
ヴィックとダニーの関係も、ちゃんとその前の会話とかやりとりとかで・・匂わせているんですよね。


> ここ、目から鱗でした!
> なるほど~!
> あのラスト、彼女は家に戻るのか、それともそのままどこかへ行くのか判別が難しかったのですが、答えは用意されていたんですね。

どうして誘拐っていうタイトルじゃないんだろう・・って思って。
父親と仲が良くないって言ってましたよねぇ・・でもそんな彼女の為にちゃんとお金は用意してくれたんだ・・とか、いろいろ思ったりするんですけど。

うんうん、そうですね。
ミニシアター系サスペンス、光るものが多いですよね!!



dot 2012.02.01 23:05 | 編集
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