2008
04.05

「いとこ同志」

いとこ同志いとこ同志
(2006/12/05)
ジェラール・ブラン

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BBSで「印象的なお茶のシーンがありましたよ~」とお友達に教えていただいたシャブロル監督の「二重の鍵」。
残念ながらビデオショップでは見当たらず・・、監督の代表作のひとつ「いとこ同志」、こちらをレンタルしてきました。

田舎の町から法学士の勉強をするためにパリに上京してきたシャルル。
一緒に暮らすいとこのポールは、真面目で堅物のシャルルとは全く正反対。
叔父から預かっている豪華なアパートで面白おかしく騒いだり、遊び放題の日々。
そんなある日、シャルルは、ポールの知り合いの女子学生フロランスに恋をしてしまう・・のだが・・。


OH~~~~!NO~~~~!!
どうか叫ばせてくださいーーー!!

あぁ・・・、この不条理なラスト・・。やりきれない・・。
でも、途中から・・なんだかとっても「予感」はしたのですけどねぇ~(涙)
どうか、そんなことにはなりませんように・・どうか・・どうか・・と思ったけど・・。

遊び人で人気があるポール。怪しいけど・・いや、まわりの人たちもみんな怪しいけど(苦笑)
あなたも学生ですか?っていう女子たちや、何者?っていう登場人物。
アパートでパーティしてお酒飲んで車飛ばして・・おいおいーーー!いいかげんにしなよ~!!っていう乱痴気騒ぎ振りには、呆れてしまうんだけど・・。
でも、そんな中、とっても印象的なシーンが。
ワーグナーの曲を流した時、キャンドルを手にしたポールが詩を朗読しながら・・涙するシーン・・。
う~ん、なんでしょう・・この涙。
このポールっていう人物、なんでもお金で解決しちゃうし、鼻持ちならない人物なんだけど・・。
目を惹くというか・・、彼ならなんだってやれそうに思える・・。確かにカリスマ的な魅力があるのかもしれませんよね。


かたやシャルル・・。
頑張るんだけど・・頑張るけど・・とっても硬い。
彼女にみるみるうちに舞い上がってしまう・・危なさ。(フロランスの瞳は、確かに綺麗で魅力的ですが)
あまりに一生懸命すぎて・・かえって怖いような。

そんなシャルルを襲う・・はぁ~~・・とため息ものの展開。
あんな状況で・・・まだそこにいるの!!って言いたくなる・・私がママだったら・・とっくに連れ帰ってるよ。

煙もくもく(いや、タバコ吸いすぎでしょう~!!体悪くしますって!!)、机にかじりつく彼の姿に・・何かが起きそうな、そんな不安感と緊張感がどんどんと高まっていくんです。



最初はとってもいい人っぽく思えた本屋の主人までが(いや、いい人なんだろうけど)なんだか彼を追い詰めていってしまうんですよね。

「ぼくのチャンスは6分の1、彼のチャンスは6分の5・・・」
これは、忘れられない台詞になりそう・・。
そして、またひとつ、忘れられない映画に出会いました。



少なくともシャルルには、一途に打ち込むものがあったけど。恋にしろ・・勉強にしろ・・。
それが自分の思ったのとは違った方向に行ってしまっても。

だけどポールやフロランスには・・何があるのだろう。
欲しいと思ったものが・・あっただろうか、本心から・・。
フロランスを熱く見つめるシャルルの姿に・・ひどく驚いたようなポールの姿が心に残る。
現実の不条理さを叩きつけられたようなラストだけれど・・哀れなのは、シャルルだけではないのかも・・と。しみじみ思ってしまったのでした。

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コメント
瞳さんを、不条理と言う名の底なし沼からすくいに、ポイを片手にやって来ました。
・・って、瞳さんは金魚ですかいっ~
・・失礼しました~・・もう、ショックから立ち直れましたか?
瞳さんの感想拝見しましたが、ポールとフロランス・・本当に、心から欲するものがなかったのかもしれないですね・・。乱痴気騒ぎも虚しいよね・・・・・・・
・・・・・・って、私も落ち込んでどーする!(笑)
シャブロル映画って皮肉な内容が多いけど、懲りずにまた何か見て下さいね。
私も、これも忘れた所あるので再見したくなっちゃったし(笑)まだ未見なの沢山あるので、ぼちぼち見ていきたいと思ってます。
tsurubaradot 2008.04.06 18:11 | 編集
>tsurubaraさん、
救いに来てくれてありがとう~~(笑)
へへ・・大丈夫です・・なんとか。
tsurubaraさんの感想を拝見して、ポールに対する気持ちになるほど~!!って。あれでだいぶ浮上いたしましたよ~。
あ・・私がtsurubaraさんを落ち込ませた・・か・・(汗)
じゃ・・私もポイを持って・・(笑)

シャブロル監督作品、実はもっともっと見たくなったりしましたよ。
でもレンタルが見つかるかなあ・・。
tsurubaraさん、ぜひいとこ同志の怪しい学生達を再び~(笑)
dot 2008.04.06 22:28 | 編集
お二人のお話で、鑑賞後に やるせなくて深~い溜息を付いた事を思い出しました。
瞳さんが OH~~~~!NO~~~~!!と叫ばれたのをシャブロルが聞いていたら 思う壺だ、うっしっしとホクソエンデいるに違いありません!(笑)
ポールこそ、ヌーベルヴァーグの申し子のような存在ですよね。
シャルルは古き良き時代のフランス青年の面影があり、どちらが良い悪いではなく、調度時代が変わる狭間で起きた悲劇とも受け取れる作品だと思います。
ホント、この溜息、どうしてくれるのよ・・って作品がヌーベルヴァーグには多いですよね、でも好きなのは何故かしら??(^^ゞ)
カポdot 2008.04.12 00:04 | 編集
>カポさん
おお~!カポさんもやるせなくて深いため息を~!!
監督さんの思うツボにはまってしまいましたよ。やられちゃいますよね~。

ポールとシャルル・・。
時代の変わる狭間・・うんうん、なるほど~。
私、たぶん取り残されるタイプのひとだと思うから、シャルル側で見てしまうけど、だからこそ、ポールのような申し子にどこか憧れ・・というか、自分が持たないものを持っている人に対する羨ましさ・・というか。
そんなものも感じたりして・・。いろんな思いが交じり合いました。
ヌーベルヴァーグ・・・魅力ありますよね~。
dot 2008.04.12 20:56 | 編集
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