2008
04.03

「今宵、フィッツジェラルド劇場で」

今宵、フィッツジェラルド劇場で今宵、フィッツジェラルド劇場で
(2007/07/27)
ロバート・アルトマン

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ミネソタ州のフィッツジェラルド劇場では、その夜もまた名物のラジオ番組の公開生録音が行われようとしていた。
客席は、この番組を楽しみにする観客達で溢れ、舞台裏にはおなじみの出演者たちが次々と姿を現す。

しかし・・その夜は、決していつもと同じ夜ではなかった・・。


長らく続いたラジオ番組の最終回、最後の夜の様子を描いたこの作品。
ロバート・アルトマン監督が私達に最後に贈ってくれた物語は、楽しさとちょっとした皮肉、死や人生の終わりに・・・笑いと家族の愛情・・おだやかな暖かさ。
そんなさまざまな味わいがじんわりと溶け出して・・夢のような一夜を見せてくれました。


出演者たちの舞台裏でのやりとりは、この番組での彼らのこれまでの長~い人生をいろんな風に想像させるし、表舞台に登場すると、その歌やトークの楽しさにまるでその番組をずっと見てきたかのような・・、そんな懐かしさが溢れてくるから不思議です。
軽妙なトークと味のある歌、司会者役のギャリソン・キーラーは、実在のラジオ番組で司会者を務めていた方だとか~!
なるほど~!!本物の味わい、あの間の取り方といい・・抜群です!!
カントリー歌手役でメリル・ストリープが歌を聞かせてくれたり・・実力派の方々が出演するという豪華ぶり。
この結構クセのある面々が、なんだかみんなのびのびと・・とってもいい雰囲気を出しているのが嬉しいんです。
あのカウボーイ二人組の歌も~~。いやもう・・どこまでやるのか・・最後は笑っていいのかどうか・・と思いつつ・・苦笑。


歌手たちが亡くなった母親への思いを歌うかと思えば、若い娘は自殺の詩を書き綴ったり・・、出演者たちの一人が旅立ったりと・・。
監督自身がもしかしたら感じていたのだろうか・・と思うような「死」というものを感じさせるシーンがいろいろと登場するのだけれど。
でも、それが暗く重い影を落としているのかというと全然そうではなく、むしろ最後に残ったのは、番組が終了してもたくましく・・歌い続ける人々の姿。

「老人の死は、悲劇ではない」
この言葉が、監督自身への言葉のように思えてしまいます。

白いコートを着た不思議な女性の存在・・あんな風に描くなんて・・粋というか・洒落てますよね~!
あのペンギンの話が、忘れられないんですけど・・。
警備員役のケヴィン・クラインもスーツ姿がとっても素敵でした。

最後に登場する「劇場を買い取った首切り人」が・・・また!あの方なんですよ~。
いや・・これは伏せておこう~っと(笑)

映画は2時間ちょっとあったのかな・・、でも全然長く感じなかったです。
ずっとずっと・・このまま見ていたくなるような・・。彼らの最後の番組が終わらないで欲しいと・・思いつつ・・歌やおしゃべりを楽しみました。


アルトマン監督、味わい深い素敵な作品をありがとうございました。
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