2011
11.15

「ミッション:8ミニッツ」

ミッション

『月に囚われた男』がとっても印象的だったダンカン・ジョーンズ監督の最新作!!
劇場鑑賞、間に合いました~


目を覚ますとシカゴ行きの列車に乗っていた男。
向かいの席には笑顔を向ける一人の(見知らぬ)女性。

頭が痛い・・・。
持っているのはショーン・フェントレスと書かれた身分証、そしてトイレの鏡に写った顔は自分ではない全く別の男

いったい、何が起こったのか。

訳も分からぬまま・・・列車は突然大爆発
「コルター・スティーブンス大尉、こちら“包囲された城”応答せよ」
の声が頭の中に鳴り響く・・・。




※ネタバレしています。未見の方はご注意くださいね。



列車で目覚めると・・自分ではない他人の顔になっていた
謎めいたサスペンスタッチで始まる本作、冒頭から引き込まれます

訳も分からないままのいきなりの大爆発!!(ストーリーについては何も知らずに鑑賞したのでこの爆発も私にはビックリでした!!)

そして次に目覚めるとそこは暗くて狭いカプセルの中。
モニターに映るのは軍の制服を来た女性、そうなぜか名前を知っている・・・グッドウィン。

いったい自分はどうなったのか、これはいったい何のミッションなのか。
状況が理解できないまま・・・再び列車に転送されるスチーブンス大尉。

ミッションの詳細も謎ならば、主人公の存在もまた謎だらけ・・・という部分、ここがまずこの映画の面白さですよね。
自分と言うものも分からない、何をやらされているのかもわからないのに・・・という主人公の焦り、苦悩、ジェイク・ギレンホールいいですねぇ。


徐々に明らかになってきたこのミッション、
死後も活動する脳の神経組織と死ぬ直前の8分間の記憶を記録しているという脳の現象、この2つを一体化した、量子力学に基づく複雑なプログラムによるものだそうなのですが

ええ~っとつまり、爆発直前の8分間だけショーンの脳の中から彼自身の記憶を消して、コルターの記憶を繋ぎ活動させる(犯人を見つける)ってこと?
でもその仮想世界で起こったことは、博士たちには見ることが出来ないのね?

むむ・・・ややこしい~


ソースコード?パラレルユニバース(並行宇宙)・・・『マトリックス』みたいな感じ?
でも、マトリックスでは仮想世界でも自分の姿だけど・・こちらは他人の体の中

何度も何度も同じ爆発8分前に戻ってやり直す・・というところは、『恋はデジャブ』を思い出したり。


何度も転送され、ミッションを繰り返すことで列車の状況や乗客について知っていくコルターが、
コーヒーを靴にこぼされるのを防いだり、キップを(探すことなく)即座に乗務員に見せたりする・・。
こういう細かい部分の見せ方や

どんどんスマートで素早い動きになっていったり、クリスティーナとの会話やかわす視線も増して行ったり。

繰り返されるミッションの中で、自分の死、父親のこと、そしてクリスティーナの笑顔の素敵さ・・を知っていくコルター。

8分間ってこんなにいろいろ出来るのねぇ・・なんてそんなことにまで感動してしまった私でした(笑)
15分じゃちょっと長すぎて緊迫感は薄れるし、でも5分じゃ短すぎる・・、この8分っていうのかミソですよね。



でも戻ってくるたびに血が流れていたり、けがを負っていたり(もちろんそれは映像の上のことで実際はそうではないけれど)ダメージを受けてみえるコルターの姿が痛々しくて。

あぁ・・・まだやるのねぇ・・って

転送から戻ってきたポットの中の状態も(彼がしだいにいろんなことを知っていくにつれて)変化していくんですね。
彼の脳や感情の変化によって変わっていくこういう部分も細かいですね。




自分の死を知った父親のテレビでの言葉を聞き、自ら転送を志願するコルター。

初めはただ言われるままに爆弾と犯人を捕らえることしか考えていなかったコルターが、クリスティーナの笑顔に惹かれ、列車の中の人々の日常を8分間とはいえ何度も何度も繰り返し見て・・・しだいに彼らを救いたいと思い始める・・・。

これは時間旅行じゃない、過去は変えられない・・と断言する博士とグッドウィンに対して、でも彼は最後の最後まで「きっとうまくいく」と思い続ける。


そしてついには爆弾を解除し、犯人を拘束し
父親に電話をかけて(ショーンの名前を借りてですが)思いを伝え、クリスティーナに告白をし、コメディアンに提案して乗客に笑いまでもたらすコルター。

この最後のミッション、感動的ですね


彼がグッドウィンに送ったメールのことや、まだ生命維持装置にいるコルターの存在などなど・・・疑問点ややっぱりよく分からないっていうこともあるのだけれど、謎が残っている方が面白いではありませんか?


それに今は
「1分あったら何をする?」
「あと1分の命だったら?」
コルターのこの問いかけをしっかりと受け取りたい。

列車の人々の笑顔に癒され、キスを交わす2人の輝きを思い出しながら。

8分間、いや1分間でも、一瞬一瞬を大切に思う。
通勤列車と言う日常、当たり前で普通であることがどれだけ素晴らしいことか。
SFやサスペンスという形を借りてはいるけれど、こういう部分をしっかりと感じさせてくれたところが好きです♪

『月に囚われた男』でも地球を想い、残してきた家族を想う男の切なさにそれを感じました。



列車の中のあの感動的なストップモーションで終わり!?と思った本作、付け加えられたラストシーンは監督さんのアイディアだとか。


グッドウィンに生命位置装置を切ってもらうように頼んで・・・過ぎた1分後
ここでショーンの中の大尉の意識は失われるはずなのかな?と私は理解したのだけれど

でも1分過ぎた後でもコルターの意識はショーンの中で生きていました。
 

このプログラムがもたらした全くの新しいパラレルワールド、別の世界でコルターとクリスティーナは新たに生きていける・・ということなのでしょう。

乗っ取られた?ままのショーンの意識はとっても気の毒だと思うのだけれど(彼がとてもいい人だったからこそ、クリスティーナはコーヒーのお誘いをずっと待っていたんですもんね)
8分間のミッションを繰り返し、繰り返し遂行し
人々を救いたい、彼らの失われた人生を取り戻したい・・そう願い、行動したコルターへの(生命維持装置の中の彼の姿を思えばなお)プレゼント?

甘党の私にはこの優しいラストは大歓迎です。


あの銀色に輝く巨大なオブジェに映る人々の姿のように(クラウド・ゲートっていうんですね)
見る位置によって違って見える自分の姿、人々の姿。
そんな万華鏡のような世界(たくさんのパラレルワールド)が宇宙には存在するのかもしれない・・なあんて。



ダンカン・ジョーンズ監督作品、これからも目が離せないゾと思ったら、この作品ジェイクにまず企画が来て彼が監督を推薦したとか。
おお~、ジェイク、いいセンスですねぇ(笑)

共演の女性二人
クリスティーナを演じたミシェル・モナハンの笑顔に癒されました。
転送するたびに少しづつ彼女との距離が近くなっていく・・彼女が見せる笑顔や表情からそれがちゃんと感じ取れちゃう。

そしてこのプログラムの操作を担当するグッドウィン。
ほとんど動きのない役柄でもその表情だけで、内面を覗かせる・・・ヴェラ・ファーミガ、素敵でした。
コルターに結婚してる?って聞かれた時のあの、ほんのわずかないつもと違う表情の見せ方に女性を感じちゃった。

彼女がモニターの向こうにいて本当に良かった~



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ミッション:8ミニッツ (2011  アメリカ) SOURCE CODE 監督: ダンカン・ジョーンズ 製作: マーク・ゴードン フィリップ・ルスレ 製作総指揮: ホーク・コッチ ジェブ...
ミッション:8ミニッツ dot ちょっとお話dot 2011.11.17 14:42
コメント
おはようございます~。
こちらにもお邪魔します。
瞳さんも、きっとご覧になると思って感想を待っていました(*^^)v

本当に難しい映画だったけど、とても心に残る作品になりました。
一緒に鑑賞した主人が、瞳さんと同じく「マトリックスだな・・」お呟いていましたよ~
私は、ちょっと違うけど、何度もやり直すというところが「バタフライ・エフェクト」の1を思い出しました(*^^)v

ダンカン監督、才能がありますね~~
お父さんも、さぞかし鼻が高いことでしょうね(^^ゞ

そうそう最後のオブジェに移った顔、スティーブンスに戻っていましたよね??
あそこ、本当はバーチャルなんだけど、その中でも未来を感じて嬉しかったです。
あぁ、でもやはり難しいですよね^^;
DVDになったら、もう一度観てみたい作品です!
みぬぅdot 2011.11.16 08:46 | 編集
瞳さん、こんにちは。
その後、体調の方はいかがですか・・・。
色々大変だったのね・・・。救急車に3回か・・・。
今はブログも普通に再開出来る様になられて、本当に良かった!!
私は救急車には、2回かな。
弟がスキー場で骨折した時の付き添いと、自動車事故で、怪我したわけじゃないけど念の為病院で検査の為・・。

で、この映画。
そうそう!結婚してるか?って聞いた時の、ヴェラさんの表情!私も注目しちゃってました☆

>8分間ってこんなにいろいろ出来るのねぇ・・なんてそんなことにまで感動してしまった私でした(笑)
15分じゃちょっと長すぎて緊迫感は薄れるし、でも5分じゃ短すぎる・・、この8分っていうのかミソですよね。

そーーーーーなのよね。私も思ったー。8分間って、あんなことも、こんな事も出来るんだ??って。かなりそういう風に考えると長いですよね。
実際、8分間~説は、本当の事なのかな?
それとも完全なるフィクションなのかな?
latifadot 2011.11.16 18:01 | 編集
> みぬぅさん

こんばんは。
こちらにもコメントありがとうございます♪

この映画、みなさんご覧になってますよね、監督さん評判ですもんね。
劇場無理かなあって思っていたけれど滑り込んで観てきました。

観ている間も、観終わってからも自分なりにいろいろ考えたんだけど、みなさんの感想読んだら、おお、そっか~!そういうことなんだ・・・って新たな発見がある映画ですよね。
みぬぅさんの感想もあとで読みに伺いますね~♪楽しみ。


> 私は、ちょっと違うけど、何度もやり直すというところが「バタフライ・エフェクト」の1を思い出しました(*^^)v
うんうん、そうでしたね。「バタフライ・エフェクト」もそうでしたよね。


> そうそう最後のオブジェに移った顔、スティーブンスに戻っていましたよね??

あぁ、やはりそうだったのね、そうかなあって思ったんだけど、自信が無くって。
私も未来を感じるあのラスト、好きです。

ストップモーションのシーンで終わったほうが、より切なくて印象には残るんだろうなあって思いましたけど
あんなに頑張ったんですもん、あちらの世界で幸せになって欲しいな。

DVD、買いたいです~、別バージョンのラストとか特典にあったりして?

dot 2011.11.16 21:56 | 編集
>latifa さん

こんばんは。
心配していただいてごめんなさいね~、でももうすっかり元気になりましたよ。
ありがとうございます♪

> 私は救急車には、2回かな。
> 弟がスキー場で骨折した時の付き添いと、自動車事故で、怪我したわけじゃないけど念の為病院で検査の為・・。
うわーー、latifaさんも2回乗ってるんですねぇ。
弟さんも痛かったでしょうねぇ。事故も恐いですよねぇ。


> そうそう!結婚してるか?って聞いた時の、ヴェラさんの表情!私も注目しちゃってました☆
ほんのちょっとした表情なんだけど、上手いわ!!って思っちゃった。一瞬硬さが緩みましたよね。

> そーーーーーなのよね。私も思ったー。8分間って、あんなことも、こんな事も出来るんだ??って。かなりそういう風に考えると長いですよね。

うんうん、思いますよねぇ。
この映画観てから時間の長さの概念がちょっと変わったわ(笑)大袈裟だけど・・・結構いろいろ出来るんだって。

8分、どうなのかしら?実際ああいう理論ってあるのかしらね~。
dot 2011.11.16 22:02 | 編集
お邪魔します~~
この映画って誰かとああでもない・・こうでもないって
話したくなる作品ですよね。
<マトリックスでは仮想世界でも自分の姿だけど・・>
そうよね・・だからややこしい・・・
でもマトリックスよりは私はこの話の方が入りやすかったかも・・
<15分じゃちょっと長すぎて緊迫感は薄れるし、でも5分じゃ短すぎる・・、この8分っていうのかミソですよね>
あ・・・そうよね。私も今、言われて感動・・
意外となんでもできるわね。真似しなきゃ・・・。
<ヴェラ・ファーミガ、素敵でした>
彼女のサポート良かったですよね。
しだいに心を通わせてくるところも・・見どころの一つだったかも。
月に~~~でも同じようなことありましたよね。
次回も期待・・
あ・・・クリスマスストーリー気になっていたけど150って結構
長いよね・・・驚

みみこdot 2011.11.17 14:41 | 編集
> みみこさん


> この映画って誰かとああでもない・・こうでもないって
> 話したくなる作品ですよね。

そうなの~♪見て終わったからみなさんの感想読んで、あ、そうか、そうだったんだ!っていろいろ発見しました。
いろんな捉え方のある作品って面白いですよね。


> 意外となんでもできるわね。真似しなきゃ・・・。
うんうん、8分って意外と長いんだ!って発見しました(笑)

> <ヴェラ・ファーミガ、素敵でした>
> 彼女のサポート良かったですよね。

この役に、若い女優さんを持ってきていないところがエライ!って思いました(笑)
彼女くらいの落ち着いた女性が、プログラムに従おうと思うんだけれど、でも・・っていう疑問も感じてきて。
しだいに彼と心通わせていくっていうところがいいですよね。

「クリスマスストーリー」
さすが、フランス映画!クリスマスものでも一味違うわ~って思いましたよ。
そうなの、150分、結構長いですよね。ちょっと感覚的にね、分からないなあっていう部分もありました。
でも見ごたえありますよ、キャスト豪華でしょう!!
dot 2011.11.19 00:02 | 編集
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