2011
02.28

「英国王のスピーチ」

英国王のスピーチ


やりましたね~
第83回アカデミー賞、作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞受賞!おめでとうございます


昨夜久々にレイトショーで観てきました。
今年に入ってなんと初の劇場鑑賞~♪
受賞前に作品を鑑賞するって(たった1日前ですが)私にとっては珍しいことですヨ。

格別、嬉しい気分




英国王ジョージ5世の次男ヨーク公(後のジョージ6世)は幼い時から吃音というコンプレックスを抱え、悩んできた。
父王から命じられたさまざまな式典のスピーチのたびに・・大衆の面前、ラジオの前で口ごもり、言葉が出てこない夫を案じ、妻のエリザベスはスピーチ矯正の専門家であるオーストラリア人、ライオネル・ローグのもとを訪れる。


王族を前にしながらも治療中は互いに平等だと宣言し、公を愛称で呼ぶ。
吃音は心の問題だと考えるライオネルは、プライベートな問題についても無遠慮に質問を浴びせるのだった。

そんなライオネルの型破りな治療方法に一度は彼のもとを去った公だったが・・・思ってもみない事態が展開する。

父王亡きあと、後をついだ兄エドワード8世がアメリカ人で離婚歴のあるウォルス・シンプソンとの結婚を望み、なんと1年で王位を捨ててしまったのだ。

ついに望まぬ王位につかなくてはならなくなったジョージ6世。
再びライオネルのもとを訪れたジョージ、新王としてナチスドイツとの開戦を告げる世紀のスピーチが彼を待ち受けていた。





英国王室を舞台にしながら、決して華々しい物語でもなく、派手な演出も、驚くような展開が待っているわけでもない本作。

どちらかというと、地味映画推進委員会でお薦めして回りたくなるようなそんな作品なのですけど、

シンプルなストーリーも、こんなに丁寧にしっかりと描かれると上質な味わいがあるんだなあと改めて実感。

そう、そして意外なくらい(ジョージ6世はいつもとっても真剣で必死な表情なんだけど)ユーモアやウィットにも富んだ作品でした。


プラス、これはもう言うまでもないけれど、キャストの魅力の大きさ。


思わずこちらも・・・その口元を祈るような気持ちで見つめてしまうジョージ6世のスピーチシーン。
吃音というコンプレックスを持つ人物を演じるコリン・ファースは、悩みを抱える人間としての繊細さと
王族であるというプライド、自尊心の高さ・・・両面を見事に魅せてくれました。



ライオネルに幼少時のことを聞かれて辛い思い出をそっと告白するシーンでは、その繊細さに胸が痛み、
心に溜まった思いを爆発させるかのような激高シーンには、圧倒されて。


終始、必死な表情、真剣な表情が多いジョージ6世に対して
見ているこちらにも、肩の力を抜かせてくれる、思わずニヤリとさせられるのがジェフリー・ラッシュ演じるライオネルです。

今回助演男優賞は逃しましたが、私の中ではしっかりと賞マーク素晴らしかったです。

とってもユニークな治療方法なんだけれど、ビー玉を口に入れる・・なんていう正規の医師よりはよ~~っぽど信頼できちゃう(笑)し、
彼自身もオーストラリア訛りのためにシェークピア劇の舞台に立つことができないでいる・・という悩みを抱えているっていうところがまた、人間味あふれていて。


自身の望みを知らず知らずのうちに、王に重ね合わせてしまう・・という、王だけではない、ライオネルについての心理描写の細やかなことにも唸ってしまいました。

  

キャストはほかにも、おお~!!あの方が!っていう英国俳優陣たち
マイケル・ガンボンにティモシー・ストール
兄王役はコリン・ファースよりも確か年下だと思うけれど、ガイ・ピアース。
ガイ様~(笑)お相手の方は申し訳ないけれど、魅力的には見えなかったなぁ
でも愛に溺れるガイ様を見れて良かったです。


このところエキセントリックな役が多いヘレナ・ボナム=カーターも、今回はしっかりとジョージ6世を支える妻。
でもね、ライオネルのところにまず一人でやってきたりするんですから!王室の女性としてはかなり個性的&行動力に溢れている、まさに彼女にぴったり


ライオネルの奥さんを演じたジェニファー・イーリー!!
かのBBCドラマ「高慢と偏見」でエリザベスを演じた彼女
ダーシー役のコリンのご対面~シーンには、思わず胸が熱くなってしまいました。

ニクイですよ!このキャスティング。





クライマックスのナチスドイツとの開戦を告げる世紀のスピーチ。


戦争を始めることを(王が)決めるわけでもないのに、国民の前で呼びかけるのは王がやらなくてはならないのだ・・とそういったことをジョージ6世が呟いていましたよね。

このあたり・・王という立場の微妙さ、難しさも感じて印象深かったです。


ベートーベンの第7交響曲が流れる中、緊張した面持ちのまま・・ゆっくりと語り始めるジョージ6世。
そして王を見守る、ライオネルの暖かい眼差し。



初めは不安げに・・・時には少し止まり、やがてだんだんと力強く、国民に語りかけ、訴える王のスピーチ。

録画されたヒトラーのスピーチを見ながら「演説が上手い男だな」とジョージ6世が語るシーンがありましたが、
けっして上手いスピーチではない、もちろん完璧に治って流暢に喋るわけでもない、
善良で真面目なジョージ6世らしいスピーチを国民は感じ取ったんじゃないかなあとしみじみ思いました。


スピーチ後、Wでつっかえたな?とライオネルに言われ、「ぼくだと分かるように わざとさ」なんてユーモアが出る余裕ぶりが嬉しい。


これまで愛称で呼んでいたライオネルが、スピーチを成功させたジョージに「陛下」と声をかけるシーンにじーんとしたり
逆に「私は愛称でなんて呼び合わないわ」と言っていたエリザベスは「ありがとう、ライオネル」とねぎらうんですね。

あぁ・・こういうウイットがいいですよね。




いろいろ印象的なシーンがありましたが、
個人的に一番好きなシーンは娘たちにお話をせがまれて「(創作した)ペンギンのお話」をするシーン。
つっかえながらも一生懸命にお話をつくるジョージ6世とそれを楽しそうに聞いている王女たちが可愛い♪


でも昨日までパパと呼んでくれた娘たちに、即位したとたん「陛下」と呼ばれて寂しそうな王の表情も印象的でした。


そうそう!そしてね、ビビッときたのは、ライオネルの息子たちが2人ともとっても繊細な私好みの美少年だったことですよ~

トラックバックURL
http://teapleasebook.blog26.fc2.com/tb.php/381-a55ca4f7
トラックバック
面白かったです。実話の映画って、どんな内容でもやっぱり重みがありますねー。
「英国王のスピーチ」感想 dot ポコアポコヤ 映画倉庫dot 2011.03.02 12:27
the King's Speech2010年 イギリス・オースラトリア 監督:トム・フーパー 出演:コリン・ファース    ジェフリー・ラッシュ    ヘレナ・ボナム=カーター    ガイ・ピアース   ...
英国王のスピーチ dot 菫色映画dot 2011.03.19 21:23
コメント
瞳さんこんばんは。

ちょっと御無沙汰してしまいましたね。すみません。

実は今、アカデミー作品賞の受賞作とノミネート作をDVDで順番に観直しているのです。『ガンジー』や『ディア・ハンター』などを久しぶりに鑑賞しました。やはり権威と歴史のあるアカデミー賞なので、それなりにどの作品も素晴らしく、賞を取るだけの価値のある作品ばかりです。いずれウチのサイトにもアカデミー賞の特集をするつもりです。
この作品も絶対観ようと思います。

『午前十時の映画祭』も第2弾が決まって、ますます快調ですね。かつての名作もスクリーンで!
今回も残念ながら香川での上映はありませんが、どこかの県知事がみずから動いて上映にこぎつけた県もあるとか・・・
瞳さんの観たい作品はありますか?
NARCYdot 2011.03.01 16:59 | 編集
>NARCYさん、こんばんは。

いえいえ、コメント入れてくださってありがとうございます♪
そちらにもお邪魔させていただいているのですけど、書き込みに失敗してしまって・・。
『午前十時の映画祭』挙げてくださっていましたね、拝見しました。
そうなんです、香川は残念ながら今回も上映は無いですヨ、トホホ。
おお、知事さんが!粋なことをなさいますね。

『シザー・ハンズ』観たいです♪『山猫』も~!!スクリーンでドロンをうっとりと眺めたい(笑)
そうそう、『シベールの日曜日』この作品が気になっています。
レンタルDVDが出てないと思うので、未見なのですが、この企画に入っていると聞いて、海を渡っちゃう気、満々です。

アカデミー賞作品を見直しされてるんですね!!
そうですね、確かにどの作品も素晴らしいですね。その時代、時代も反映されているんでしょうね。

『英国王のスピーチ』良かったです!!
物語自体はシンプルで地味な方だと思うのですが、しっかり、じっくり描かれた正統派でしょうか。
実在の人物に関する物語・・って強いのかな?アカデミー賞。

アカデミー賞の特集、楽しみにしていますね。
dot 2011.03.01 21:05 | 編集
瞳さん、こんにちはー!
きゃー!高慢と偏見、ご覧になられているのねー。
そうか~ あの奥さん役の女性、高慢~でコリンと何か深い繋がりのある役柄をしていた女優さんだったんだー。そういうのを知って、この映画を見てたら、もーもー感慨深い!って処よね。羨ましいなー。 そのドラマが、どんなに素晴らしいか?って事は常々色々な人から噂を聞いているんだけど、見れる手段が無くて・・・。

>今年に入ってなんと初の劇場鑑賞~♪
それが、この映画だなんて、さいさき良いですね^^

>受賞前に作品を鑑賞するって(たった1日前ですが)私にとっては珍しいことですヨ。
私も! いつも日本って公開が遅いから、見れるのは受賞後ばっかりだからね・・・。
こういうのって嬉しいですよね!
latifadot 2011.03.02 12:32 | 編集
>latifaさん
こんにちは~♪
BBC版「高慢と偏見」ね、私も噂に聞いていてずーーーと見たくって。
2年前くらいだったかな?思い切って購入したのi-189

コリンのダーシー、それはそれは素敵でした。
そしてエリザベス役のジェニファーも!!
その二人が一緒に出てるシーンがあって本当に嬉しかったです♪
そうそう、私は気が付かなかったんだけど、実はもうおひとり、「高慢と偏見」に出ていたMrコリンズ!この方もライオネルがオーディションを受けるシーンの、プロデューサー役で出ていたんですって。
あとから思い出したら、確かに似てました~!!
ニクイですよね、そういうの。

そうそう、アカデミー賞受賞作品っていつもたいてい、ずーーと後で鑑賞するから、リアルタイムで見れたのって嬉しいですよね♪
dot 2011.03.02 18:06 | 編集
かなりの秀作でしたね!
そうそう、国王になって娘に恭しくされるシーンとか、スピーチでわざとつっかえたとユーモアでかえすところとか、小さなシーンでさえちゃんとできているんですよね。
ペンギンの物語を聞かせるところ、わたしも好きです!
コリン・ファースはもちろん文句なしに素晴らしかったのですが、やっぱりわたしはジェフリー・ラッシュにメロメロになってしまいました。
あの飄々とした、でもユーモアあふれる人物を魅力たっぷりに見せてくれたと思います。

あと、瞳さんが挙げておられるティモシー・ストールとジェニファー・イーリーって聞いたことありませんでした。見る人が見ればニヤリとさせられるキャストなんですね。あ~、勉強不足だわ~。
ガイ・ピアースは、彼だけはちょっと若すぎでしたよね~(笑)。
リュカdot 2011.03.19 21:22 | 編集
> リュカさん
これは見ごたえのある作品でしたね。

> そうそう、国王になって娘に恭しくされるシーンとか、スピーチでわざとつっかえたとユーモアでかえすところとか、小さなシーンでさえちゃんとできているんですよね。
そうでしたね~♪こんな風に細かな部分も行き届いている作品って嬉しくなりますよね。
ペンギンの物語、私も小さなプリンセスたちと一緒にワクワクしちゃいました。微笑ましいですよね。

ジェフリー・ラッシュ、いいですよねぇ!
彼が登場するだけで、なんだ場面が和むというか、ほっとしちゃいました。
家庭でのシーンも可愛らしかった(笑)


> あと、瞳さんが挙げておられるティモシー・ストールとジェニファー・イーリーって聞いたことありませんでした。見る人が見ればニヤリとさせられるキャストなんですね。あ~、勉強不足だわ~。
ジェニファー・イーリーとコリンが共演したドラマの「高慢と偏見」は(評判を聞いて)思い切って(レンタルがないので)購入したんですけど、すごく良かったの♪
なので今回のこの共演も粋だなあって嬉しかったです。

> ガイ・ピアースは、彼だけはちょっと若すぎでしたよね~(笑)。
ふふふ・・・年下なのにねぇ~(笑)
dot 2011.03.20 09:01 | 編集
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top