2008
03.20

「死神の精度」

死神の精度 (文春文庫 (い70-1))死神の精度 (文春文庫 (い70-1))
(2008/02/08)
伊坂 幸太郎

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祝!映画上映!・・ということで、記念に旧ブログに挙げてた感想をこちらにも引っ張ってきました(笑)


もしもあなたのまわりに、異常に音楽が好きで、話の受け答えがちょっとずれていて。
そしてなぜか素手では決して人に触ろうとしない・・そんな人がいたら。
その人は死神かもしれません。

彼らの仕事は、突発的な出来事で死を迎えようとしている人間が「死ぬに適しているか」を調査すること。
1週間の調査期間を終えて彼らが「可」と判断すればその人は死を迎えることになる。
ここに登場するのは、そんな死神(髑髏に鎌がトレードマークなんて死神は、もう古いのかしらね?)のひとり。
「千葉」という名前を持つ彼は、地上に現れるといつも必ず雨が降る・・という雨男ならぬ雨死神。

どの人間がいつ死のうが、興味は無い。けれでも人の死を見定めるためにわざわぜ出向いてくるのは、それが自分の仕事だから。

そんなクールさと、でも仕事に真面目で必ず調査する人の懐に飛び込んでしまうことで起る、可笑しさのバランスがなんとも絶妙で。

本人はいたって普通(の死神)なのだけれど、人間たちにしたら妙な言動に違いない千葉の言葉や行動に、調査される人間たちは、呆れたり、笑ったりしながら、いつしかふっと彼に隠している気持ちを見せてしまったりする・・・・

でも彼は死神だから。
生きていても何もいいことがないから「明日死んでしまいたい」という女性や
危ない立場のやくざ、
吹雪の洋館に閉じ込められた宿泊客も
今まさに恋が成就しようとしている若者までも。
殺人事件を起こして逃避行する青年に
そして老い先短い老女・・。

死神にとっては、どんな立場の人間もみな同じ。死は誰にでも訪れるものだから。
どんな風に生きても、それは必ずやってくる。

はっと気づくと重いテーマなのに。なんだか悲しいのに。

心の中には、彼らの言葉や、一緒に聞いた音楽や、見た風景。
そんなものがじんわりと広がって、泣きたいような、嬉しいような。そんな気持ちが満ちてくる。

死神と彼が調査する人間たちの6つのストーリー。
最後の「死神対老女」で雨死神は、初めて青空を見ます。

突き抜けるような青の眩しさ。

なんていうことだろう、死神の物語のラストがこんなに美しいものだなんて・・ね。




でも。死神がみんな大のミュージック好き!とは知りませんでしたね~。
真夜中のCDショップにはご注意を(笑)



で・・ここから追記です。
映画の「死神の精度」(オフィシャルサイトは、こちら
死神千葉を演じるのは、金城くん。
死神の精度


私の原作のイメージとは違う(もっと・・こう・・さらっとしてて・・ポーカーフェイスで・・でもちょっと可笑しい感じ・・・そう!佐々木蔵之介さんだ!笑)
けど・・金城君は好きだし、原作も良かったから、これは観たいと思います~。


あちらの俳優さんだと・・即思い浮かぶのは、ポール・ベタニー。
いや、こちらは・・死神・・あまりにぴったりすぎるかと・・(笑)
ポール


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