2008
03.10

「ヘンダーソン夫人の贈り物」

ヘンダーソン夫人の贈り物 デラックス版ヘンダーソン夫人の贈り物 デラックス版
(2007/11/21)
ジュディ・デンチ;ボブ・ホスキンス;クリストファー・ゲスト;ケリー・ライリー

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第二次世界大戦前夜、夫に先立たれ未亡人となったローラ・ヘンダーソンは、ロンドンのソーホーにある劇場「ウィンドミル」を買い取る。
やり手の支配人ヴィヴィアン・ヴァンダムを雇うと、その見事な采配で劇場は連日大盛況。
しかし周囲の劇場がマネをし出すと客足はしだいに減り、ウィンドミル劇場はピンチに陥ることに。
そこでヘンダーソン夫人が提案したのは、”女性のヌード”を舞台で見せる・・!というものだった・・。
実話をもとにしているそうですよ~。
舞台での裸・・といったら・・いったいどんな?と思ったら、これがとても芸術的なものなんですね。
裸に対して強い規制があった時代、検問も厳しいです。
でも美術館のヌードの名画が「芸術」なら、それと同じように背景や舞台のセットのように「動かない」・・ひとつの絵のように見せればいい・・。
検問のお役人をまるで子どものように扱ってしまうヘンダーソン夫人の大物ぶり、そして名画ヌードを演劇として魅せる劇場支配人ヴァンダムの上手さ。

ヘンダーソン夫人とヴァンダム・・・この二人の掛け合いの面白さは、この映画の見所のひとつです。

(彼を)勝手に独身と思いこんでいたヘンダーソン夫人がジェラシーからすねてしまうシーンは、なんだか可愛いし、舞台に口を挟まないで・・と追いだされるのに・・いろんな手段を使ってもぐりこむ・・その手口も可笑しいし。

言い合ったり、怒ったり。だけど、互いに認め合ってる・・。
舞台の屋上で二人で踊るダンスもいい雰囲気でした。

作品中には、そういうコミカルなところばかりじゃない、「戦争」というものに対する静かな怒り・・もしっかりと感じました。
ヘンダーソン夫人が、なぜ舞台でヌードを見せる・・ということを思いついたのか・・、そこに隠された悲しい過去や・・空襲に見舞われた劇場での辛い出来事・・。
そこには、しっかりと戦争への抗議が込められていました。

ジュデイ・デンチとボブ・ホスキンス。
ふたりの余裕ある、素敵な演技ぶりに・・安心してたっぷりと「ウィンドミル」劇場の舞台を堪能できました。

イギリスが舞台なので、お茶のシーンもところどころ・・。
ヘンダーソン夫人が友人に「劇場を追い出されたわ・・」と電話で文句を言うシーン。
互いに優雅で美しいカップを手に持っていましたね。

若き劇団員の休憩時間も紅茶でした。
劇場近くのカフェでお茶を頼む女性団員たち・・。「疲れてるから濃くね・・」って頼んでましたっけ。
そして、あの辛いシーンも、カフェへと出かけていったあとのことだったんですよね。




ヘンダーソン夫人亡き後、劇場はヴァンダム支配人に譲られたそうです。
「困った人だけど・・憎めない・」
ヴァンダムのこの言葉は、ヘンダーソン夫人の魅力をまさに言い得た言葉ではないでしょうか。

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