2010
11.01

「運動靴と赤い金魚」

運動靴と赤い金魚 [DVD]運動靴と赤い金魚 [DVD]
(2005/08/26)
ミル=ファロク・ハシェミアンバハレ・セデキ

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1997年のイラン映画。
モントリオール世界映画祭でグランプリを含む4部門受賞、そして71回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品。これはイランの映画では初めての快挙だそうです。


でも、実はそれ以上に気になるのが(ネットサーフィンで仕入れた情報では)この映画には紅茶のシーンが登場するとか♪

実はイランはコーヒーよりも紅茶の国。
ロシアのようにサモワールを使って紅茶を淹れる・・と聞いたことがあるので、どんなお茶のシーンが登場するのか楽しみです。



修理してもらったばかりの、妹ザーラの靴を買い物の途中で失くしてしまった少年アリ。
貧しい暮らし、とても新しい靴を買って・・などと親にも言えず、困った兄妹は、兄の一足の運動靴をかわりばんこで履くことに。

ええっ?そんなこと出来るの?って思ったら、どうやら学校が午前と午後に別れているみたい。
妹がまずアリの運動靴を履いて登校、下校途中で待ち合わせて今度はアリがその靴を履いて登校するのです。

ブカブカの兄の靴を履いて懸命に走って帰る妹の姿、そして今度は兄が猛ダッシュして学校へと向かう。

でも大きすぎる兄の靴を川に流してしまったり(必死で追いかける妹にハラハラ)、遅刻が続いて学校の先生に目を付けられてしまう兄の姿にハラハラしたり・・。

とにかく、健気で一生懸命なこの兄妹から目が離せません。

そんなある日、小学生のマラソン大会が行われることになり、なんと3等の商品は運動靴!
それを知った兄は妹のためになんとしても3等になろうと・・必死に走るのです・・が。




あぁ、途中もうお茶のシーンがどうとか・・なんて忘れてしまうくらい、この兄妹に目を奪われてしまいました。
妹ザーラの可愛らしいこと。

靴をなくしたと聞いた時の泣き顔、でも兄から綺麗なペンをもらって嬉しそうに笑う笑顔、
朝礼で他の生徒の靴をじーーと目で追うシーンやパタパタと懸命に走ってくるその小さな姿。

なんて愛らしいのでしょう。

お兄ちゃんのアリは、とにかく泣き顔が印象的!
妹の靴を無くして泣き、先生に叱られて涙をこぼし、マラソン大会に出場したいと泣きながら必死で懇願するその様子・・。
大きな黒い瞳を真ん丸にして涙をこぼす・・その表情が目に焼き付いてしまいました。


お母さんが腰を悪くしているので兄妹は、家のお手伝いもして頑張っているのですが、そんな中でも洗濯の石鹸でシャボンを飛ばして笑いあったり・・と、笑顔は普通の子どもとおんなじでほっとしてしまう。


こんなに頑張っている兄と妹・・靴はどうにかならないものかしらと見ているこちらも願うような気持ちになってしまう。

妹のなくなった靴を履いている少女を見つけ、その子の家までやってくるシーンがあるのですが、女の子の家が貧しいのを見て二人は何も言わずに帰ってきてしまうんですね、なんともいえない思いになりました。


だからこそ、マラソン大会で必死に走る兄の姿にはとにかく力が入って・・目までじーんと熱くなって
頑張れ!ガンバレ!!って白熱のレース展開に力がこもってしまいます。



でもこれで盛り上がって終わり・・っていうのではないところがまた、この映画のニクイところでした


とってもさりげなく隠されたハッピーエンドへの予感が嬉しい(あぁ・・でも最期には二人の笑顔がもう一度見たかったなぁ♪)



そして邦題にも登場する赤い金魚のシーン。

疲れ切った足をアリが水に浸すと金魚たちが集まってくる。
赤いマメが痛々しい、とことどころ切き傷のあるアリの足を囲み、まるで飾るかのように♪

う~ん、こんなラストシーン、予想していませんでしたヨ。
素朴だけれど、なんとも心に残る愛らしいシーンです。



さあて、ところで紅茶のシーンですが。
兄妹の健気さにすっかり心を奪われていた私ですが、もちろん逃すわけにはいきません(笑)

だって、お茶のシーンもとても印象的だったのです。

仕事から帰ってきた父親にお茶を入れるのはザーラの役目。

部屋の片隅にあるのが・・これがサモワールですね、上にポットが乗っています。

DSC08585.jpg

DSC08586.jpg


父親から「ザーラの淹れるお茶は格別だ」と言われてとっても嬉しそう♪


そしてですね、面白いのがイランでは紅茶には角砂糖がつきもの?らしいのですが、お砂糖はお茶に入れるのではなくてまず角砂糖を舐めてそれからお茶を飲む!
これが正しいイラン式お茶の飲み方のようですよ~。

でもザーラの家にはこの日角砂糖がありませんでした。
いえ、本当は山のようにあったのです。モスクに集う人々のためにお砂糖の塊を削って角砂糖を作っていた父親の目の前には山のような角砂糖が・・・。

「これは自分たちのものではない、預かったものだ」と決してその角砂糖に手を出さない父親・・、
こんなにあるのに、1個くらい舐めてもOKでは?なんて思ってしまうのですが・・そういう父親のきちんとした態度がちゃんと子どもたちにも伝わっていくんでしょうね。


他にもお茶のシーンがあったのですが、あとはTea&Cinemaでゆっくり挙げることにしましょうか。


豪華で目を見張るような素敵なお茶のシーンももちろん見応えがありますが、こういう生活の中に溶け込んだお茶のシーンって何より嬉しい


そうそう、11月1日今日は紅茶の日。いい映画にまた出会えました

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コメント
こんばんは~。
またまたご無沙汰してしまいました^^;

この映画、忘れられない映画です! 大好き!!
1足の靴で兄妹が「代わりばんこ」に学校に通うなんて・・。
今の日本では考えられませんよね。
その大切な運動靴を失くしたしまった後の話も、泣ける~~(笑)
もう本当にいじらしくていじらしくてね、涙ものでした。
そう、瞳さんがアップして下さった画像で、お茶のシーンがあったのを思い出しました。
そうそう、それから、なんで運動靴に赤い金魚なんだろう?と思っていたら、その印象的なシーンがありましたよね。
随分と前に観たので、いろいろ忘れちゃっているけど、何度でも観たくなる作品ですね。

「フィリップ・・」も観られたんですね~~
ジム・キャリーは相変わらずのテンションでしたが、ユアンがキュートで可愛かったですね。
ジムが夢中になるのも分かりますよね^^;
みぬぅdot 2010.11.25 22:41 | 編集
>みぬぅさん
もう11月も終わりそう・・速いですよねぇ。

おお、みぬぅさんもご覧になっていましたか~♪
いいですよねぇ、地味映画でお薦めしてまわろうかなと思ったくらいです。
そうそう、ビックリしましたよね、「代わりばんこ」

いじらしくってね、見ていて力が籠りますよね。
お茶のシーンがあって、なおさら好きな作品になりました(笑)
赤い金魚のシーンも不思議なシーンなんだけれど、癒されてとても印象的でした♪
好きだわぁ、この作品。

「フィリップ・・・」
ユアンはやっぱり上手いですよねぇ、本当になんてチャーミングだったんでしょう。
登場するまでロドリゴに夢中だったのですが(笑)ユアンが出たらまたとっても可愛いので目が釘付けになりましたヨ。

すっかり寒くなりましたけど、みぬぅさんも風邪ひかれませんように~♪
またそちらに伺いますね~i-175
dot 2010.11.29 07:29 | 編集
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