FC2ブログ

Slow Dream

縁あって・・・本や映画と巡りあう。




お茶のシーンのある映画(ら行) :: 2010/10/21(Thu)

002.jpg

映画の中にお茶のシーンが登場すると俄然、断然乗り出しちゃう(笑)

紅茶のシーンが印象的な映画をご紹介している本館TeaPleaseのコンテンツ「Tea&Cinema」も50作品を越えました。
HPの方では鑑賞順に並んだ記事♪
この機会にこちらのブログでは50音順に整理してみようかなぁ・・と気まぐれな思いつき(笑)

あくまでお茶のシーンから見た映画のレビューですが(笑)よろしかったらぜひどうぞ~♪
この映画にもお茶のシーンありましたよ~
そんな情報もいつでもありがたくお待ちしてます。


     ※※※※※※※※※※※           ※※※※※※※※※※※



さて、お茶のシーンのある映画もついに最後の(ら行)です。


8年前に本館TeaPleaseを始めたとき、まず頭にあったのがTea&Bookと並んでこのTea&Cinemaのコンテンツでした。
でもこんなにたくさんの作品に出会えるとは思ってもみなかった!!

あぁ、これは正統派のお茶の香りがする映画だ~と大満足の作品はもちろん、え!?この作品にこんなお茶のシーンがあったなんて・・という驚きの作品もまた嬉しい

ほんのちょっとしたお茶のシーンから、その映画がなお愛おしくなる
これからも、そんな作品に出会えますように~♪





「ラヴェンダーの咲く庭で」
2004年イギリス 監督チャールズ・ダンス
キャスト ジュディ・デンチ マギー・スミス ダニエル・ブリュール ミリアム・マーゴリーズ デビッド・ワーナー ナターシャ・マケルホーン


コーンウォール地方に嵐が吹き荒れた翌朝。
いつものようにふたつ並んだ白いベッドで目を覚ましたミス・ジャネットとミス・アーシュラは
白い寝巻きのまま、はだしで庭に降りてゆく。
庭の花にさほどの被害がないことにほっとした二人だけれど、アーシュラは見下ろした海岸に誰かが打ち上げられているのを発見する。

流れ着いたのは、美しい若者。
彼を初めて目にした時から、アーシュラは恋に落ちていたのかもしれない。
お茶の時間を知らせにきたお手伝いのドルカスの言葉も耳にはいらないくらい。
もちろん、姉のジャネットも彼には興味深々。
二人して対抗するかのように、辞書を引いて言葉を探したり、彼に英語を教えたり。
けれど、ベッドの脇に飾る写真のないアーシュラにとって、アンドレアは遅れてやってきた王子様。
アーシュラの切ない恋心を知ったジャネットは、妹が心配でならなくて・・

しばらくして、若者アンドレアには、素晴らしいヴァイオリンの才能があることが分かる。
花の咲き乱れる美しい庭で、姉妹はアンドレアの奏でる音色に耳を傾ける。
でも、そんな幸せな心ときめく時間も、永遠では無かった。
世界的なヴァイオリニスト、ボリス・ダニロフを兄に持つミス・オルガもこの地に滞在していたから。
村の収穫祭でヴァイオリンを弾くアンドレアの才能に、ミス・オルガは驚く。
一方、若者らしく、祭りを楽しんだアンドレアは、翌朝、濃いお茶をいれてもらわなければいけないほど酔っ払っていたのだけれど。

オルガが彼に当てた手紙をアンドレアに渡すことが出来ないでいる姉妹。
そんな二人に、アンドレアはそうと知らずにボリス・ダニロフの素晴らしさを語る。
動揺して、お茶のカップを落としてしまうアーシュラ。
それは確かな予感だったのかもしれない。
彼が自分たちの世界からやがては飛び立ってゆく・・という。

テーブルの上には、普段どおり、白い花柄のカップが並べられ、彼の帰りを待っている。
いつものお茶の時間。
けれども、ある日、彼はいつものようにお茶の時間に戻っては来なかった・・

月日は流れ・・、
コーンウォールの海岸には、これまでのように、二人で散歩する姉妹の姿が見える。
海と空の狭間、魅惑的な世界の片隅で、また静かに暮らしてゆく二人。
美しい夢を見た、そしてその美しいものはこれからもずっと二人の心にある。


※原作よりもかなりお年を召したミスたち。でもその乙女ぶりは、原作以上でしたね。
姉妹の屋敷や、お庭の素敵なこと!余生はあんなところで過ごしたいものです。鰯のパイ、あれってちょっとユーモラスですよね(笑)
そしてラストのコンサートのヴァイオリン、素晴らしかったです。




「リスボンに誘われて」 👈こちらからブログの感想へどうぞ~♪

リスボン





「猟人日記」
2003年イギリス/フランス 監督デヴィッド・マッケンジー
キャスト ユアン・マクレガー ティルダ・スウィントン ピーター・ミュラン エミリー・モーティマー
ジャック・マケルホーン テレーズ・ブラッドレー ユアン・スチュアート スチュアート・マッカリー

運河を行く荷船で働くジョーは、ある日、若い女性の水死体を発見する。
下着姿のその女性を見つめるジョーの目は、何かを知っているようにも、隠しているようにも見えるのだが・・・

船主の妻エラを誘惑するジョー。ある夜、夫の留守にエラは、ジョーと関係を持つ。
帰ってきた夫にエラはお茶を入れる。
視線を交わしあう二人と、
何も知らないはず・・なのに、そこに、どこかいつもと違う空気を感じ取るかのような夫と。
3人で囲むお茶のテーブルには、秘密と裏切りの香りがする。

生活にくたびれ、妻というよりも母の顔をしていたエラが、
ジョーと関係を持ってからだんだんと“女”の顔を見せてくるのが興味深い。
夫もいる船で
ベッドに横たわるジョーに大胆なことを仕掛けておきながら、
彼が起き上がると
「お茶よ」
と笑いながらカップを置いて去ってゆくシーン。

しかし、ジョーはエラを愛しているわけではない。
そもそも、彼は誰かを愛したことがあるのだろうか。
作家志望のジョーを養い、一緒に暮らしていたキャシーでさえ・・彼は愛していたといえるのだろうか。
何かを求めるかのように次々と女性と肉体関係を結んでも、
彼の心の中の空洞は埋まらない。
霧にけむる運河を行く船のように、彼はどこを漂ってゆくのか・・・・

そして、また別のある日、別の場所。
3人で囲むお茶のテーブル。
夫と別れたエラと、ジョー。そしてエラの妹。
そこには、また秘密の香りと裏切りが見える。

暗くて重い、湿った空気を感じる映画。
お茶のシーンも、ほっと一息なんてさせてくれません。
むしろ、お茶が喉を通らないんじゃないかしら?
そんなお茶のシーンが印象的な映画でした。


※これね、意外なことにお茶のシーンが結構あったのでした。
憂い溢れるユアンに見蕩れてても、やっぱり忘れちゃいけませんよね、お茶のシーン。
あぁ・・でもドキドキでしたね。




「レイヤーケーキ」
2004年イギリス 監督 マシュー・ヴォーン
キャスト ダニエル・クレイグ コルム・ミーニー ケネス・クラハム ジョージ・ハリス エイミー・フォアマンシエナ・ミラー 


麻薬ディーラーである“おれ”は、仕事に関していくつかの主義を持っている。
仲間を選び、ボスにも忠実であれ。
そして決していつまでもこの仕事を続けるな・・
若く、儲かっているうちに裏の社会から足を洗い、あとはゆっくりと暮らすこと。

まさにその主義とおり、順風満帆に引退へとこぎつけた“おれ”の前に
思ってもみなかった事態が立ちふさがる。
引退前に押し付けられた2つの仕事は、“おれ”をどんどんと面倒でやっかいな、
危ない事態へと追いやってゆく。

イギリス映画の裏社会を描いたもの、
たとえば『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』にも「お茶が飲みたい」っていうシーンや。
先日の『ギャングスター№1』でもお茶のシーンはたくさん登場しましたけど。
でも、こんなに過激な紅茶のシーンのある映画は初めてでした!

“おれ”が、信頼する仲間のモーティと街角のカフェで話しこむシーン。
まずい事態を心配するモーティに「紅茶のおかわりを持ってくる」と“おれ”が席を外したとき。
やってきた男は、モーティーとなにやら訳ありげな仲らしい。
そこで“おれ”が目にしたのは、普段の彼からは想像も出来ないほどの怒りと暴力にかられるモーティの姿!
痛めつけられて血だらけになった男の上に最後の仕上げに注がれるのが、
やかんに沸き立った紅茶なのですから。
顔の上に残された・・ティーバックのリアルさ。

スポンジケーキのあいだに、ジャムやクリームを何層にも挟んだのが「レイヤーケーキ」なら
下っ端から、ボスまで、裏社会の階層(レイヤー)に挟まれるのは、
決して甘くない、欲望、裏切り、暴力、屈辱・・の日々。
美味しい思いをするのは、いつも上のもの?
さまざまな人物たちの、それぞれの思惑が交じり合い、収拾不可能にしか見えない展開が、
いったいどんなレイヤーケーキとなるのか。

白いテーブルクロスも美しい、レイヤーケーキの飾られたテーブル。
ラストに登場するこの美味しいシーンに見蕩れていたら。
思ってもいない、デコレーションが最後にあなたを待っている・・・・


※う~ん、これは紅茶のシーンなのか・・
あまりに強烈な印象を残したお茶のシーンなので挙げてみましたけど・・良い子は決して真似しないでね。
レイヤーケーキというと思い出すのは「赤毛のアン」。
そんな可愛いイメージを見事にひっくり返してくれましたね、この映画。
でもラストのテーブルの上のレイヤーケーキは、とっても豪華で美味しそうでした。




「レセ・パセ 自由への通行許可証」
2002年フランス 監督ベルトラン・タヴェルニエ
キャスト ジャック・ガンブラン ドゥニ・ポダリデス マリー・ジラン シャルロット・カディ マリー・デグランジュ


第二次世界大戦下、ナチス占領下のフランス、パリ。
愛人との逢瀬に、慌しく娼館を走り回るのは、人気脚本家ジャン・オーランシュ。
ペンを持たせたらドイツ資本の会社の誘いに首を振らない気骨を持ちながら、こと女性のこととなるとからきしダメな浮気者。
そんな彼の、今日の相手は大女優スザンヌ・レモン。
「紅茶が飲みたいわ」
シャンペンがあるよ・・、そう答える彼に「紅茶が好きなの」とおねだりするスザンヌだが、
甘い時間に似合わない、戦闘機の爆撃音が遠い空から聞こえてくるのだった・・・。

一方、爆撃の中、慌しくかけてゆくのは、もうひとりのジャン。
ドイツ資本の映画会社コンティナンタル社で働くジャン・ドヴェーヴルは、映画を愛し、助監督として手腕を発揮する一方、レジスタンス活動家としての顔を持っていた。
ある日、風邪を引いて寝込んでいる彼の元に、撮影所に(映画の)脚本を取りに行って欲しいという依頼が届く。
だが、彼が守衛から誤って渡されたのは、社に間借りしている親衛隊幹部の部屋の鍵・・・。
とっさに部屋に忍び込んでキャビネットの中から機密書類を持ち出すジャン。
捕らえられた義理の弟を救う手立てになれば・・と思うジャンだったが、なりゆきからイギリス軍機に乗せられ、連合軍の諜報部に連行されてしまうのだった!

偶然の結果だと繰り返し説明する彼の言葉は信じてもらえず、取調べは執拗に繰り返される・・。
刻々と過ぎてゆく時間・・、焦るジャンに差し出されるのは一杯のお茶。
何度も何度も繰り返される同じ質問と・・・現れては消え、また現れては尋問を繰り返す将校たち。
そして、そのたびごとに差し出される紅茶のカップに
さすがに冷静な彼も、
「いったい何杯、飲ませれば気が済むんだ!!」
紅茶好きな私も、いつまでたっても埒があかないこの展開に唖然・・。
何度も、何杯も差し出されるお茶に、彼と一緒に「ノー!サンキュー!!」と声をあげたくなりました。
やっとなんとかフランスに戻してもらうことになってほっとしたのもつかの間。
爆撃を避けてまた英国へと引き返すとパイロットに言われても「はい、そうですか」なんて・・言えませんよ。
また戻ったら、もう2度とフランスへは帰れない・・、何度も差し出されたお茶のカップが彼の脳裏に浮かんだのかもしれませんね。
パラシュートをつけて飛び降りることを決意した彼に、差し出されたのは紅茶のパッケージ。
「奥さんにお土産だ」
緊迫したシーンなのに・・ここにいたって、まだ紅茶~!!と思わず気が抜けて苦笑してしまうシーンでした。

(彼が撮る)映画よりも劇的で、奇跡的な一夜でしたね。

ナチスドイツ支配下のフランスで、映画を愛し、愛と自由のために生き抜いた“二人のジャン”。
支配もいやだけれど、収容所もいやだ・・、繊細な弱さを見せながら、その実、結構逞しかったりする。女性を愛する情熱と、ペンの力。オーランシュの飄々とした魅力もいいのですが、
やはり、冷静な表情の下で、静かに闘志を燃やしているドヴェーヴルを演じる、ジャック・ガンブラン。素敵でした♪
疎開した妻子に会いに、片道385キロの道を自転車を漕ぐシーンにも思わず見入ってしまいます。
赤いランタンの灯りだけを頼りに、漆黒の闇の中を・・ただただ漕ぐ姿。自由を求める心の叫びがしだいに漲っていくかのような。力のこもるシーンでした。


Tea&Cinema にいろいろ挙げましたが、
もう、お茶はいいから~!!なんて映画を見ながら思ったのは、初めてかも。
そうそう、英国軍にお土産として渡されたこのお茶の包みには、翌日またハラハラする後日談もあるのですよ~、お見逃し無く。


※お茶の出てくるシーンって、癒されるものが多いのに・・こんなに胃が痛くなりそうなお茶のシーンって初めてですよ~(苦笑)
いやいや、でもそれだけになお、忘れられない映画です。
だけど、あんなにキツイ目にあったのに・・ジャンの酷い風邪が悪化もせずに治ったのは・・もしかしたら、何杯も渡されたお茶の力ではないかしら~・・なあんて(笑
  1. お茶のシーンのある映画(Tea&Cinema)
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
<<「マイレージ、マイライフ」 | top | お茶のシーンのある映画(ま行)>>


comment

comment


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://teapleasebook.blog26.fc2.com/tb.php/335-1b4344ed
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)