2010
06.08

「10ミニッツ・オールダー イデアの森」

10ミニッツ・オールダー コレクターズ・スペシャル [DVD]10ミニッツ・オールダー コレクターズ・スペシャル [DVD]
(2004/07/09)
オムニバス・ムービー

商品詳細を見る


15人の監督たちによる、「時」をテーマにした10分間の作品で綴られたオムニバス映画。

先日の『人生のメビウス』に続いて、『イデアの森』を鑑賞♪


イデアの森 The Cello

ベルナルド・ベルトルッチ 「水の寓話」
マイク・フィギス  「時代×4」
イジー・メンツェル 「老優の一瞬」
イシュトヴァン・サボー 「10分後」
クレール・ドニ   「ジャン=リュック・ナンシーとの対話」
フォルカー・シュレンドルフ 「啓示されし者」
マイケル・ラドフォード  「星に魅せられて」
ジャン=リュック・ゴダール 「時間の闇の中で」


ベルナルド・ベルトルッチ 「水の寓話」

水を探しに出かけた若者の人生が・・めぐりめぐって戻ってきた先には。
寓話的なお話がモノクロの画像によく合って、なんとも不思議な雰囲気がとても好きです。

若者が知り合ったイタリア女性の目線とか、
モチーフに使われる「水」が・・おお、こんな水まで~!と驚かされちゃいました。



マイク・フィギス  「時代×4」
 画面は4分割~、最初だけかと思ったら、10分間ずっと・・です。
ええ~っと、どこを見ていたらいいんだ~(苦笑)
愛をかわそうとする男女の姿に目線が引きつけられちゃうんですけど(笑)

10分間だから見ていられるんだろうなぁ・・、目がしばしばしたけれど、もしかしたらこれ、何度も何度も見たら気づいていないいろんなものが見えてくるのではないかと後から思って。
しまった~!!レンタル返却する前にまだまだ見れば良かった・・か。



イジー・メンツェル 「老優の一瞬」

ひとりの役者の人生をぎゅぎゅ~!と凝縮してみせる10分間。
実在の俳優さんなのでしょうか。
若かりしき彼がスクリーン見せる、なんともみずみずしい若さに溢れた姿・・。

過去の出演作と現在の彼の姿を重ね合わせて見せてゆく・・。
でも・・10分ではもちろん振りかえれないものがたっぷりあったはず~!数々のシーンが流れる中で、逆にそんな風なことを感じてしまいました。




イシュトヴァン・サボー 「10分後」

夫の誕生日のお祝いを用意して待っていた妻・・しかし10分後には「どうしてこんなことが」という事態に。
一寸先にはどんなことが待っているか分からないっていうこと、ありますよねぇ。ここまでではないにしろ。

お話自体は分かりやすいんだけれど、
でもなぜ夫はこんな風に?とか、この夫婦のこれまでの「時間」がどうだったのか・・とかを10分間の中で想像させているような気がしてしまいます。


運ばれてゆく夫に・・何度も何度も毛布をかけなおす・・妻の姿。
気の毒で哀れなんだけれど・・もしかしたらこういう部分が夫の怒りの元なのかも?なんて私は想像してみたりしたのでした。




クレール・ドニ   「ジャン=リュック・ナンシーとの対話」

こちらは、逆に・・ムムムム~
ジャン=リュック・ナンシー、この方ご本人?哲学者なのですよね。
列車の中で繰り広げられる言葉のやりとりを必死で追ってみたけれど・・ええ~っと・・頭の中をすり抜けていってしまいました・・・・。





フォルカー・シュレンドルフ 「啓示されし者」

アウグスティヌスの「告白」を朗読するモノの・・正体に思わずニンマリ・・?
最初はナレーションを聞きながら、なんとはなしに見ていたキャンプ場での人々の姿が、徐々に徐々に・・意味を持ってきて面白いです。


う~ん、皮肉めいていますよねぇ・・、そして無常観もたっぷり。



マイケル・ラドフォード  「星に魅せられて」

宇宙から戻ってきた飛行士。年齢的には10分間だけ年老いた彼だけれど・・地球で待っていた人は・・。

10分でもちゃんとSF描けるんだ~!
シンプルでストーリー的には予想は出来ているんだけれど・・静かに伝わってくる哀しいまでの美しさ・・。
雰囲気も良かったです。

「イル・ポスティーノ」に感動した私は、こちらのオムニバスでラドフォード監督を一番楽しみにしていたのですが、期待は裏切られませんでした!
そうそう、唯一見知った顔の、ダニエル・クレイグが登場するのも嬉しかった~(笑)




ジャン=リュック・ゴダール 「時間の闇の中で」

う~ん、やはりインパクトありますね!!
ナレーションとどど~んと映ったあの文字。
そのあとに映し出される画像に思わず見入ってしまう。

ゴダールマジックでしょうか。




イデアの森・・っていうだけあって、なんだか本当に思索の森に迷い込んだかのような。
哲学的なテーマを持った作品が多かったですね。『人生のメビウス』より難しかった~。
深く響く・・チェロの音色がぴったりでしたけど。


でも何度も何度も見返したら・・何か気付かなかったものを発見したり、深く潜まれたものが浮かびあがってくるかもしれない・・そんな興味も湧いてくる作品たちでした。



私のお気に入りは「水の寓話」と「10分後」そして「星に魅せられて」です。


トラックバックURL
http://teapleasebook.blog26.fc2.com/tb.php/290-868b8821
トラックバック
コメント
遂に全作品を完観しましたね。私が好きなのも『星に魅せられて』でした。

この映画は、あらかじめクリエーター達に10分という制限時間とともに、たしか予算も限定されていたと聞きます。自分のサイトに「10分あれば何でも出来る」という表現をしましたが、『星に~』はまさにその集大生。クレイグが出たとき「おおっ」と思いました。『カジノ・ロワイヤル』より数年前の製作なので大ブレイクする前、しかし演技はしっかりしています。名作『ガタカ』を思い起こさせますね。

このような10分程度のオムニバス映画は、時間が制限されているがゆえに何でも詰め込む事が出来ないので、まさにアイデアの勝負になります。監督達が腕を競い合う、まさに映画合戦といったところでしょうか。
『それでも生きる子供たちへ』『20のアイデンティティ』『セプテンバー11』などのオムニバス映画もそうですね。
NARCYdot 2010.06.12 00:28 | 編集
>NARCYさん
>私が好きなのも『星に魅せられて』でした
うわぁ、当たりました~(笑)観ながらいろいろ考えていたんですよ、NARCYさんどれが好みかなあって。
SFお好きだし、このエピソード詩情もあって素敵だったので密かにこれかしら・・って思っていたんです。

予算の制限もあったんですね。
「10分あれば何でも出来る」・・まさにそうでしたね!!
そうそう、クレイグ出て時すごく嬉しくて♪
クレイグは去年「愛の悪魔」という実在の人物をモデルにした作品も観たのですが、そちらの演技も素晴らしかったです。
『ガタカ』思い出しますよね!

「時」をテーマにした15の作品、それにしても監督さんたちは、それぞれいろんな風に腕を競ってくれましたね。
それぞれの世界、面白かったです。
まだまだ観ていきたいオムニバス映画がいっぱいあって楽しみです~♪
dot 2010.06.13 07:36 | 編集
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top