
2009年アメリカ作品。
3番目の子どもを死産で亡くしてしまったケイトとジョン夫婦。
心の傷を引きずり、失った娘への思いを持て余すケイトは、その愛情を恵まれない子どもに注ぐことで何かが変わるのではないかと思い、養子をもらうことに。
孤児院で二人が見染めたのは、賢く、芸術的センスにも溢れたひとりの少女エスター。
だが・・その愛らしい素顔の下に潜んでいたものは・・・。
恐い?怖いんだよね?・・・でも、気になる~~

と勇気を出してレンタルしてみました。
もちろん、一人では見ませんよ~

怖さは分かち合わなきゃ(笑)
まず、冒頭の死産のシーン、これがかなり強烈で・・このシーンからもうすっかりまいりかけた私です

でも、全体的にホラーっていうよりは、サスペンスもの、しかも家庭内サスペンス!!
夫婦、そして子どもたちも含む、家族もののサスペンスって、より一層身に沁みる~~っていうか、恐さがぐいぐいきちゃいますねぇ。
怖さの元凶、エスターを演じるイザベル・ファーマンのそれはもう迫真の演技に圧倒されてしまうのですが、
この作品それだけじゃない。いろんな要素・・、たとえば、家族の間に起こった過去の出来事や、それによって夫婦の間に生まれ(隠されてはいるけれど)決して無くなったわけではない・・さまざまな問題。
ケイトのアルコール依存症だったり、ジョンの過去の浮気だったり、池での危うい事故だったり。
そんな触れられたくない、蒸し返したくない傷が、エスターの巧みで恐ろしいほど的確なやり方で、しだいしだいに現れ始め・・それが徐々に家族の間の溝となって行くさまの怖さときたら。
ちょっとした音の使い方にもドキドキしたり、子どもたちの遊び場、風に揺れるブランコ・・、そういうなにげないものを映し出したシーンにも何故か不穏な空気が感じられて怖かったです。
しかし・・エスター。
言葉の端々に聡明さが溢れていて芸術的センスもあるけれど、孤児院のシーンから・・すでに怪しくないですか

怪しいと言えば、孤児院のシスター、私は思わず彼女は絶対何かを知っていて・・そのうえでエスターを二人に押し付けたんだ~!なんて邪推してしまいました。シスター、ごめんなさい~~。
ジョンとケイトの二人の子ども、ダニーとマックスがどちらもとても綺麗な顔立ちで、こんなに可愛い子どもたちがいても、でもやっぱり失った子どもの代わりに養子をとろうとするものかしら・・とも思ったり。
特にマックスちゃん(可愛いですよねぇ・・表情の愛くるしさときたら

)は耳が不自由なこともあるから・・わざわざ他にも子どもを迎えなくても・・と思うし、なぜ3番目の子どもならもっと小さな子どもを迎えなかったのかしら・・。

エスターのまわりで起こり始めた恐ろしい出来事。
しだいに彼女に疑惑の思いを抱き始めるケイトですが、でも夫ジョンとカウンセラーの先生は彼女の言葉を信じようとしない・・。
歯がゆいですねぇ・・。
よくある展開なのですが、でも過去のケイトの言動とか、抱える問題がまたそうさせているところがあるというところが上手いですよね。
カウンセラーをもののみごとに丸めこんだエスターが、トイレで凄まじい暴れっぷりを見せるシーンには固まってしまいました。
そう、暴力的なものもすごく怖いのですが、精神的な怖さもぐんぐんきましたね。
手話を早々に覚え彼女になついた妹マックスの信頼を逆にとって共犯者に仕上げたり、
ケイトにいたっては、あのプレゼントのシーン。
エスターがママに~♪って(後ろ手に)隠していたあのプレゼントの正体には・・鳥肌が立ってしまいました。
私は全くレビューとか見ていなかったので、エスターの真相については本当に驚きましたヨ。
でも真相を知って見ると、これまでのいろんな謎が・・思わずなるほど~!!って頷けるのですよね。
それにしてもこういう展開でいつも思うのは・・・やっぱり母が強いんですね・・・

最後の最後まで、緊張感に溢れて観終わってくたくたになってしまいましたが、
それと同時にあれほど怖~いエスターだけど・・DVD特典の「もうひとつのラストシーン」に描かれた彼女のあの笑顔は・・妙に哀しさも誘って忘れられないのでした。
でもあれが採用されていたら、それはそれで後味の悪さにうなされてしまう・・のですけどネ(汗)
- 映画タイトル(あ行)
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瞳さん、こんにちは!
>特にマックスちゃん(可愛い~~~わざわざ他にも子どもを迎えなくても・・と思うし、なぜ3番目の子どもならもっと小さな子どもを迎えなかったのかしら・・。
そうなんですよねー。中途半端に大きい少女をもらっちゃったもんだから・・・。
あのマックスちゃんは、ホントに可愛かったですよね。実際にやっぱり障害があるとかっていうのを後から聞いて、そうなんだ・・・って思いました。
あと、あのシスター何か知ってて・・っていうのは、私もつい疑ってしまいました(^^ゞ
別バージョンのラストって凄く見たいですー。それを見る為にレンタルしちゃおうかしら?って思っちゃいます。
- 2010/05/09(Sun) 16:03:35 |
- URL |
- latifa #SFo5/nok
- [ 編集 ]
>latifaさん
お加減いかがですか、病み上がりなのに覗いてくださってありがとう
うんうん、養子をもらうお話・・としか知らなかったのでてっきり子どもがいないのかなあ・・と思ったらちゃんと二人も可愛い子どもがいたから。驚きました。
しかも二人の兄妹の間の年頃ですよね。一番難しいゾ~って(苦笑)
あ!そうでしたね。私もあとからネットで知りました。マックスちゃん、演技がとても自然でしたもんね。
驚いたような瞳の表情もとても愛らしくて、守ってあげて~!!ってず~っと思ってました。
シスター・・ですよねぇ・・
別バージョンのラストはとても短いシーンだったのですが、なんとも怖いような、哀れなような。
印象的なシーンでしたよ。
- 2010/05/10(Mon) 08:00:55 |
- URL |
- 瞳 #-
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こんにちは♪
なんだかムシムシするので今日は↑を見ました。
私も最後の真実は知らなかったので
驚き~~。今でにないパターンですよね。
ピーター・サースガード。
最後までエスターにだまされて。
なんで奥さん信じないのよ・・・って
イライラしました。誘惑された時は心配でした・・
危なげなんだもの・・・。
冒頭の死産のシーンはうんうん・・かなり強烈でしたよね。殺人場面より、怖かったかな。
ところで・・・今日来たのは、
シネマトゥデイのオーランドの記事を読んだから・・。そういうことになっていたのね、
知らなかったわ・・・。
- 2010/06/22(Tue) 15:43:50 |
- URL |
- みみこ #mQop/nM.
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>みみこさん、
こんばんは。今日蒸し蒸し・・暑い1日でしたね~。
おお、涼しくなったかしら~(笑)
ゾクゾクしたでしょう。
そうそう、最後のアレを知らなかったら、ビックリですよね。
うんうん、どうしてかしら、こういう作品の場合、たいてい父親って甘いよね(苦笑)
彼も精神分析医もねぇ・・ダメだよぉ。私もイライラしちゃいましたヨ。
冒頭の出産シーンは強烈でしたよねぇ。
うわぁ・・・って叫びそうになっちゃった。
ああっ、みみこさん、読んだのね!ふふっ、来てくれてありがとう♪
今まで何度も何度も噂には挙がっていたけれど、ついに正式発表だわ。
そういうことなんですよぉ
なんだか年月の速さを感じましたよ~

- 2010/06/22(Tue) 21:09:49 |
- URL |
- 瞳 #-
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