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Slow Dream

縁あって・・・本や映画と巡りあう。




お茶のシーンのある映画(た行) :: 2010/04/14(Wed)

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映画の中にお茶のシーンが登場すると俄然、断然乗り出しちゃう(笑)

紅茶のシーンが印象的な映画をご紹介している本館TeaPleaseのコンテンツ「Tea&Cinema」も50作品を越えました。
HPの方では鑑賞順に並んだ記事♪
この機会にこちらのブログでは50音順に整理してみようかなぁ・・と気まぐれな思いつき(笑)
あくまでお茶のシーンから見た映画のレビューですが(笑)よろしかったらぜひどうぞ~♪


この映画にもお茶のシーンありましたよ~
そんな情報もいつでもありがたくお待ちしてます。


       ※※※※※※※※※※※           ※※※※※※※※※※※


た行は、4作品。
「大脱走」は映画のサイトのお友達ポルカさんからご紹介いただきました♪




「大脱走」
1963年アメリカ 監督 ジョン・スタージェス
キャスト スティーブ・マックィーン リチャード・アッテンボロー チャールズ・ブロンソン ジェームズ・コバーン デヴィッド・マッカラム ジェームズ・ガーナー ドナルド・プリーゼンス ジェームズ・ドナルド


第2次世界大戦下、ドイツの第3捕虜収容所に集められたのは、いずれ劣らぬ脱走常習者である連合軍兵士たちだった。
収容所に着いた早々、早くも脱走を試みる彼ら。
もちろん、ドイツ軍もそんなに甘くはない。即座に見破られるてしまうのだが、脱走は兵士達の本分だからと彼らの見張り役ラムゼイ大佐は悪びれず収容所の所長に語るのだ。
そんな大佐もやっぱりイギリス人。
「赤十字が来るまでお茶はおあずけだな」と語るシーンが見られます。

まもなく収容所に“ビッグX”ことバートレットが入れられます。そうして彼の指揮の下、なんと250人を脱走させるという大脱走作戦が始まるのです!!
細かく練られた計画に基づいたなんとも大胆なその脱走計画!
トンネル王ダニーが穴を掘れば、マクドナルドは情報を集め、セジウィックが製造し、アシュレイは監視係と。
おのおのがそれぞれの分野で能力を発揮してゆくさまは、見ていてなんとも痛快なのです。
彼らが掘った土をどうやって捨てたのか・・・・そのアイディアも面白い。
そしてそんな彼らと1線を引いて単独で脱走を試みるアメリカ人兵士“独房王”ヒルツの根性溢れる脱走劇もみもの。
何度も何度も挑戦しては、独房ゆきになるヒルツ。しかしめげない。独房に響くボールの音が彼の不屈の魂のあかしのよう。
やがてヒルツも彼らの脱走計画に一役買うことになるのだが。

魅力溢れるキャラが一杯の中、私が特に心惹かれたのは、偽造係のコリンと調達屋のヘンドリー。
同じ部屋になり挨拶をするヘンドリーにコリンはお茶を入れながら悲しそうに言うのだ。
「もう20回も入れてるんだ、香りもない」
「ミルクのないお茶は野蛮だけどね・・・」
そんなコリンにヘンドリーは早速ミルクを調達して彼を喜ばせる。

一時はあぶなくなった脱走計画だが、なんとか乗り切って計画実行の時がやってきた。
だが、なんとコリンは目が見えなくなってきていたのだ。バートレットは、彼に残るように勧めるのだが、ヘンドリーはここから出たいというコリンを思い、自分が面倒を見ると言い切るのだった。
「お茶でも飲むかい?」
「いいね」
出がらしでも、ミルクはなくても・・・そのお茶の味は格別だったに違いない。

はたして、この脱走は成功するのか。
最後までハラハラドキドキまさに手に汗握ります。
マックウィーンのバイクシーンはあまりにも有名ですね。
もちろんあの音楽も。
実話です。


※マックウィーン、カッコいいです。彼だけじゃなくって、みんな素敵。コバーンの渋さ(マックウィーンのバイクとは全く違う自転車で飄々と逃げるシーンが好き)ヘンドリー役のガーナーのクールなこと!彼ならなんでも調達できそう。
意外な弱点を見せたトンネル王ダニー役のブロンソンはちょっとキュートです。
この映画に紅茶のシーンがあったとは!!こんな嬉しい発見を教えてくれたポルカさん、ありがとうです。
3時間近くあったのね、この映画。でも全然長く感じられない、最後まで夢中で観てしまいます。






「断崖」
1941年アメリカ 監督アルフレッド・ヒッチコック
キャスト ケーリー・グラント ジョーン・フォンティーン ナイジェル・ブルース 


リナは堅実でしっかりものの両親を持つ、ちょっとお堅い地味な娘。
そんな彼女がロンドンからの列車の中で知り合った男性は、リナがこれまでに出会ったことのなかったタイプに違いない。
ハンサムで口がうまく、いかにもプレイボーイ風なジョン。
彼の出現は、彼女の人生を大きく変えるものだった。
彼に心奪われたリナにとっては、両親の彼への批判も恋の炎をなお燃え上がらせるだけのこと。
駆け落ち同然で彼と結婚してしまう。

内緒で彼の元へ行こうとするリナ。
両親には郵便局へ行ってくるわと嘘をついて。
もちろん父親も母親も彼女の嘘には気づかない・・・
「お茶の時間までには帰ってきて」
と母は彼女に言うのだった。

素晴らしい新婚旅行から帰ってきた二人。
けれど、やがてリナはジョンが働かず、豪華な新居も派手な生活もすべて借金であることを知ってしまう。
驚いて真相を問いただす彼女だけれど。
ジョンは彼女と自分に午後のお茶を注ぎながら・・
それでもちっとも悪びれている様子もなく。
ミルクを入れて、お茶を注ぎ。
彼女にカップを手渡しながら「ちゃんと就職先は考えてある」と笑うのだった・・

彼に夢中なリナも
ジョンの度重なる不審な行動や、言い訳に・・・少しの不安がやがてどんどん大きくなっていく・・
お茶のカップに広がる波紋のように。
それはジョンの親友ビーキーの死によって、頂点に達して。
もしかしたら・・
借金を返すために・・自分も殺されるのではないだろうか?
彼を信じようとしても、愛していても
どんどんと恐怖が彼女を襲うのだった。

ある朝、メイドがいつものように寝室にアーリーモーニングティーを運んでくる。
お茶を飲みながらリナは見てしまう。
ジョンに届いた1通の手紙。
それを彼がだまってポケットに忍ばせるのを。

ラスト、実家に帰ろうとするリナを車で送るジョン。
やがて車は崖にさしかかる。
激しく波が押し寄せる海と絶壁が見える・・・・・
ジョンの荒い運転に不安を覚えたリナは・・・・・・!!

さて、さて・・・どうなるのでしょう!サスペンスですもの、もちろんこの後は内緒です。
お茶を飲んでいる場合ではないかもしれませんね(笑)
ドキドキしてくださいませ。


※ジョンが体調を崩したリナのために運んでゆくミルクのシーンが有名なこの映画。
怪しく光るミルクの中には、豆電球を入れたのだとか!
でも、ミルクだけじゃないですよぉ!お茶のシーンも彼女と彼との関係にとって重要なシーンに登場してくるのです。
ケーリー・グラントの怪しさに思わずリナといっしょにドキドキしてしまうのでした。






「ダロウェイ夫人」
1997年イギリス・オランダ合作
監督 マルレーン・ゴリス
キャスト ヴァネッサ・レッドグレイヴ マイケル・キッチン ルパート・グレイブス ナターシャ・マッケルホーン


「お花は、わたしが買ってくるわ。」
6月の美しい朝、ダロウェイ夫人は今晩開かれるパーティーのための花を買いに出かけた。
晴れやかですがすがしい早朝の空気・・それはあの18歳の朝、ブアトンの屋敷のフランス窓を開け、外に飛び出していった若き日の自分を思い出させた。
あの夏の日、美しい花々が咲き乱れる屋敷での懐かしい日々。
彼女の傍らには、いつもサリーとピーターがいた。
午後のお茶の時間、ロイヤルアルバートのレディカーライルのカップが鮮やかな。
「私有財産を廃絶するための団体を作るべきよ」サリーの言葉に叔母さんが眉をしかめてる。
活発で美しく独創的なサリーは、なんと魅力的だったことか!
そして、夢見がちで皮肉屋の愛すべきピーター!!

けれど、若き日のダロウェイ夫人、クラリッサが選んだのはピーターではなく、政治家を目指す堅実なリチャード・ダロウェイ。
あまりにも自分にたくさんを求めすぎるピーターに疲れ、リチャードに安らぎを求めたクラリッサ。その選択が果たして正しかったのだろうか・・・彼女は自問してみる。
そんな彼女の元に、まさに思いが通じたかのように、インドから帰ってきたピーターが訪ねてくる。変わらない彼。

その日の午後、クラリッサの娘エリザベスもまた、お茶のカップを手にしながら考えていた。
パーティーよりも教会のバザーの手伝いを選び、家庭教師ミス・キルマンと買い物に来たエリザベス。キルマンは、彼女の母親を嫌っている。
お茶とともに、たくさんのケーキをほおばるキルマンを見ているうち、エリザベスはわけもなく息が詰まる感覚に襲われる。
そして、やはり母のパーティーには出ようと思うのだった。

映画は、ダロウェイ夫人・クラリッサのある1日を彼女が思い出す若き夏の日々を織り交ぜながら美しく描いていきます。
そして1日の終わりはパーティーの時間。
あの懐かしいサリーにも再会し、パーティの成功にささやかな喜びを覚えていたクラリッサ。
しかし、見も知らない青年セプティマス(彼は、間違いなくこの映画のもう一人の主役であると思う)の自殺を知り、彼女の心は揺れ動く。
老いてゆく自分、選択した人生への不安。
この先も心穏やかに与えられた人生を生きてゆくことが出来るのだろうか。常に心の奥底にある暗闇を彼女は思う。
自殺した青年に自分を重ねながら、しかし、彼ほど純粋になれない自分も感じて。

やがて、向かいの窓に彼女は一人の老女を見る。これからベッドに向かうのだろうか、その老女の穏やかな姿を見て、彼女は微笑み、そしてパーティに戻ってゆく。

ラストは、あの美しいブアトンの庭。
小さなテーブルにかかった白いクロスが美しく風に揺れている。
お茶のカップがまぶしい。
サリーと、ピーター。そしてクラリッサ。

そのあと起こる別れをまだ知らない。
降ってくる雨もまだ見えない。

どこまでも美しくおだやかなお茶の時間のまま。




「電車男」
2005年日本 監督 村上正典
キャスト 山田孝之 中谷美紀 国仲涼子 瑛太 佐々木蔵之介 木村多江 
岡田義徳 三宅弘城 坂本真


22歳、いわゆるオタク青年。
彼女いない歴22年の彼に、はじめて訪れた出会いのチャンス!
電車の中で酔っ払いに絡まれた綺麗な女性を見て、思わず勇気を振り絞って立ち上がった彼。
その夜、その出来事をネットの掲示板に書き込んだ彼にたくさんの名無しさんから、返信が送られてくる。

彼女からお礼にと高級なカップ(エルメスの)が送られてきても、どうしていいかわからない彼にネットの仲間たちはアドバイスを始める。
“彼女はひとりだけど、おまえにはおれたちがついている”
“頑張れ!電車男!”
こうして、仲間たちの見守る中、電車男はエルメスさんにアタックを開始するのだけれど。

送られたカップを持ってエルメスさんの家に招かれた電車男に
彼女はベノアの紅茶を淹れてくれる。
招かれた家の立派さと、
彼女の家に招かれたという事実におたおたしている彼に
彼女の優しさはいつもと変わりなくて。
もちろん、ベノアは美味しいお茶だけど彼女が淹れてくれたのだから。
きっと彼には天にも昇る美味しさだったはず

ベノア
19世紀からの創業という、伝統のあるイギリスの高級食品会社。
実は、イギリスでは王室や高級レストランなどへの卸売りのみで、小売りは一切していないとか。
世界でも、日本でのみ小売販売をしてるらしいです。
品質管理が厳しいことで有名で、英国王室御用達商のなかで、3つの紋章の使用が認められれている数少ない会社の一つです。




彼の報告で仲間達は思わずググッってみたに違いない。
そうして、そこに並んだ文字だけではガマンできず、本当の湯気と香りを求めてティーサロンに出かけた彼らの姿が微笑ましい。
名無しさんのひとり、サラリーマンのひさしが、奥さんにおみやげにベノアの紅茶を差し出すシーン、私はこのシーンがとても好き。
お互いに言葉を交わすことも少なくなってきている・・ようなそんな二人。
でも電車男の一途さに、かって自分が抱いた恋する気持ちや、大切な人の存在を思い出したのかもしれない・・・
そしてそんなだんな様の贈り物に驚く奥さんの笑みの中にはちょっとしたサプライズが隠されているのです!

検索すればなんだって調べられて
買い物だって、すべて出来てしまう。
恋の応援者さんたちが、ネットの掲示板仲間だっていうのもいかにも現代っぽくって。
だけど、gooでは恋はかなえてくれないから。
思いを伝えるのは、顔を見て、自分の言葉で。
そうしてつないだ手は、ほんものの熱さと香りと湯気をもった紅茶のように
暖かくて優しいものだから。


※電車男とエルメスさんの恋も素敵だけど、応援してる仲間達のEPも良かったですよね。
応援してる彼らも電車男から、いろんなものをもらってて。
ひろふみさんが最後にバスに乗るシーンも好き。
ベノアの紅茶、売れてるでしょうね(爆)私も飲みたいなあ~。

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