2008
02.11

「イギリス海岸」

イギリス海岸―イーハトーヴ短篇集 (ダ・ヴィンチブックス)イギリス海岸―イーハトーヴ短篇集 (ダ・ヴィンチブックス)
(2008/01)
木村 紅美

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盛岡を舞台にした6つの物語。
双子の姉妹、翠と梢の思い出の時間がそこで流れ、そしてまた、彼女たちの今を紡いでいきます・・。

高校を卒業してすぐに上京した梢、今もまだ父母とともに盛岡で暮らす翠。

名物の福田パン、宮沢賢治の命名したイギリス海岸、小岩井農場のソフトクリームに双子のサイロ・・・。
思い出の場所の中の思い出のひと。
二人の語るそれぞれの物語は、少しづつ繋がり、重なり合い、広がっていって、それは遠くアイルランドにまで飛んでいきます。
けれでも、最後にはまたしっかりとイーハトーブに帰ってくるのです。


ひとにとってふるさと・・ってなんだろう・・。
読み終えてふとそんなことを考えました。

たとえ、これから生きていこうと思う場所とは違っていても、それは記憶のどこかで必ず生きている。
福田パンのマーガリンが急にニュルッと溶け出したその瞬間に、梢がこみ上げるものを抑えたり、キヨヒコが初めて訪れたアイルランドの風景を何故か懐かしい・・と感じてしまったり。

ある時、ふとした瞬間、突然のようにひとを包み込んでいく。
その思い出の記憶が・・ふるさと・・なのかもしれないなあ・・って。

父親の転勤で日本中を転々として、やがて高校時代に盛岡へ・・、筆者自身がこの物語のモデルなのでしょうか。
登場する場所や、食べ物がとても魅力的に描かれているんですよね。

実は盛岡、私にとっても思い出の場所!新婚旅行で訪れた街なんです。
海外へ行こうなんて何故かふたりとも全然思わなかったんですよね~何故だろう?(笑)
どちらが言い出したのか・・北へ行ってみようと・・青森からずっと下っていったのでした・・。

賢治の記念館にイギリス海岸。
そして(あの頃はまだ珍しかった)ペンション「イーハトーブ」に泊まったんでしたっけ。

またいつか訪ねてみたいなあ。
「今度は僕も行くから」
最近、宮沢賢治を読んでいるらしい・・息子が隣で言っています(笑)


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