2009
12.10

「アパッショナート」

アパッショナート [DVD]アパッショナート [DVD]
(2004/12/08)
キム・ロッシ・スチュアートアンナ・ガリエナ

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不倫の末、リカルドと結ばれ、やがて生まれてきた息子と三人、平凡ながらも幸せな日々を送るジーナ。
そんな彼女の元に愛を綴った手紙が届き始める・・。
ジーナを見つめる瞳・・追いかける視線。想いをこめた詩の数々と薔薇の花束。

手紙の主が書き綴る、ジーナへの想いに激怒したリカルドは送り主を突き止めるのだが、それは心の病を持つ上流階級の青年サヴェリオだった。
暴力をふるったことで立場が悪くなったリカルドは、仕方なくサヴェリオを見守ることにするのだが、
ジーナはサヴェリオの中に潜む繊細で無垢な魂に驚きを感じてゆく・・。



『愛のめぐりあい』を鑑賞した時、そのギリシャ彫刻のような美貌に、思わず「何者~~!?」と叫んでしまったキム・ロッシ=スチュアート。
お友達のおかげで彼のこんな素敵な作品に巡り合えることができました。あぁ・・なんてありがたいのでしょう~



(今回の感想には、ストーリーの結末を書いてある部分がありますので、未見の方はご注意くださいませ)




毎朝、息子を預け職場へと向かうジーナ。
そしてまた仕事を終えて帰宅する・・、そんな彼女をじっと見つめる視線がありました。

彼女を待って吸うたばこの数・・、道端に立つその足下。
でも、その視線の持ち主はなかなか画面には登場しません。キムまだ?まだ?・・と思いつつも(笑)彼が見つめているように・・私もジーナを見つめてしまう。

形のいい眉、美しい瞳に・・官能的なその唇。アンナ・ガリエナ、とても魅力的です♪


原題の『SENZA PELLE』は皮膚がない・・という意味だそうですが、ここでいう皮膚とは心を覆うベール。
優れた頭脳を持ちながら、自分の感情を押し殺したりコントロールすることが出来ず苦しむサヴェリオ。
そんな彼は、或る日見かけた美しいジーナに心を奪われてしまいます。

ほとんど寝巻のような格好で髪の毛もぼさぼさ・・無精ひげもはえっぱなし・・。
ですが・・やはりキム・ロッシ=スチュアート。そんな格好でも素敵なんですよねぇ。
ストーカーまがいの行為なのですが、キムなら許せる~~~(苦笑)なんて思ってしまったりして。

こどものようにすがる視線や、ジーナに向ける無垢な笑顔。
溢れる感情をそのまま言葉にしたような・・その詩の数々や(なんとキム自身が作ったものだとか!)ふと口に出すその言葉の中の真実。
リカルドには気の毒なんだけれど・・、ジーナと二人語ったり笑ったりする姿を見ているのが嬉しくて。

そんな二人を見たリカルド、もちろん面白くないのですが・・、このリカルドの描き方が私とても魅力的だと思いました。
頭で考えるより先に行動してしまうリカルド。
これまでは自分の周りのことだけしか興味がなかった彼が、サヴェリオのことを知ってから彼の主治医に会ったり、病気のことを聞いたりして・・。
だんだんと社会に目を向けるようになる様子や、サヴェリオに対抗?してジーナにプレゼントを送ったりする・・♪
粗野っぽく見える彼ですが、なるほどジーナが好きになるわけだなあ・・って。



ジーナの推薦で花々の世話をする仕事を始めたサヴェリオ。
鏡の前で髪を梳かし、にっこりする彼に思わず惚れ惚れ~(笑)う~~ん、やっぱりなんてイイ男なんでしょう。


でも惚れ惚れしてばかりもいられなかったのです・・。

サヴェリオにまだ女性とキスをしたことがないと打ち明けられ、思わずキスを許してしまったジーナですが・・、このことから、サヴェリオは自分の溢れるような熱情(アパッショナート)をジーナに向けるようになってしまいます。
一度溢れた情熱はもう止めることが出来ない。


でも、そんなサヴェリオの情熱をジーナは受け止めることができません。
怖くなってしまったジーナは、彼の前から姿を消してしまいます。
彼女を探し求め、叫び続けるサヴェリオの姿の痛々しさ。

あぁ・・ジーナ、どうして・・と思ってしまいますが・・。でも。どうすることができたでしょう。

打算も駆け引きも一切ない、サヴェリオの熱情。
そんなストレートすぎる気持ちをどうやって全部受け止めてしまえるのでしょう。

ジーナの動揺、不安・・。
リカルドがいて、愛する息子がいる・・。
そんな生活とサヴェリオと両方を取ることはできない。
「何かを得れば、他の何かは失ってしまう・・」
サヴェリオが言ったその言葉の真実・・、それは不倫の末、リカルドを選んだジーナ自身が一番よく知っていたことですよね。



サヴェリオが向けたジーナへの熱い想い。
内側へ向かっていた心が、外の世界(ジーナやリカルド)に触れて・・結果、サヴェリオは耐え難い痛みを抱えてしまったのだけれど。
でも、苦しいけれどその傷が彼の無防備な心の皮膚となって・・、また新しい世界へと向かえますように。


甘党の私は、そう願わずにはいられないので・・。

ちょっと唐突なようではありましたが、あのラストシーンの優しさがとても嬉しかったのでした。

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コメント
瞳さん、こんばんはw
素敵な感想をありがとうございました~☆

もぉ、瞳さんの感想が、この作品の全てを語って下さっています・・、本当に3人が3人とも、私には気の毒に思えて仕方なかったです、近所のおばさんの目線で(苦笑)

最初の鑑賞は、ひたすらキムを観ることに徹し、2度目は物語を把握、3度目はジーナの気持ちになって観てみました。
男性二人の心境は私には難しかったけれど、ジーナの取った行動は分かるような気がしません?
最初は、サヴェリオもイイ男だし(笑)、軽く人助け?!位の感覚だったのかも・・。
でも、知れば知るほど、サヴェリオの心の闇は深かったですよね。

そんな中で、リカルドの存在がジーナにも私にも救い?だった気がします。
>>だんだんと社会に目を向けるようになる様子や、
>>サヴェリオに対抗?してジーナにプレゼントを送ったりする・・♪
>>粗野っぽく見える彼ですが、なるほどジーナが好きになるわけだなあ・・って。
わぁ~~い、瞳さんも同じように感じていらしたんだと知り、凄くうれしくなりました!!(^^ゞ

あのラストは希望の象徴ですよね、そう思いたいです。
サヴェリオの心は、また折れてしまう事もあるかもしれないけれど、立ち直る強さも生まれている・・と感じさせてくれて、ちょとほっとするラストでした。

それにしても綺麗ですよね、キム。
「赤と黒」も凄いですよ、お口あんぐりで観てしまうこと請け合いです!(笑)
調度、ジェラール・フィリップ映画祭での「赤と黒」がリマスターされて、未公開部分も観られるそうでなので、近々観て来ます。
「美」に関して言えば、キムたんも決して負けていないと思いますよ~~v

あ、内緒ですが(笑)、コメント欄開けてありますので、どうぞよろしくお願いします。(^_-)-☆
みぬぅdot 2009.12.16 23:42 | 編集
>みぬぅさん、
こんばんは~。今夜は冷え込みますねぇ。

こちらこそ、ありがとうございました。
こんなキムが観れるなんて!!感激です~♪

おお、みぬぅさん、3度も鑑賞されたんですね。
分かります~。こんなに切ない作品なのに・・見返さずにはいられなくって。
感想も書いたものの・・まだまだ書ききれてない・そんな思いでいっぱいです。
いろんな想いが残る作品ですよね。

>ジーナの取った行動は分かるような気がしません?
うんうん、分かります!!
あんなにハンサムな青年だし(笑)詩が綴られた手紙もやっぱり嬉しいですよね。
自分に何かできることがあったら・・って思っちゃう。
でも・・何か出来る・・と思っていたことが、そんなに簡単なものじゃなかったと・・。
人ひとりを全部受け止めるって、容易には出来ないことですもんね。

ああっ、みぬぅさんもリカルド、そう思いました?
嬉しい~。
最初は嫉妬深いというか、怒りっぽいなあって思ったけれど、なんていうか、一生懸命なんだなあ・・って。
俺だって4年も待った・・なんていうセリフもありましたよね。

>あのラストは希望の象徴ですよね、そう思いたいです
嬉しかったですよね。
だって、温室のシーンで最後じゃあまりに悲しいですもんね。
手紙を書き続けた彼が、手紙をもらう・・っていうのもほほえましくて♪

「赤と黒」も楽しみです(わくわく・・)
>ジェラール・フィリップ映画祭での「赤と黒」がリマスターされて、未公開部分も観られるそうでなので、近々観て来ます。
うわーー、すごいですねぇ。未公開シーンも見れるのね。
あ、スクリーンで観れるといえば、「バベットの晩餐会」も嬉しいですよね。
午前十時の映画祭「何度も見てもすごい50本」企画、来年が楽しみです。

ふふ・・お邪魔させていただきました♪
こちらこそ、よろしくお願いします。


dot 2009.12.17 23:11 | 編集
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