2009
12.01

「ディファイアンス」

ディファイアンス [Blu-ray]ディファイアンス [Blu-ray]
(2009/09/02)
ダニエル・クレイグリーヴ・シュレイバー

商品詳細を見る


第二次世界大戦下・・1941年。
ベラルーシを占拠したナチス・ドイツにより、両親を殺されたユダヤ人、トゥヴィア(ダニエル・クレイグ)、ズシュ(リーヴ・シュレイバー)、アザエル(ジェイミー・ベル)、アロン(ジョージ・マッケイ)のビエルスキ兄弟は、幼いころから慣れ親しんだベラルーシの森に身を隠す。

兄弟はそこでひっそりと身を潜めるつもりだったが、森には、ドイツ軍の迫害から逃げてきたユダヤ人が次々と助けを求めて集まってくる。
やがて森にコミュニティーが生まれ、トゥヴィアはリーダーとして食料難や冬の寒さ、そしてドイツ兵の攻撃から人々を守ろうとするのだが・・・。


実話を元にした作品です。

ナチスのユダヤ人迫害から人々を救った・・というと、やはり思い出すのは、あのオスカー・シンドラーですが、
ベラルーシの森でこんな風に人々をまとめ、多くのユダヤ人を救った兄弟がいたとは・・。
全く知りませんでした。


映画の中でも「ユダヤ人は戦わないと思われている・・」といったセリフがありますが、
確かにどうしても迫害を受ける姿ばかりが浮かんでしまって。
彼ら自身が武器を持ってレジスタンス活動をしていた・・・という事実に少なからず驚いてしまったのでした。

でも確かに、戦うユダヤ人がいても不思議ではないわけですよね。


森に集まってくる大勢の人々・・。
頼りにされ、リーダーとなる長男トゥヴィア。
人をまとめる才能のある彼ですが、でも決してすべてをうまく導けるわけではありませんでした。


コミュニティーの中でのいざこざ・・。
大勢の人々が森の中で一緒に暮らすわけですから、いくら同じ釜の飯を食べるといっても・・いろいろあるわけですよね。

深く人々を隠してくれる森の美しさに目を奪われながら・・でもその冬はやはりあまりにも厳しい。
食料不足から来る不満、争い・・。

人間的に生きると誓いながら、自分だけいい目を見ようとする勝手な輩には力で制裁を加えなくてはならず、
弟ズシュとは考え方の違いから喧嘩が絶えず。

リーダーとして悩み、迷いを感じるその姿はとても人間的で、よくわかるような気がしました。


後ろに迫ってくるドイツ軍を感じながら、逃げてきた先に大きな川を目にするシーン。
渡るべきか、ここで戦うのか。
リーダーの指示を待つ人々を前にして、海を裂くモーゼの杖も持たない彼はただただ・・茫然としてしまうのです。
がっくりと肩を落とし、声も出すことが出来ない・・。
そんなリーダーを鼓舞し、力づけたのは三男のアザエルでした。
冒頭では、両親の死を前にして泣きじゃくっていた若者が、さまざまな試練や苦しみを経て今度は兄の肩を押す存在になっている・・。

このシーンはとても印象的でした。



そして他にも・・衝撃的なシーンがありました。
捕えたドイツ兵を前にして森の人々が制裁を加えてゆくシーン。
殺された家族の名前を呼びながらリンチするシーンのむごたらしさはショックでしたが、それを止めることが出来ないトゥヴィアの姿も。
人々の怒り、悲しさからくる復讐を止めることが出来ないのは、彼自身もまた同じ気持ちを持っていたから・・。
綺麗事だけじゃない、その現実が胸に痛い。



ダニエル・クレイグ、私はどうしても007じゃない役の時の彼の方が好きかなあ(笑)
「レイヤーケーキ」も「愛の悪魔」もとても印象的。

この作品でも、時に迷い、悩める、人間的なリーダーとしての魅力にあふれたトゥヴィアの、泥に汚れた顔をあげた時の、あの瞳の青さ。
目に焼き付いてしまいました。

トラックバックURL
http://teapleasebook.blog26.fc2.com/tb.php/224-8a8b8d47
トラックバック
コメント
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top