2009
10.27

「戦慄の七日間」

戦慄の七日間 [DVD]戦慄の七日間 [DVD]
(2009/06/25)
バリー・ジョーンズオリーヴ・スローン

商品詳細を見る


ある日、ロンドンのダウニング街の首相邸に、一通の手紙が届いた。
“もしイギリス政府が核兵器の製造を中止しなければ、新開発のU・R・12爆弾を一週間後にロンドンで爆発させる”

手紙の送り主と思われる国立科学研究所勤務の核兵器研究者ウィリントン教授が、爆弾とともに行方不明になっていることを知ったスコットランド・ヤードのフォランド捜査課長らは、必死の捜査を開始する。

しかし、教授と爆弾の行方は掴めず、タイムリミットが刻々と迫ってくるのだった・・。




1954年の作品、タイムリミットサスペンスの草分け的な作品でしょうか。
教授の指定したタイムリミットは、七日間。
潜伏する教授の姿と警察や政府の対応、そして巻き込まれてゆく市民の姿を描いています。


爆弾の開発にかかわって悩み続けた教授、眠れない夜を過ごしつつけた彼がついに決断した、その計画。
開発をやめさせるために(自らが)その爆弾を使おうとする・・っていうのはなんとも皮肉なことに思えてしまいます。
政府がこれで開発をやめてくれると彼は思っていたでしょうか。
教授の顔にあらわれたなんとも物悲しい表情からは、彼がそんな期待をしていたとは思えませんでした。



夜じゅう・・ずっと、コツコツと部屋の中を歩くその足音。
潜伏した教授に2階の部屋を貸したアパートの女性が、鳴りやまないその音に最初はいらいらしながら天井を見上げ、やがては不審な表情に変ってゆく・・。

なんのことはない、とっても小さな演出なのですが、この足音があおる不安感・・不気味さ。
印象的なシーンでした。



一方、教授を発見することができない政府はついに市民に事件を公表し、ロンドン市民たちをすべて疎開させることに。
どんどんと街を出てゆく人々、その姿に当時の様子や世相なども垣間見ることができるようです。
やがて無人となったロンドン市内、もちろん、この時代CGはないので警察当局等の協力で本当に無人化してしまったとか。
すごいですよねぇ。


今の映画のような圧倒的な迫力があるわけではありませんが、刻々と迫る約束の時間と爆弾の行方、最後までタイムリミットサスペンスの王道でした。



自分を泊めてくれた夫人にお茶を淹れ(ミルクが先でしたね)、警察が踏み込んできて逃げる時にも帽子とコートを忘れない、教授のそういう紳士ぶり、なんだか却って怖いような。



ただ気になったのは、教授の起こしたこの行為に同じ科学者として若き助手はどんな風に感じたのかしら。
そこが描かれていなかったのが残念でした。



タイムリミットの・・正午を知らせるビックベンの鐘の音。
冒頭でもこの鐘が鳴り響くシーンがあるのですが、耳にしっかりと残りました。




世界中の多くの国々が核兵器を持っているという、今の恐ろしい時代、
教授のあのなんとも悲しげな表情を思いださずにはいられません・・・。
トラックバックURL
http://teapleasebook.blog26.fc2.com/tb.php/213-ced94d24
トラックバック
コメント
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top