2009
09.23

「ペッピーノの百歩」

ペッピーノの百歩 [DVD]ペッピーノの百歩 [DVD]
(2005/04/06)
ルイジ・ロ・カーショルイジ・マリア・ブッルアーノ

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シチリアのチニスに生まれたジョゼッペこと、ペッピーノ・インパスタート。
マフィアが支配する街で、ペッピーノ自身の父親もその一員。
聡明なペッピーノは、そんな父親の自慢の息子だったが・・、成長した彼は、父に背き、マフィアを糾弾する運動の中心人物となって活動するようになる。

仲間と新聞を発行し、ラジオ局を開設し、激しくマフィアを糾弾するペッピーノ。
マフィアのボス、ターノとの緊張は日に日に高まり、やがて父が・・そしてついにはペッピーノの身にも危険が迫るのだった・・・。


去年、ルイジ祭りだ~♪などと、ルイジ・ロ・カーショの出演作品を次から次に鑑賞していた時、どうしてもレンタル出来なかったのが、この「ペッピーノの百歩」。

お店でリクエストを出しても届かなかったこの作品が、ネットレンタル在庫にあることを発見して、ついにはネットレンタルを初めてしまった私ですが。

ルイジ祭りだ~♪などと、浮かれてみるなんてとんでもない。
ここでルイジが演じるのは、実在した人物。
市民としての理想を掲げ、マフィア撲滅のためにレジスタンス活動を続け、しかし、ついには悲劇的な最期を迎えてしまったペッピーノ・インパスタートの生涯・・、浮ついた気持ちなど吹き飛んでしまいます。


少年の頃は父親の自慢の息子。
ファミリーたちの集まりで詩を暗唱し、笑っていた少年。普通に歩めばマフィアの一員になったであろうペッピーノが、なぜあそこまで正反対の道を選び、父親も含めてマフィアを糾弾する道を選んだのか・・。

少年の日、可愛がってくれていた叔父の死にマフィアの暴力をまじかに感じたこと。
レジスタンス活動をしていた人物との出会い・・、それらが少年に父やファミリーに背中を向けるきっかけとなったのでしょうか。
叔父の葬儀の日、少年は何を感じ取っていたのか・・その表情が印象的でした。

あまりにも激しいペッピーノの糾弾ぶりに(ラジオでの発言の過激なこと!!これには思わず目が点になってしまうほどです・・。日本人にはとてもあそこまでは言えない~~)
もう若くもない私はハラハラしっぱなし、もし彼が自分の息子ならきっと生きた心地がしないのでは・・と胸が痛くなる思いで見つめてしまいました。


彼を見守る母親と弟。
弟が、そんな兄の激しい生き方を見ていなくてはならない辛さを爆発させるシーンがありましたが、
この気持ち、とてもよく分かるような気がします。



「ペッピーノの百歩」
マフィアのボス、ターノの家は、ペッピーノたちの家からわずか百歩ほどの距離。
そちらに百歩進むのはどんなに簡単だったことか、逆に反対の道を一歩進むことがどれほど難しいことだったのか。
その茨の一歩のために彼が払ったあまりに大きな犠牲には、衝撃を抑えることができません。
あの最後、あまりにも辛くて。


ルイジは、この作品でスクリーンデビューだったのですね。
激しく、熱く、躍動的にペッピーノを演じた彼。
ともに運動を進める仲間たちとの気持ちのズレや温度差・・そんなものにも悩む彼の姿は・・そのまま、この時代や、シチリアが抱くさまざまな問題をも感じさせてくれるかのようです。


「自分だったらどうするだろう」
マフィアの側にはいたくはないけれども・・、でも彼のようなことが出来る勇気はとても出そうにない。
ペッピーノのように一歩踏み出すことが出来るだろうか。
自問自答しながらの私に、ペッピーノの一歩がやがて多くの人々の気持ちを動かし、活動が受け継がれていった・・という事実は、とても大きな勇気を与えてくれるものでした。



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2004年に発行された「イタリア映画祭 傑作選」というこのパンフ。
実は、私なぜか持っているのです。映画祭にも行ってないのに・・。

映画雑誌のアンケートに応募したら賞品として送られてきたのですが、送られた当時は全く目も通して無かったのです・・これが(希望賞品とは違ったし・・何?これ・・なんて思ってましたもん 苦笑)

今は、これがとっても嬉しい(笑)
映画祭傑作選のパンフには、「ペッピーノの百歩」と「ぼくの瞳の光」(これは去年見ました!!良かった~♪)
そしてあとひとつは「風の痛み」
こちらも鑑賞予定です。


このパンフが賞品とは!!なんだか今になると・・運命を感じる私です(おおげさ~笑)。

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コメント
瞳さん、こんばんは♪
ついに観られましたね~、おめでとうございます!
そしてNETでレンタル開始もおめでとうございます!(^^ゞ
NETでレンタルは本当に便利ですよね、私も重宝しています。
以前は、こういBOXものが少なくて、しょっちゅうリクエストしていたのですが、最近は充実してきて嬉しい限りです。

そして、この作品がロカーショのデビュー作だったとは・・、そうでしたか~~。
私も「ぼくの瞳の光」を先に観たので、あの柔らかな雰囲気のロカーショとは真逆のペッピーノを演じた彼に、一瞬戸惑いを感じました~。^^;
瞳さんの感想にもあったけど、彼があそこまで過激な行動に出たのは、若さだけではないですよね。
彼の育った環境や、その中で芽生えた正義感のようなもの、不条理な事に対する怒り?、若い頃には許せない事って たくさんありますよね~。
でも、結局は家族の崩壊が私は凄く悲しかったです。
もうちょっとね、何というか上手く生きる術もあったんじゃないかな??って思っちゃう・・(苦笑)
パンフ、よかったですね♪
この和気あいあいとしたマフィアのおじさんたちの近くで、ペッピーノの悲しい人生が始まっていたのよね・・、そう思うとちょっと辛い映画でした。
でも名作ですね!!
カポdot 2009.09.30 23:43 | 編集
>カポさん
ありがとうございます~、1年かかってやっと巡り合えました♪
ネットレンタル、はまってます(笑)
カンヌやベネチア・・などの受賞作品でまだ見れてなかったのを検索したり、(子育て期間中のころの)年度の作品を探したり・・そういうのって便利ですよね。

そうでしたね!「ぼくの瞳の光」のルイジとは全く違う、激しいルイジでしたね。
ラジオで訴える言葉とか、ビックリするほど過激で(汗)そこまで言っちゃう・・!?って思いました。

>若い頃には許せない事って たくさんありますよね~。
うんうん、潔癖な部分がありますもんね。許せない!!と思うとそのまま行ってしまうんでしょうね。
年代的には両親の気持ちの方が・・よく分かるような気がしました。

>もうちょっとね、何というか上手く生きる術もあったんじゃないかな??って思っちゃう・
そうなの~~!!それは思います!!
もっと丸く・・というか、なんとかもう少し、上手く立ちまわれなかったのか・・って。願いも込めて思ってしまいますよね。
そうして、もっと長く・・生きて欲しかった。

埋もれてたパンフ!(笑)
宝物にします~♪

dot 2009.10.03 16:53 | 編集
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