2009
09.04

「ローラーとバイオリン」

ローラーとバイオリン [DVD]ローラーとバイオリン [DVD]
(2009/07/22)
イーゴリ・フォムチェンコ

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バイオリンを習っている少年サーシャは、ある日先生のもとに向かおうとアパートの部屋を出るのだが、いじめっ子たちに取り囲まれてしまう。
助けてくれたのは、青年セルゲイ。
ローラーを引いて整地作業をしているセルゲイと仲良くなったサーシャは、ローラーを引かせてもらったり、一緒にお昼を食べたり・・。

セルゲイの整地の仕事が今日まで・・と知ったサーシャは、夜一緒に映画を見に行こうと約束するのだけれど・・。


46分という短い作品。
タルコフスキー監督の映画大学監督科の卒業製作作品だとか。


なんといっても、少年サーシャが可愛い~♪
そして青年セルゲイが、味のある!とってもいい顔をしてるんですね。



セルゲイに助けてもらったサーシャがローラーに乗せてもらってはしゃぐ姿とか、
いじめられている子どもを今度は自分が助けようと勇気を出すシーンとか(結局やられちゃうんだけど)、
セルゲイに(いじめっ子にいつも言われている)「音楽家」と呼ばれ、癇癪を起してパンを投げ捨てて叱られるシーンだとか。


セルゲイの休憩時間、一緒に過ごす二人の・・本当に何気ない、ちょっとした出来事の数々が、とても印象深くて、愛おしくて。

笑ったり、緊張してたり、ぷっ・・とふくれたり、サーシャ少年のいろんな表情が微笑ましい。
そんな少年らしい、少年が、セルゲイにバイオリンを弾いて聞かせるシーンになると急に大人びて見えて。


ピアノ教室での女の子とのシーンも、可愛いですよね。
お互い、気になってるんだけど・・恥ずかしそう。
先生に呼ばれて教室に入っていくときに、さりげなく椅子の上にリンゴを置いてゆく・・。


ひとつひとつのシーンに、情感があふれてる!

道端の水たまりやお店のガラスに映る情景も、万華鏡をのぞいてみたかのようにキラキラと輝いていて・・綺麗ですね。

そうそう、輝いているといえば、サーシャ少年がローラーの上に大事なバイオリンを置いて行ってしまい、いじめっ子たちがローラーの周りに集まってくる・・。
ああっ・・・大切なバイオリンが・・・、どうなるの!?と思ったシーンも。

眩しく輝く、バイオリンの光に・・いじめっ子たちも手を出すことを忘れてしまう、あらあら、いじめっ子たちもなんだか可愛いな~と嬉しくなるシーンです。



小さな芸術家と、労働者の青年。
違う世界の二人の出会いと友情を描いた作品。
少年は勇気や働いて得たパンの大切さを教わり、青年は音楽の美しさを胸打たれる・・。

でも、そんな風に説明するよりも、難しく考えるよりも、何よりも、この瑞々しい情感あふれる映像に心を浸らせたいなあ・・とそう思った作品でした。
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