2008
01.21

「リストランテの夜」

リストランテの夜リストランテの夜
(2007/11/22)
トニー・シャルーブ.スタンレー・トゥッチ.マーク・アンソニー.イザベラ・ロッセリーニ.イアン・ホルム.ミニー・ドライバー

商品詳細を見る

「うまいものを食べるということは神に近づくこと,神がいると知ること」

ニュージャージーの田舎町でイタリアンレストランを開いている兄弟。
イタリアからの移民である二人だが、兄プリモは料理の天才、職人肌で決して妥協はしない。アメリカ人の味覚にあわすなど・・彼にとっては言語道断なこと。
弟のセコンドは、アメリカでなら成功できる!そう信じて店を切り盛りする毎日だが・・経営は苦しい。
そんな二人に(セコンドに目をかけてくれている)ライバル店のオーナー、パスカルがビッグ・ナイトの提案を持ちかける。
有名ジャズ歌手ルイ・プリマを二人の店に呼ぶと言うのだ!
最後の貯金を叩き、極上の料理を用意して。一世一代の夜が始まる・・!

スーパーマリオにそっくりな(笑)兄プリモの頑固さ、かたくなさに最初は確かに「ううっ・・」って思うんですよね。
郷に入れば郷に従え・・って言うし・・ここはアメリカだし・・とか思ったりして。
でもその素朴な人柄は決して憎めるものじゃないし、圧倒的に美味しそうな・・それこそ酔いそうなほど美味なる料理の登場に・・これはもう・・。彼はイタリアの、いや、世界の宝!この美味しさをわかってもらえないところにいることはない!って思ってしまいましたよ。

逆に最初は「大変だ~」と同情してきた弟の、どうしてもアメリカで成功したい!っていうそのかたくなさに・・おいおい・・兄弟揃ってどっちも頑固じゃないか・・と(苦笑)

そんな兄弟の考えの違いや、互いの恋、そしていろいろ複雑な思惑が・・ビッグナイトに絡んできて。
イザベラ・ロッセリーニとミニー・ドライバーの両手に花!だなんて。豪華じゃないですか。
でも、もっと豪華なのはやっぱりプリモの料理でしたよね。
スープ、三食のリゾットに鱸のオリーブ煮やら、最後は豚の丸焼き・・。
中でも圧巻はパスタ包み焼ティンパーノ!これがすごい!
大きなボウルの中に、パスタ生地を小さく丸めてソースを入れて・・。この手間と来たら・・!
弟は時間が掛かりすぎると反対しますが、もちろん兄は承知しません。
切り分ける時に思わずため息がでそうです。

ゲストたちの蕩けたような表情~。
それにしても・・よく食べる・・!
飲んで食べて。踊って喋って・・。なんてパワフル!

そんな素晴らしいパーティーの夜には、思いがけない結末が待っている。
たとえ根っからの悪人は一人もいなくても、いい結果を出せるとは限らないものと・・。


だけど、この映画、ラストにもう一品用意されてますから。
翌朝の厨房で弟は卵を割り、オムレツを作る。
しっかり焼かれた黄色い卵をパンと一緒に。
やがて入ってきた兄の皿にもオムレツを乗せて・・・。
黙って食べる二人の背中には互いの手が回されている。

このままアメリカでどうにかやっていくのか、それとも故郷に帰るのか。
兄も弟もこれからもきっと頑固だし、とんでもなくケンカもするだろうし・・。
(でもいつだって互いに一人だけでやっていこうとは思わないんだよね、この兄弟は)
二人の未来は分からないけれど。
この最後の一皿のシンプルな料理が、見ている私にもとっても温かく、嬉しかった。


だけどねぇ・・こんなに美味しい料理を作るお店がわかってもらえないとは・・。
アメリカ人の味覚に対してずいぶんと皮肉では?
時代背景もあるんだろうか・・。
今だったら、もっとゆっくり・・スローフードの時代だもの。
神様に近づけるほど・・美味なる料理。私も食べてみたいものです。


トラックバックURL
http://teapleasebook.blog26.fc2.com/tb.php/17-1825c63e
トラックバック
コメント
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top