「ラースとその彼女」
2009.04.05(Sun)

監督クレイグ・ギレスビー
キャスト ライアン・ゴスリング(ラース) エミリー・モーティマー(カリン) ポール・シュナイダー(ガス)
ケリ・ガーナー(マーゴ) パトリシア・クラークソン(バーマン医師) ビアンカ(ビアンカ)
アメリカ中西部の田舎町。
物静かな青年ラースは、兄夫婦の住む家の敷地内でガレージを改装して一人で暮らしていた。
ほとんど人付き合いをしようとしない彼を心配する義理の姉カリンは、いろいろとお世話を焼こうとするのだが・・・、食事に招待しても断られる始末・・。
そんなラースからある日連れて来たい女の子がいると聞かされ、兄夫婦は驚きながらも内気な彼に彼女が出来たことを喜ぶのだが・・。
ラースが二人に紹介したのは、インターネットで注文した等身大の人形リアルドールだった・・・。
たとえば、ぬいぐるみに名前をつけて可愛がったり、人形ごっこをしたり・・、もちろん、そういう経験ってあるものだけど。
でも、リアルドールを真剣に自分の彼女だと思い、恋をする青年がいたら・・・。
いやはや・・やっぱりビックリ・というか、ひいちゃうと思う。
そんな奇想天外な、ある意味ちょっとファンタジーな物語が、でも全然突拍子もない物語ではなく、リアルでちゃんと地に足のついた物語に感じられるところが、この作品の魅力だと思う。
それは、やっぱりこの田舎町の人々の姿、ラースを取り巻く人々、そして何より青年ラースを演じたライアン・ゴズリングの魅力なのかな~。
「ステイ」でも感じたけれど、彼の瞳って、何かさまざまな感情を静かに秘めているようで、いろいろなことを見ている私に想像させちゃうのだ。
この作品でもラースが人形に妄想を抱いてしまう原因については、はっきりとは説明されていないけれど、生い立ちや環境を知り、そして彼の瞳を見ると・・そこに心の痛みや恐れや、踏み出せないもどかしさ・・のようなものを感じてしまう・・、そう、まさに“目は口ほどにモノをいう”役者さんの一人ではないかしら。
ラースを取り巻く街の人々、
人形のビアンカをコミュニティの一員として受け入れたり、教会での洗礼を授けたり・・、正直現実にはこんな風には上手くはいかないとは思うけど、小さな街の人々が何よりラースのことを大切に思ってくれるその気持ちに打たれるし、人々の姿を見て自分だったらどうしちゃうだろう・・とかも考えたりして。
ラースを診察するバーマン医師も素敵な人物でしたね。
そして兄夫婦!!この二人がとっても良かった!!
「エリザベスタウン」でも印象的だったポール・シュナイダー(兄のガス役)、彼の自然な驚きや戸惑いは・・もし自分の息子があんなふうに人形を彼女だと思ってしまったら絶対自分もああいう反応じゃないかな・・って思わせるものだったし、
義理の姉カリンを演じたエミリー・モーティマーの体当たり的なラースへのお世話焼きや、(夫ガスも含めて)ラースを包み込む暖かさ、寛容さ、じーーんと心に沁みました。
ビアンカとの恋を通して、ラースももちろん変わっていったけれど、二人を受け入れることで兄のガスやバーマン医師、街の人々・・彼らも少しづつ変わってゆく・・・。
そういう意味でも、ビアンカは、そこに確かに存在した「リアルドール」だったのだなあ・・と感じたり。
雪の積もる小さな街の風景、灰色の空は時としてラースや、バーマン医師の孤独な思いを感じさせるけれど、それを包み込む人の暖かさと優しさを感じて、見終わった後心がほかほかと暖かくなる・・そんな作品でした。
ラースの着ていたセーターもあったかそうでしたね~♪

小さな絵本のようなパンフレットも素敵です。






