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Slow Dream

縁あって・・・本や映画と巡りあう。




「イノセンツ」 :: 2024/01/23(Tue)

イノセンツ

ノルウェー郊外の住宅団地に引っ越してきたイーダ(9歳)。姉アナは重い自閉症を患い、母の視線が常に姉に注がれているため、イーダは時折姉に意地悪をしてしまう。
夏休み、団地に子どもたちの影は少なく・・・そんな中、イーダはベンという少年と知り合うのだが、ベンにはものを動かせる念動力があった。
やがて姉とテレパシーでつながる不思議な能力を持つアイシャという少女も含め、4人は親たちの目の届かないところで隠れた力に目覚めるのだった・・・・・。



※↓細かい部分に触れています。未見の方はご注意くださいね。



無垢な子どもたちの“遊び”が狂気に変わる 北欧発のサイキックスリラー
『テルマ』(不穏で怖かった~~!!)の脚本にかかわっていたエスキル・フォクト監督作品ということで、これは絶対見ようと決めていましたよ~~!(^^)!
う~~ん、スゴイ!!北欧スリラー、おそるべし

怖いっていったってネ、子ども・・・なんですヨ。大人は(操られたりはするけれど)最後まで4人の子どもたちに起きてることに介入したりはしないし、何が起こっているのかもわからないまま。
そこまで血が飛び散るような残虐なシーンも描かれないし(あ、猫チャンは・・・・)ホラーテイストが過ぎることも、地球がどうにかなっちゃうとかいうことでもなく、郊外の団地の4人の子どもたちの周辺で起こる・・・絵的にいうとごくごく地味なお話なのに・・・・。
なのに、ナニーー!?この怖さ。不穏さ・・・・、震えが来ましたーーー。
「テルマ」の時もそうでしたが、なにかこう、静かに忍び寄る恐さに侵食されていくかのような気持ちになっちゃうんですよ~。

ベンの狂気・・・でも決して狂気とは呼べないような、怪物とも違うような。
母にネグレストされ、年上の少年からはいじめられた彼のうっ憤、くやしさ、悲しさが、力を増幅させ(イーダと出会ったことも一因かも)どんどん大きくなっていく力に彼自身が取り込まれていくかのような思いを抱きました。


イーダ アナ

アイシャ ベン

4人の子どもたちがとにかく!!イイ!!
無邪気な遊びがとんでもない事態になっていく、あどけない残酷さも、怖さにおびえる様子も、勇気を奮い立たせる姿も(まだ能力のなかったイーダがベンと対決しようと出かける前の表情の素晴らしさよ)怖さもだけど、こどもたちにとにかく見入ってしまいました。

シーン、シーンがとても印象的で、
冒頭、車の後部座席で眠っていた少女(イーダ)が差し込む日の光で目覚める・・・。ずっと聞こえていた不思議な声の正体はしゃべらない姉が発する音・・・、母に見つからないように姉の膝をつねるイーダ。
このシーンだけでもう、姉妹、そして家族がどんな状態なのか、わかってしまう。こういう見せ方や、アナがあやつるお鍋の蓋が回り続ける音や、ベンの力が大きくなるたび、ドンドンと響く音、不穏さを増幅する音の使い方も秀逸。
懐かしい「らくがきマジック」(書いたり消したりできるボード)の使い方も最後の最後まで上手すぎる!!


アパート

最後の対決シーンも、絵的にはただただもう地味なだけなのに・・・、観ていて思わず手にこぶし握ってしまいましたよ!!
なぜか公園にいる赤ちゃんたちが一斉に泣きだしたり、アパートの窓に子どもたちが出てきて見守っていたりする・・・そういう不思議なシーンも意味深でしたネ。

北欧のアパートのシンプルで無機質な感じや、夏とは思えない、どこかひんやりした空気感を森にも感じて・・・忍び寄る恐さをより一層感じさせました。

  1. 映画タイトル(あ行)
  2. | trackback:0
  3. | comment:8
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comment

ホンマに北欧らしいスリラーで、良く出来た映画でした。
子どもの無垢な残虐行為の恐ろしさですよね。
また、子供は子供でストレスを抱えているんだよという語り口も面白かった。
  1. 2024/01/24(Wed) 09:53:16 |
  2. URL |
  3. ゾンビマン #-
  4. [ 編集 ]

瞳さん、こんにちは!
さっそくご覧になったのね。

>『テルマ』の脚本にかかわっていたエスキル・フォクト
そうなのかー、その映画は未見だし知らなかった。
瞳さんはそういう経緯でずっと本作を楽しみにしていたのね。

で、感想、そうそう、そうー!って色々思い出しながら楽しく拝見しましたよ♪

言われてみれば全て子供の世界で描かれていたんだね。
あの少年の気持ちまで、ちゃんと推察してあげてるー。

>北欧のアパートのシンプルで無機質な感じや、夏とは思えない、どこかひんやりした空気感

それ! これがアメリカとかタイとか日本じゃ、この感じは出せないんだよね。
  1. 2024/01/24(Wed) 10:41:26 |
  2. URL |
  3. latifa #SFo5/nok
  4. [ 編集 ]

>ゾンビマンさん

こんばんは。
面白かったですよね~~!ヒタヒタヒタ・・・と怖かったデス。

>子供は子供でストレスを抱えているんだよという語り口も面白かった。
そうなんですよね~!!イーダも姉に意地悪しちゃいますが(ガラスはさすがに酷いけど)9歳の彼女にとって姉の病気を思いやるなんて出来ませんよね。姉のせいでバカンスにも行けず、遊ぶ時にも連れて行ってとか・・・邪魔としか思えませんよね。だからこそ、最後に二人が手をつないだシーンがじーんときましたよね。
アイシャもママの不安感を小さな胸いっぱいに受け止めてた・・・、子どもたちの感じるストレスに共感しました。
  1. 2024/01/24(Wed) 19:51:56 |
  2. URL |
  3. 瞳 #-
  4. [ 編集 ]

>latifaさん

こんばんは。
そうなの~!これどうしても見たくて(プライム)レンタル料金500円だったけど・・(>_<)

4人の子どもたちの気持ちがね・・・すごく感じ取れる作品でしたよね。晩ごはんに呼ばれてアナとイーダが帰るときの、アイシャとベンの表情とか・・・。
なんだか胸が痛んだな~~。
ベンもね、あんな風になったけどイーダが飛行機をもってきたら嬉しそうに遊ぼうとしたり・・、そういう子どもらしいところもちゃんと描いてましたよね。

>これがアメリカとかタイとか日本じゃ、この感じは出せないんだよね。
そうなの、そうなの~!!夏の設定なのにね、ひんやり~とした空気感が映画の雰囲気に一役買ってましたよね。
  1. 2024/01/24(Wed) 19:56:47 |
  2. URL |
  3. 瞳 #-
  4. [ 編集 ]

これ絶対見たいやつ

瞳さん☆
あー、やっぱりレンタルしちゃいますよね…
私はウズウズしながらモウスコシ待ってみようと思ってますが…また見たら来ますね☆
  1. 2024/01/25(Thu) 09:10:16 |
  2. URL |
  3. ノルウェーまだ~む #gVQMq6Z2
  4. [ 編集 ]

>ノルウェーまだ~むさん

おはようございます。
500円高いなあと思いながらも我慢できず・・(笑)
本作、まだ~むさん、絶対気に入ると思いまーす(*^-^*)
観たらまたお話ししましょうネ。
  1. 2024/01/25(Thu) 10:50:35 |
  2. URL |
  3. 瞳 #-
  4. [ 編集 ]

こんにちは。
これMY BESTのおすすめに入れました。
短い北欧の夏。不気味な子供たち...ゾクゾクしましたよね。
だから北欧映画は好きなのです。
ラストシーンも、逆のエンドロールもまたまた不気味でした。
エスキル・フォクトが脚本を書いた「わたしは最悪」は不気味ではなかったけど、
英米作品とは趣が変わっていて、なんか北欧でした。
  1. 2024/01/30(Tue) 17:47:03 |
  2. URL |
  3. margot2005 #mQop/nM.
  4. [ 編集 ]

>margot2005さん

こんばんは。
MY BESTのおすすめ!!わかります、わかります~~、私も断然おススメです!(^^)!
北欧の夏の雰囲気にぴったりでしたよね。

逆エンドロール、不穏ですよね~~、また何か始まりそうな!?
「わたしは最悪」もご覧になっているんですね。私未見なんですが、観てみたい~。こちらも北欧っぽいのですね。
  1. 2024/01/30(Tue) 20:49:54 |
  2. URL |
  3. 瞳 #-
  4. [ 編集 ]

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