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月イチ★クラシック「アルフィー」1966年版&2004年版 :: 2023/02/26(Sun)

アルフィー

ファッションに人一倍拘るプレーボーイアルフィーは、無類の女好き。
人妻をはじめ、自分に尽くしてくれるギルダ、若いアニー、金持ちの未亡人ルビー・・・あげくは療養生活中隣のベッドで親しくなったハリーの妻にまでモーションをかけ愛し合うが、束縛も結婚も望まない。
自由な関係を楽しむアルフィーだが、やがて彼女たちは彼から去っていき・・・・。


いつも楽しくお話させていただいているセレンディピティさんが、バート・バカラックの「アルフィー」について記事にされていたのを読んで、映画「アルフィー」が観たくなりました。

2004年版の「アルフィー」は昔観たことがあったのですが、オリジナルは未見、
幸い、U-NEXTで1966年版を発見しました♪
1966年イギリス映画、主演はマイケル・ケインです。


観始めてもう唖然~~えっ!?アルフィーってこんな酷いヤツやったとは・・・。

若きマイケル・ケインはスマートで伊達男で、まさにプレーボーイがぴったりなんですよ~。
ですが、まあ、とにかくモラルの無さには驚くばかり!
女性に対する言葉とか、今こういう映画作っちゃったらもうとんでもないことになっちゃうと思う。ギルダにいたってはキープしてるだけの女とか・・・。
自分の子どもが出来ても結婚はしない、でも(出来た)子どもはすごく可愛がる。根っからの悪いやつじゃないから、よけい理解不能よ、アルフィー

そう、マイケル・ケインのアルフィーはかって観たジュード・ロウのアルフィーよりも、全然手に負えなかったナ~~!(^^)!
↑でストーリーを書いても、なんだ?コレ!?と怒りたくなるような、薄っぺらな内容なのにこの作品114分もあります。
なのに、なのに、114分プレーボーイと彼に振り回される女性たちを見せられているのに見入ってしまう不思議さよ(>_<)
軽妙でシニカルで理解しがたいアルフィー、確かにマイケル・ケインはハマってた。
スクリーンの向こうから主人公がこちらに語りかけてくるこの手法って、この作品の前にもあったのかしら?

身勝手な男に振り回された女性たちは、最後には自分で道を探し生きていく。だけど・・・アルフィーは?
夜のロンドン、気が付けばひとり。そんな彼の傍に近づいてくるのが、冒頭登場した野良のワンチャンなんですね。
このラストショットの妙と、流れてくるシェールの歌う「アルフィー」。

見失った愛を見つけるまで、あなたは何もない
つまらない人間だわ、 アルフィー


これね、これが聞きたかった~~(*^-^*)ほろ苦く寂しいはずのラストが、どこか不思議に暖かくも思えてしまう。

私は愛を信じるわ、アルフィー。





さて、オリジナルを観て、アルフィーってこんなに酷いことしてたんだ!?と驚いたのに“なぜ昔リメイク版を観た時そこまで酷いと思わなかったんだろ”と不思議に思い、
今回2004年のリメイク版も再見してみました(*^-^*)

結論!!ジュード・ロウの甘さですネ。
オリジナルのマイケル・ケインがスマートでお洒落で、でもどこか理解できない人間性を感じさせるのに対して、ジュード・ロウのアルフィーはちょっと浅い。もっと軽くて未熟で・・・子犬のように見えてしまう(あぁ、私の甘さよ 

ストーリーもアルフィーのセリフも、オリジナルよりも断然ソフトになってたと思うのは、やっぱり時代もせいでしょうか。
オリジナルの舞台がイギリスなのに対してこちらはニューヨーク。女性たち!!オリジナルよりもぐっと強く!輝いてましたよ。イギリス男の魅力にくらっとはするけれど、そこまで振り回されない。
マリサ・トメイ、シエナ・ミラー、スーザン・サランドンが特に素敵♡あのアブサンの魅惑。軽薄なアルフィー、でも彼女のために花を選ぶシーンが可愛い。

ラストはオリジナルとおなじく、女性たちに去られひとりになってしまうのだけれど、いつか本当の愛を見つけなさい・・・と優しく諭したくなる。
オリジナルに驚いたので、ソフトになったこちらのアルフィーについつい甘くなった感想でした!(^^)!

紺のスーツの下のピンクのシャツやスーツにカジュアルなマフラーを合わせたファッション、昔観た時に印象的だったアルフィーのファッションをまたチェック出来たのも楽しかったです。
  1. 月イチ★クラシック
  2. | trackback:0
  3. | comment:4
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comment

瞳さん☆
私もセレンさんに影響を受けて「アルフィー」見たんですよ~
瞳さんはオリジナルをご覧になったのね?そしてオリジナルはそんなに酷い男だったとは!?
実際オリジナル見てない私でも、ジュードロウのアルフィーは可愛い子犬ちゃんに見えました。モテ男が気が付けば一人って気が付くだけでもカワイイかも?
普通のイケメンはそこ気が付かないもんなんですよっ!
それにしても若い時のジュードロウってあんなにイケメンだったのね(いや今でもイケメンだけど髪がね…)
NYで輝くヨーロッパの伊達男がとっても似合ってました。
オリジナルも近いうちに見たいです。
  1. 2023/02/27(Mon) 23:13:10 |
  2. URL |
  3. ノルウェーまだ~む #gVQMq6Z2
  4. [ 編集 ]

瞳さん、こんばんは。
新旧アルフィー、再見されて
すてきな記事にまとめてくださってありがとうございました。
瞳さんの記事を拝見して、私も旧アルフィー是非とも見たくなりました!

新アルフィーに結構厳しめのことを書いてしまいましたが
女性たちもアルフィーに負けず劣らずだったので
そこまで腹を立てずにすみました。
リメイク版は新しい今の時代にあった女性像が描かれていましたね。
アルフィーが花を選ぶシーン、私も好きです♪
お花屋さんとのやりとりが、小粋ですてきでしたね。

ピンクのシャツは、アメリカらしいなーと懐かしくなりました。
(夫も全然モテ男ではないですが、ピンクのシャツが大好きです。)
  1. 2023/02/28(Tue) 00:57:57 |
  2. URL |
  3. セレンディピティ #.usTzc9U
  4. [ 編集 ]

>ノルウェーまだ~むさん

こんばんは。
まだ~むさんも「アルフィー」ご覧になったんですね♪
わーい、まだ~むさんにもジュードは可愛い子犬ちゃんに見えたのね(*^-^*)
そうそう、(別れを切り出されて)ストレス感じてあんなことになったり、最後もかなりシュンとしてましたよね。
>普通のイケメンはそこ気が付かないもんなんですよっ!
たしかに~~!(爆)

オリジナルのアルフィーも最後はひとりになっちゃんだけど、ジュードのアルフィーよりも大丈夫そうに見えちゃいました!(^^)!

ジュード・ロウ、イケメンっぷりが輝いてましたよね。「オスカー・ワイルド」の時のジュードなんてね!!すっごいですよ、小悪魔的な美青年ぶりに酔わされちゃいます。

そういえばこの作品でシエナ・ミラーと恋仲になって婚約したのに(先妻の子どもたちを見てもらってた)ナニーと関係しちゃって婚約破棄になっちゃったこともありましたよ。まさにアルフィーを地で・・・(>_<)

オリジナル、きっと唖然とすると思います~~。
  1. 2023/02/28(Tue) 21:59:31 |
  2. URL |
  3. 瞳 #-
  4. [ 編集 ]

>セレンディピティさん

こんばんは。

こちらこそ、セレンさんの記事を読んで新旧の「アルフィー」を観れて楽しかったです。
ありがとうございます。
オリジナルのアルフィー、ええ~~っと、かなりひどいことやっちゃってますが、マイケル・ケインのハマりっぷりは素晴らしかったですよ!(^^)!
オリジナルの女性たちが大人しめ?だったから、よけい酷い!って思ったのかもしれません。

>リメイク版は新しい今の時代にあった女性像が描かれていましたね。
そうでしたね!!
アルフィーよりもずっと逞しく感じました。
お花屋さんとのやりとり、あのシーン、チャーミングでしたね。

おおっ~!!ご主人!!お洒落で素敵です♪
私も息子に(主人は絶対着ないと思うので)買おうかしら?
  1. 2023/02/28(Tue) 22:08:34 |
  2. URL |
  3. 瞳 #-
  4. [ 編集 ]

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