
2021年製作ハンガリー・ドイツ・フランス・イタリア合作作品、原作はハンガリーの作家ミラン・フストの小説。
1920年、マルタ共和国で船から降りた船長のヤコブは、カフェに最初に入ってきた女性と結婚すると友人に話し、
現れたリジーという美しい女性に結婚を申し込む。
もちろん初対面の彼女だが、なぜか彼の結婚に同意した彼女は、週末、2人きりで結婚の儀式を行う。
幸せな時間を過ごすヤコブとリジーだったが、謎めいたままのリジーに翻弄され、彼女の友人デダンの存在に嫉妬し始めたヤコブはしだいに彼女に辛く当たるようになり・・・・。
レア・セドゥに翻弄されたい~~~(>_<)その一心で鑑賞を楽しみにしていました

その期待通り!!169分間!!レア演じるリジーは謎めいたままでした

そもそも、カフェに最初に現れた女性に求婚しようとする、そんな冗談のようなお話なのに、それを受けちゃう時点でトンデモ設定な物語ではあるのですが、
ヤコブを演じるオランダの俳優ハイス・ナバーさんの“いかにも船長さん”という風貌とレア演じるリジーの、アンニュイでとらえどころのない魅力で、けっしてトンデモ設定なお話とは思えない、不思議な魅力が漂う作品でしたよ♪

この初対面でプロポーズ♡のシーンでも、レアの「よくわからないけど、乗りましょ、その話」的な、なんともいえない魅力的な表情、たまりません~~。

妖艶に誘いかけたり、きっぱりと突き放したり、かと思うとこどものように笑ったり、涙ぐんだり(涙ぐんだ時、彼女の鼻がちゃんと赤くなるのが好き

)船長同様、翻弄されまくりです!(^^)!

船長、タンゴが踊れるなんてね!このシーンの二人は本当に素敵でした。
・・・・が!!しだいに謎めいたままの妻が自分の留守中に何をしているのか、男友達とは恋人ではないのか!と心配と嫉妬に翻弄されていく船長・・・。
何も知らないまま求婚したけれど、いざ結婚したら相手のことを知りたいと思う男と、何も知らなくても大丈夫・・に見える女のすれ違い・・・。変わっていく男と変わらない女。
海にはめっぽう強くても陸では、リジーと言う海にもまれまくり、溺れまくり、荒れてみたり、果てには他の女性に移ってみようとするけれど、それもままならず・・・。
いやもう!!何やってるんですか!?という男の姿を見せられ続けた169分なのですが、これが意外と長く感じませんでしたよ~。
海や灯台、マルタやハンブルグ、街の風景がとても美しかった。
そしてレア・セドゥが美しかった

帽子やコート、ドレス、クラシカルなファッションがいいですねぇ。ハイス・ナバーもいかにも船長!という服装やバッチリ決めたタキシード、素敵でした。
それにしても煙草のシーンが多かったわ、相手の煙草に火をつけるシーンにさりげなく、互いの関係が見えましたネ。
マルタの警察で(旦那さん)気の毒に・・と言われたリジーについての秘密は明かされないまま、最後まで見ている私たちにも彼女は謎めいたまま。
リジーのバックの中、マッチ箱にひそやかに仕舞われた花と装飾品についても何も語られないまま。
「ストーリー・オブ・マイ・ワイフ」妻の物語というタイトルが、まるで皮肉のようにも思えてしまうような、明かされないまま、わからないまま終わってしまう男と女の物語。
最後の展開なんて・・・もしやこれ、男側の妄想なのではないのか?と思えるくらいだったけれど・・・。不思議にモヤモヤ~~とはならない、なんとも切ない余韻が残る作品でした。
レア・セドゥに翻弄されまくったから・・・満足です(笑)
- 映画タイトル(さ行)
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この映画はレア・セドゥも良いのですが、私的には船長役のハイス・ナバーもカッコ良かったです。
家を空ける船乗りの邪推も心理的によく分かるし、すんごく若い女性によろめくのも分かりますが、実は「いつも変わらず」いたレア・セドゥが健気で・・・。印象深い映画です。
- 2023/02/19(Sun) 20:11:41 |
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- ゾンビマン #-
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瞳さん、こんにちは!
そうそう、あちこち反応しまくりのレビューだったよ。
同じ、同じ!
それにしても、見終わった後しばし考えてみて、何故彼女は結婚したんだろうか?
船長さんと結婚するとお金に不自由しないだろうし、留守が多いっていうのも彼女にとっては自由に動けるから都合が良かったのかな?
一度結婚してみようかな? してみてもいいかな?位のノリだったのかな・・・。
- 2023/02/20(Mon) 10:43:43 |
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- latifa #SFo5/nok
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>ゾンビマンさん
こんばんは。
ハイス・ナバー、良かったですよね~♪
初めて見たかな?と思っていたのですが、以前「ロフト」のオランダ版で(オリジナルはベルギー映画)観ていました。
何か月も家を空けていると、どうしても不安になりますよねぇ。しかもあんなに魅力的だし!(^^)!
リジーがあまりにもとらえどころが無いので、あの若い純な女の子に惹かれたんでしょうか。
ちょっとおとぎ話のような雰囲気もありましたね。
レア・セドゥは最初から最後まで「変わらず」いましたね。
- 2023/02/20(Mon) 19:36:16 |
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- 瞳 #-
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>latifaさん
こんばんは。
コメント&TBもありがとう。
私もそちらで感想読んでそうそう!!一緒だ~って何度も頷きながら読みましたよ~。
>何故彼女は結婚したんだろうか?
ほんとにねえ、あの待ち合わせてたらしき男性と何か関係があるのかしら?とか想像したり、
「面白そうかも?」くらいな感じだったのか?とか。
最後までいろんな謎がそのままだったし、デダンとの関係もわからなかったんだけど、そういうのもひっくるめて、すごくいろんな余韻が残る作品でしたね。
- 2023/02/20(Mon) 19:41:53 |
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- 瞳 #-
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こんばんは。
大人のラヴストーリー素敵でした。
そういえば MY BESTに入れました。
レアはアンニュイって言葉がぴったりのフランス人だと思います。
若い頃より歳を重ねた方が素敵な俳優。それもフランス人だからかと...。
船長役の彼もドラマにぴったりでした。
コリン映画色々とご覧になったのですね。
英国アカデミー賞はコリンじゃなくて「エルヴィス」のオースティン!
オスカーもオースティンかな?
- 2023/02/20(Mon) 23:05:44 |
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- margot2005 #mQop/nM.
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>margot2005さん
こんばんは。
コメントありがとうございます。
margotさんがベストに入れてらしたので、観るのが楽しみでした♪
レア・セドゥほどアンニュイな雰囲気がぴったりの女優さんはいませんよね。いったいこれからもどんな円熟した演技を見せてくれるのか、楽しみでたまりません。
ヤコブ役のハイス・ナバーもとても良かったです。二人のダンスシーンに酔いました♡
そうなんです~!!コリンの作品いろいろ観たので(「ヒットマンズ~」特に好きです)密かに英国アカデミー、コリンに!!と期待していたのですが、オースティンも素晴らしい演技だったのでしょうね(未見なんです)。
オスカー、「イニシェリン島の精霊」の脚本賞はほぼ間違いないかな?(英国アカデミーも取りましたね)と予想しています(*^-^*)
- 2023/02/21(Tue) 20:17:47 |
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- 瞳 #-
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瞳さん、おはようございます。
この作品、タイトルに惹かれ、気になっていましたが
こういう作品だったのですね。
カフェに最初に入ってきたのがレア・セドゥだったなんて!
最初でも最後でも惚れてまうやろ~と突っ込みたくなりました。^^
私もレア・セドゥは大好きな女優さんです。
初めて見たのはたしかミッション・インポッシブルで
その時は童顔のかわいい女優さんだなーという印象でしたが
あっという間に大人の魅力をそなえた素敵な俳優になりましたね。
本作も近いうちに是非見たいです☆
- 2023/02/22(Wed) 07:19:18 |
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- セレンディピティ #.usTzc9U
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>セレンディピティさん
こんにちは。
ちょっと不思議な設定ですよね。船乗りと海と謎の妻・・という寓話のような感じもありました。
>最初でも最後でも惚れてまうやろ~と突っ込みたくなりました
そうそう!!絶対見惚れるよ~~(笑)2番目だろうか何番目だろうが惚れちゃう♡
実は彼女の前に年配の女性が(カフェに)入ってきそうになったけど入ってこなかったという、フライングがありましたよ!(^^)!
レア・セドゥ、いいですよねぇ。
そうでしたね、「ミッションインポッシブル」可愛いけどビックリ!な、あの役も印象的でしたよね。
彼女が出てる作品は全部観たくなります♪
本作かなり長いですけど、良かったら観てくださいね。
- 2023/02/22(Wed) 11:11:31 |
- URL |
- 瞳 #-
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