2008
12.21

「JUNO/ジュノ」

JUNO/ジュノ <特別編> [DVD]JUNO/ジュノ <特別編> [DVD]
(2008/11/07)
エレン・ペイジマイケル・セラ

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予期せぬ妊娠をしてしまった16歳、高校生のジュノ。
中絶しようと病院を訪ねるのだけれど、中絶反対運動中の同級生の言葉や病院での雰囲気にその決意は崩れてしまう・・。
赤ちゃんを産む決心をした彼女は、フリーペーパーで見つけた子どもを欲しがっている夫婦に生まれた赤ちゃんを里子に出す契約をかわし、大きなおなかを抱えて高校生活を続けることに・・・・。




特大のジュースパックを手に、色づいた秋の街を歩くジュノ。
やがてイラストと重なって描かれていく冒頭のシーンは、とってもお洒落でポップ。思わず引き込まれてゆく始まりです。

パンクロックが好きで、Bホラー映画にも詳しくて、(マークとジュノの音楽や映画の会話は、ファンの人ならたまらないものですよね!!)頭の回転も速くって。
部屋のインテリアも面白いし、電話なんてバーガー型!というとっても個性的なジュノ。エレン・ペイジ、うなるほど(笑)ぴったり。

親友との会話や、両親とのシーン。
高校生の妊娠というと、頭に浮かぶもろもろのいろんな深刻な問題や、打ち寄せる世間体の波・・。
そういうものをぽ~んと飛び越えちゃったような、ジュノの妊娠なんですが・・・う~ん、なんでしょう、見ている私には逆にいろ~~んな思いがぐるぐる渦巻いちゃいました。

これが普通の妊娠ものにありがちな映画なら、たとえば主人公が取り乱す姿に同情したり、両親の叱責や世間の冷たい風にぷるぷるしながら見たりして。
普通に見てればいいわけなんですが、そういう映画じゃないだけに、かえっていろんな風に考えてしまう・・。飛び越えられない、気持ちのギャップ!!(苦笑)



アメリカと日本の事情の違い?(高校って退学とかにならないんだ・・)とか、里子制度のこととか・・。
だって、ほら冒頭の妊娠判定薬のお店のシーンでもすでに・・あそこまで解放的か~~って、びっくりだし。


深刻ぶって描かない、ちょっとピリっとしながらも暖かい家族とのシーンとか、ユーモアや、独特のセンスも面白いし、最後までジュノから目が離せなかったのだけれど・・。
なんだかど~んと重く描いた映画よりも、かえっていろんな風に考えてしまったのはどうしてなんだろう。
妊娠という事実をただそのまま受け入れ、そこから逃げようとはしないジュノ。
自分にできることを考え実際に実行する彼女の前向きさや行動力はすごいな・・って思うし、学校もあんなに大きなおなかで好奇の目にさらされてもちゃんと通い続けるってなかなかできないと思うし。
彼女は個性的っていうだけじゃなく、まさにゼウスの正妻の名にふさわしい強さも持っているんだろうなぁ。
そういう個性的な高校生ジュノの選んだ・・ひとつの人生の選択と、それを見守る家族たち・・。
ほら、こういう風に見ればよかったのに・・って思うのに、きっぱり、すっきり、割り切れない思いも残るのもまた事実かな。

ジュノの素敵な家族、彼女を愛して見守るお父さんや、口は厳しいけどしっかり暖かい継母も。
素敵なんだけど、私だったら・・娘の産んだ子どもはよそへはやらないなあ(彼女が育てられないなら)自分たちみんなで育てられるんじゃないかとか、ジュノの彼氏のことも・・オレンジミンツを食べてる場合かい!!って思ったり(苦笑)


ジュノの赤ちゃんを里子にもらうことになっている、理想的なカップルの・・実は心の中の温度差。
こちらはとっても現実的でしたね。
まだ父親になる気持ちができていない・・自分のことで一生懸命な夫マークと、
子どもが欲しい・・その気持ちでいっぱいいいっぱいの妻バネッサ・・。彼女のぴりぴりしたような雰囲気・・よく伝わってきました。
そして、彼らの出した結論にショックを受けるジュノの姿に、初めて彼女がまだ16歳だった・・ってことを再認識したような。


でももしかしたら、出産のことも、あっけらかんとしてるようなジュノだけど、実際は普通に、いろんな風に不安や複雑な思いも抱いていたのじゃないかしら。
出産後、かけつけた彼氏に抱かれてベッドで眠る彼女の頬の涙・・・。

またいつか、今度は本当に自分たちの赤ちゃんを産むときがくるだろう・・ジュノ。
そのときには、産むことと、今度は育てることの大変さも彼女は経験するのだろうな。


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