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Slow Dream

縁あって・・・本や映画と巡りあう。




「ミッドサマー」 :: 2020/09/14(Mon)

ミッドサマー

ショッキングな出来事から家族を失ったダニーは悲しみから抜け出すことが出来ないでいたが、
恋人クリスが大学の友人らとスウェーデンを訪れると聞き、一緒に行くことに。
奥地の村ホルガ出身の友人ペレに誘われ、村で開催される「90年に一度の祝祭」に参加することになった一行は、
太陽が沈まない白夜、美しい花々が咲き誇り、笑顔を絶やさない住人たちが歌い踊る、楽園のような村で・・・・・やがて不穏なものを感じていくのだった・・・・。


観ましたよ~~~(>_<)
前もってのレビューとかは読んではいませんでしたが、
あの「ヘレディタリー 継承」のアリ・アスター監督の第2作!!ということで、覚悟を決めての鑑賞~

怖さは「ヘレンディタリー」の方が上でした
正直、本作はホラーとしての怖さは感じませんでした、なんていうんだろう、ザワザワザワ~~とした嫌~な感じ❓
不安感がまとわりつき離れない~~~、もう逃れることはできないんだよ~~とでもいうような気持ち悪さ。
こんなにも明るく、美しい村に居ながらも“ここにいちゃいけない!!”という警鐘を常に感じているかのような、落ち着きのなさ、
そう!!落ち着かない!!全編それを感じていました。

ダニーの家族の悲劇、冒頭のこの事件もショック~(>_<)
そして、付き合っているというクリスとの関係、これもねーーー、なんとも観ていて居心地悪い重荷になっているダニーとの関係を断つことはしないクリスに、良い人、優しい人という感じが全然しない。
ダニーも自分の気持ちを正直に伝えることをせず、取り繕うとばかりしてるような気がして観ていてとてもモヤモヤする。私が悪いの・・・・の連発、好きじゃないゾ。

スウェーデンの地に降り立ち、レンタカーで村へ向かう途中の画像反転さかさまになった画面の気持ち悪さ・・・・まるでここからは異世界ですよ・・・とでもいうような。

ミッドサマー2

刺繍があしらわれた可愛らしい衣装、飾られた明るい花々~~~、ホルガの村が美しければ美しいほど、村人がみんな穏やかな表情であればあるほど~~、怪しさいっぱいダーーー。
あのタペストリーに描かれた恋のアプローチ、クリスの前に置かれた飲み物だけが妙に赤いーーーパイの中に・・・入ってるし
前半から感じていたクリスの優柔不断さ、もしかしてペレはそれも見抜いていたのかしら?
メイクイーンを決めるダンス、衣装もダンスも可愛いのに、みんなニコニコと可愛いのに・・・・何か起きるのではないかとドキドキ・・・。
熊は・・・・熊はそういうことだったんだ
後半は、加速する(なにかもう)冗談としか思えないような異様さに、怖さよりあっけにとられてしまったのでした。
メイクイーンになったダニーの、あの花飾り、あの埋もれそうな量、絶対重いから

ダニーの悲しみに共感し、ともに泣き叫ぶ村人たち・・・・(婚姻の儀式?での共感っぷりにも唖然!!!!)
そうそう、前作もそうでしたが、監督の作品って声とか、音とかもこれまで聞いたことがないような独特さがありますね。

誰かの感情を村人全員で共有する~~、集団で気持ちすら共有って!?
でも、誰にもわかってもらえず、これまで一人で悲しむしかなかったダニーにとってこの共有がなによりの救いだったのでしょうか。
フローレンス・ピューが見せる、さまざまな表情、圧巻でした。

ええええ~~~~(>_<)とか、そんなぁ~~~(>_<)とか異様な光景にあっけにとられつつ、でもこういうしきたりとか、祝祭って、歴史の中ではあったのでは?いやもしかしたらいまだにあるのか!?と。
怖くなかったと書いたけど、観終わってからも引きずる~この気持ち悪さもやっぱり恐さのひとつなのかも。

夏至って聞くと、ビクビクしてしまいそう

  1. 映画タイトル(ま行)
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comment

こんにちは

こんにちは。
ご覧になってのざわざわ感、ホントおっしゃる通りです。
恐怖というよりざわざわなんですよね。
でも一周回ってそれが最後は壮大なギャグのように感じてしまう…一度で何度も美味しい作品だったと思いました。
  1. 2020/09/14(Mon) 15:02:40 |
  2. URL |
  3. ここなつ #2gmiGI6Y
  4. [ 編集 ]

>ここなつさん

こんにちは。
コメント&TBありがとうございます。

怖さよりもざわざわ感でしたね~(>_<)
壮大なギャグ!!確かに!!
もうあっけにとられてしまうくらいの壮大さでしたネ。

90年に一度(生存してる人いるのか!?)の祝祭・・・というところもツッコミどころのように思いました!(^^)!
  1. 2020/09/15(Tue) 14:01:32 |
  2. URL |
  3. 瞳 #-
  4. [ 編集 ]

もしかして瞳さん、見てるかな?と思ったら、やっぱり見てたのね〜(笑)

>本作はホラーとしての怖さは感じませんでした、ザワザワザワ~~とした嫌~な感じ❓

そうそう!まさに。私はホラー苦手なんですが、これ別に怖くなかったです、あの最初の方の顔ペッタンはギャッとなりましたが。

フローレンス・ピュー、「若草物語」ではあんなに溌剌としてたのに、彼氏の顔色見てる女の子で、なんだかとっても不憫でした。
だから、ラストの彼女の表情、彼女的にはハッピーエンドなのねとゾワっとしました。

「ヘレディタリー 継承」もちょっと気になるけど、ホラー苦手な私には無理かな〜。
  1. 2021/02/19(Fri) 19:23:48 |
  2. URL |
  3. tonton #-
  4. [ 編集 ]

>tontonさん

こんばんは。
おおーー!!怖いの苦手なtontonさんが「ミッドサマー」を観たのね~!!と聞いて先に早速そちらに伺って感想読んできました(笑)

感想が一緒でうんうん!と頷きましたよ~。
怖さよりもざわざわ~~としたイヤーな感じでしたよね。

そうそう、フローレンス・ピュー、すごくおどおどしてましたよね。
それが徐々に変わっていって・・・、ラストの表情にはなんとも驚かされましたよネ。
彼女の悲しみに共感する村人、この共有感が彼女にとっては救いだったのかしら。

「ヘレディタリー」の方がこちらよりは怖かったんだけど、その怖さも予想してたものとはちょっと違ってましたよ。この監督さんの恐さってちょっと独特なのかな。

  1. 2021/02/19(Fri) 21:46:44 |
  2. URL |
  3. 瞳 #-
  4. [ 編集 ]

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とても怖面白かった。悪趣味の域にぎりぎり到達するかしないかの感じではあるけれども。…いや潔く認めよう、これは悪趣味の範疇に入る。ホラーに、サイコに、スリラーに、カルトに、集団ヒステリーに、文化人類学に、表面を装わせた「悪趣味」だ。だからといって嫌悪すべきものか?と問われると、そんなことはなくて、この「悪趣味」を面白がっている自分がいる。それにラストの辺りは殆どギャグの領域だったし。あともうひ...
  1. 2020/09/14(Mon) 15:03:04 |
  2. ここなつ映画レビュー