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Slow Dream

縁あって・・・本や映画と巡りあう。




月イチ★クラシック「人生模様」 :: 2020/02/28(Fri)

人生模様

O・ヘンリーの5つの短編小説を、それぞれ違ったスタッフ、キャストで映画化したオムニバスストーリー。

第一話「警官と讃美歌」
第二話「クラリオン・コール新聞」
第三話「最後の一葉」
第四話「酋長の身代金」
第五話「賢者の贈り物」



久々の月イチ★クラシック、
アマゾンプライムで発見した本作は1953年制作のアメリカ映画。

O・ヘンリーに初めて出会ったのは、道徳の教科書に載っていた「最後の一葉」でしたが、
短編集を読んでみたい!!と思ったきっかけは、高校の英語の教科書に載っていた「伯爵と結婚式の客」でした。
新潮文庫の年季の入った(当時の価格200円!!)短編集は今でも、我が家の本棚に並んでいますし、実は今でも時々読み返しています。
ユーモアと哀愁が織り交じったなんとも味のあるプロットと、驚かされる結末。
そして、ごくごく身近に感じられる愛すべき登場人物たち・・・・、読み返しても古さを感じないのは、根底に流れる人間への暖かさでしょうか。

そんなO・ヘンリーの短編を5つ、オムニバスで楽しめる本作、
なんといってもまず驚くのが(全編通して)解説役が小説家スタインベック!!あの「エデンの東」の!!「怒りの葡萄」の!!
演じてるんじゃありません!!本物~~
この思いがけないサプライズに感激してしまいました!(^^)!

そして、5つの作品はそれぞれ監督もキャストも違いますが、どれも味わいある面白さ。
皮肉とユーモアの効いた「警官と讃美歌」
「最後の一葉」「賢者の贈り物」は特に有名な作品ですネ。
楽しかったのは「酋長の身代金」。
小説で読んだ時も笑ってしまいましたが、こうして映像で観るとなお、ぷぷぷ~~と笑ってしまう面白い作品です。
誘拐されたはずの少年(酋長)のなんと貫禄あることよ(笑)憎めない誘拐犯コンビのあの車のポンコツ具合も可笑しい。
「賢者の贈り物」でも、たとえば、ガス灯にハサミをかざし、髪をカールさせるシーンや、アパートの外側にあるまるでポストのような冷蔵庫?貧しい夫婦の日常がより生き生きと感じられてとても魅力的でした。

そうそう、なんと第一話にマリリン・モンローが登場するのも、2つめのサプライズです。
ほんの少し、あっという間の登場ですが、その輝くオーラときたら。再生して思わず何度も観返してしまいました(笑)


泊り客の枕もとに、O・ヘンリー、あるいはサキ、あるいはその両方をおいていなければ、女主人として完璧とはいえない



その昔「サキ短編集」(こちらはゾク~~っとするブラックな短編集)の解説で読んだ言葉ですが、
現代の生活の枕元には・・・・スマホなのでしょうかね
そうそう、今時の教科書にもO・ヘンリーは載っているのか?これも、ぜひ、聞いてみたいところです。


甘党の私のO・ヘンリー押し作品は、「アラカルトの春」ですよ~♪
  1. 月イチ★クラシック
  2. | trackback:0
  3. | comment:2
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comment

瞳さん、いつも興味ふかいチョイスで、本当に守備範囲広いですね〜。
O・ヘンリーは「最後の一葉」と「賢者の贈り物」しか知りませんが、こんなDVDがあるとは知りませんでした。
スタインベックが解説者として出てるんですか!私はスタインベックは好きでずいぶん読みました。「エデンの東」「怒りの葡萄」「二十日鼠と人間」「赤い仔馬」なつかし〜。
おまけにマリリン・モンローも!「マリリン。モンローの真実」という本も読んだくらい興味ふかい人ですよね。これは見なくては♪
  1. 2020/02/29(Sat) 20:39:07 |
  2. URL |
  3. tonton #-
  4. [ 編集 ]

>tontonさん

おはようございます。
クラシックチョイスに反応してくださってありがとう~♡

おおっ!!tontonさん、スタインベックずいぶん読んでいらっしゃる!!
「赤い仔馬」懐かしいです。映画化もされてますよね。
観たくなってきましたよ。
モンローの本も読んだんですね。本作では本当に1シーンの短い登場ですが、そこだけ光が当たったかのような美しさに打たれました。

ご覧になっていただけると嬉しいな。
「酋長の身代金」・・・・今ではこういうプロットの誘拐ものはよく見ますが、当時これを読んだときはとっても新鮮に感じましたよ。
映像化も面白かったです~。
  1. 2020/03/01(Sun) 10:02:22 |
  2. URL |
  3. 瞳 #-
  4. [ 編集 ]

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