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Slow Dream

縁あって・・・本や映画と巡りあう。




「運び屋」 :: 2019/07/09(Tue)

運び屋

一日しか花を咲かせない“デイリリー”を栽培し成功を収めていたアール(クリント・イーストウッド)だが、インターネットの普及で事業が失敗。
これまで仕事にかまけないがしろにしてきた家族からも見放された彼は、偶然出会った男から「あるモノを運んでくれれば金になる」と話を持ち掛けられなんなく仕事をこなしたが・・・・その報酬に驚き!!
なんと、アールが運んでいるのはメキシコ犯罪組織によるドラッグ・・・。
悪いこととしりながら運び屋を続けるアールに、麻薬取締局の捜査官(ブラッドリー・クーパー)の手が迫る……。


90歳の老人が大量のドラッグを運んでいた!という驚きの実話を、御年87歳のイーストウッドが映画化。
まさにこれは、イーストウッドによるイーストウッドを観る映画
家族よりも仕事を選んできたアールの人生は、イーストウッドの生き方にもかぶるところが大いにあるのではないかしら~。

作中で12年間も口を聞かなかった娘を(イーストウッドの)実の娘、アリソン・イーストウッドさんが演じてるのにもなんだかニンマリしてしまう

知らなかったとはいえ、ドラッグの運び屋となり、何度か目にはその事実に気づき、それでもやめられなくて続けてしまう。
退役軍人クラブの修復やデイリリーガーデンの復興に使ったお金は、犯罪組織を肥やし、麻薬に溺れる人々を作る汚い金であり、彼のやったことは間違いなく犯罪
それでは家族になおさら顔向けできないではないの!!あかん、アカンよーーーー

・・・・・ともちろん思うのに、ハンドルを握り、カーステレオに合わせ歌を歌う運び屋の道のりが妙に楽しく思えてしかたない。
ギャングたちにも臆せず、飄飄とユーモアで返し・・・足元はおぼつかないのに美女の誘いをチャーミングに受けるアール爺さんにどんどんと魅せられてしまう
表舞台が好きで、注目されていたい人生をダテに送ってきたわけじゃないんだよねぇ~としみじみ感じる、人好きする魅力、
そんな彼の魅力に引き込まれたかのような下っ端のギャングたちまでが可愛らしく思えてしまうからマイッタ、まいった(苦笑)


運び屋2

ヨタヨタしてたり、髪もボサボサ・・・かと思えば、決めるときはビシッと決める!このダンディーさよ。

捜査官役のブラッドリー・クーパーも、いかにもデキル匂いをさせながら(笑)アールと語り合うシーンにじんわり~と人間味を感じさせてとても良かった。

何十年もほおっておかれた奥さんや娘の怒りは・・・・そんなに簡単には溶けないよねぇと思うけれど、
アール爺さんの言う「幸せな10年」はきっと奥さんもずっと心の中で持ち続けてて今でも好きだったから、最後の最後に会えたことが何よりも嬉しかったんだろうなあと思いました。

自分の好きなことが好きなようにできた人生を目いっぱい送って、人生の最後になってようやく家族の大切さに気付いたアール爺さん。
(家族は迷惑だけど)幸せな人生だったのではないかしら~。
今やもう、家族にも受け入れてもらえた彼が・・・減刑を願うことなく、しっかりと贖う道を選んだこともまた、わが道を行く彼らしい選択だった気がします。
しんみりするはずの判決後のシーンで
「どこにいるかわかっているだけマシよ」と言い切った娘さんの言葉に思わず吹き出しました。


アールとイーストウッドが重なる・・・、円熟、いやもっともっと・・・人生の終焉までも見据えたようなイーストウッド映画でした。
そうそう、おじいちゃん評論家ナイトウミノワさんが観たら、完璧な「おじいちゃん映画」だと絶賛するでしょうネ。

さぁ!次はどんな映画を作って(演じて)くれるのでしょう。

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おはようございます。「運び屋」見たのですね♪
>12年間も口を聞かなかった娘を(イーストウッドの)実の娘、アリソン・イーストウッドさんが演じてるのにもなんだかニンマリしてしまう

そうそう!私もあの冷たい目つきには実感がこもっているような気がしました(笑)
「どこにいるか分かっているだけマシ」という言葉も、実感こもってておかしかったですね。

>おじいちゃん評論家ナイトウミノワさん

アハハ、ほんと。ぜひ彼女の感想が聞きたいですね。

若くてきれいな男子はたくさんいますけど、絵になるおじいさんって少ないですよね。日本だと誰かしら?
それにしてもクリント爺さん、最強です(笑)

  1. 2019/07/10(Wed) 10:44:40 |
  2. URL |
  3. tonton #-
  4. [ 編集 ]

>tontonさん

おはようございます。
ああっ、tontonさんもご覧になってたのね。あとで感想読みに伺おう。

イーストウッドの子どもたちって、7人もいるんですね!!
もちろん同じ奥さんの子どもじゃないのですが、なんだかそのあたりも(この映画の主人公と通じる)波乱万丈な人生ですよね。
アリソンさんの目つき~、ねぇ~~(笑)実感こもってましたよね。

まさにおじいちゃん映画!すぐにナイトウさんが思い浮かびましたヨ。

>若くてきれいな男子はたくさんいますけど、絵になるおじいさんって少ないですよね。日本だと誰かしら?

そうですよね~、素敵に老いるって難しいです。
お亡くなりになったけど高倉健さん、津川雅彦さんとか、
ご存命だと仲代達矢さんも素敵ですよね。
  1. 2019/07/11(Thu) 07:44:47 |
  2. URL |
  3. 瞳 #-
  4. [ 編集 ]

こんばんは。

イーストウッドの魅力がそのままアールに乗りうつったかのような作品でしたね。
実話ベースとはいえ、イーストウッドは主人公のキャラクターにかなり自分の人生観も投影していたのではないかと思ってしまいました。
若いときは好き勝手やって、年老いたらそのツケを返しながら、それまで培ってきた「生きる力」でどんな想定外な事態も物怖じせずに切り抜け、最後は家族との和解も果たし、たとえ塀の中とはいえ、再び好きなことをして一生を終える・・・なんてカッコいい理想の終活でしょうか。
  1. 2019/07/17(Wed) 22:42:41 |
  2. URL |
  3. なな #-
  4. [ 編集 ]

>ななさん

こんばんは。
>イーストウッドは主人公のキャラクターにかなり自分の人生観も投影していたのではないかと思ってしまいました。

そうでしたね~!!
イーストウッド自身も映画の世界にこれだけ長くいるのですから、私生活はさぞやいろいろあったのではないかしら~と想像しますね。

>なんてカッコいい理想の終活でしょうか。

なかなかツケが返せなくて家族とのそのまま・・・とならなかったところがなんともカッコイイですね!!
女性でもそう思うのですから、男性からしたら・・・とても羨ましい終活なのでは?(笑)
  1. 2019/07/19(Fri) 09:23:49 |
  2. URL |
  3. 瞳 #-
  4. [ 編集 ]

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