2008
10.10

「ここに幸あり」

ここに幸ありここに幸あり
(2008/09/26)
セヴラン・ブランシェミシェル・ピコリ

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オタール・イオセリアーニ監督といえば、「月曜日に乾杯!」
ある月曜日の朝、突如ヴェニスへ旅立ってしまうひとりの男ヴァンサンの物語は、いまだに忘れられない映画でしたよ。そう、私を地味映画に目覚めさせてくれた・・(笑)




そして、この映画の主人公の名もヴァンサン。
名前は同じですが、こちらはフランスの大臣を務める人物なんです。
ところが、ところが・・・失言が元で大臣の職を解かれてしまう・・。
ただのひとりの男に戻った(戻っちゃうんですね?大臣でなくなっても名士であったりするのかな・・と思うけど)ヴァンサンが、地元に帰り、友人達と会い、タバコを吸い、お酒を飲み・・語る、そんな姿を追ってゆく物語です。

特に劇的なことが起こるわけでもなく、大臣にカムバックするわけでもないのです。
ええ、こちらも立派に地味映画なわけですよ。
ヴァンサンの風貌も、決していい男!っていうわけじゃなくって、どちらかというと、くたびれてるオジサン!って感じなのですけどね(苦笑)。
なんだろう、癒される・・っていう雰囲気でもないのに、この不思議な心地よさ。
大声上げて笑うわけじゃなのに・・くすっと笑ってしまったり。

ヴァンサンの帰郷も、すんなりことが進んだわけじゃなかったのです。
アパートは無断占拠されてるし(でも秘密部屋があったりする!笑)、頭から汚い水を浴びせられたり、殴られたり・・。
でも、たいてい誰かに助けられて・・特に女性に助けられてるんですよね、なぜもてるのか?(笑)


ヴァンサン自身も、友人たちもすごく立派ないい人!って言うわけでもないところも、しみじみ、じわじわ・・味わいなのかな。
ちゃっかりヴァンサンのものをポッケに入れちゃう友達とか、泊めてあげたら自分の家のように飲んで騒いで止まらない宣教師さんだとか・・。

ワインを飲んでタバコを吸って・・今の日本じゃ考えられないくらいの愛煙家ぶり。
集まればみんなでスパスパ・・。いや、すごいね。あちらの方たちはみんなあんなに吸うのでしょうかね~。


ギターを奏でてゆったりと。
人生を取り戻したかのようなヴァンサンのリラックスした姿に、こちらまでゆうるりとした気持ちになってくるのでした。

時折登場する、あの動物達も不思議なおとぎ話のような雰囲気を醸し出していましたね。


見終わってふと思い出すと冒頭には、棺おけ屋さんのシーンがあったのでした。
人生の終わりは誰にもやってくる。
・・・・・さぁ、それまでどんな風に生きようか。




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